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第五部 第四章

 やっと会合から解放された。


 貴族専用でもある個室はやはり敷居が高い。


 ベアトリクス・フォン・アレクスト女王とディーデリック・カスペル・ワッセナー伯爵はこれから側近会議だそうだ。


 それで、やっと参加できるディーデリック・カスペル・ワッセナー伯爵も嬉しそうだ。


 政治に参加させてもらえなかった立場から一転して参加できる立場になったのだ。


 だから、こそっと、この御恩は忘れませんぞとか言ってくれた。


 正直、それならば御自分の相手を試すような性格を治されたらとか言いたいが、まあ言えなかった。


 ずっと身分が上だし、財界のトップだしなぁ。


 住んでいる世界が違い過ぎる。


 近衛がトラブルを見られないように客を全部追い出したので、誰もいなくなった喫茶店で一人でコーヒーを頼んだ。


 これもベアトリクス・フォン・アレクスト女王のもたらした飲み物である。


 コーヒー豆に近い品種を見つけ出して、同じようにローストして作りだしたものだ。


 俺もコーヒーを飲んで頭をシャキッとさせる方なので、これは嬉しい。


 それにしても、どうするんだろうな。


 光の属性か……。


 そんなものがあるなら、もう出ているような気もするが。


 でも、多分、この世界は進藤結衣が作った世界だ。


 なんとなく、それは分かる。


 世界観というか雰囲気が同じなのだ。


 言われるまで気がつかなかったが、彼女のギルドキングダムの世界そのものの世界が広がっている。


 進藤結衣の創造物でないものが半分くらいあるので、前は似ているな程度しか思わなかった。


 そりゃあ、死んで異世界転生だし。


 そんな事が起きるとも思わず。


 だが、ゼス皇帝が多分、和貴なんだろうな。


 だとすると、執念深いから今度こそ、俺を殺しに来るだろう。

 

 だからこそ、俺を必死に探していると言える。


 言われてみれば執念深い性格だった。


 それで狂的な所もあったと思う。


 だから、逆恨みして、俺にナイフを突き立てたのだ。


 逆に言うと、あんな自分といろいろと関係があるような連中に手を出しまくって、それで三股、四股したら、そりゃあ、ばれないわけが無いのに。


 絶対に馬鹿だろう。


 そんな奴がギルドキングダムに匹敵する神聖帝国の絶対的な命令権を持つ皇帝に産まれたのだ。


 そして、全能の神に匹敵する力を持ち、神聖帝国に唯一立ち向かえる戦力を持つギルドキングダムの女王陛下に進藤結衣。


 これが前門の虎後門の狼か。


 どうしょうかなぁ。


 ディーデリック・カスペル・ワッセナー伯爵からは後でアリアーネ嬢を通して、その<ワールドハイドゥ>の集まる場所を教えてもらう予定だ。


 それはそれとして、俺も光の属性の方も目途をつけとかないとやばいかもしれない。


 それがあれば、ゼス皇帝と戦えるからである。


 俺は所詮しがないサポーターでしかない。


 何かないと攫われて殺されてしまうからだ。

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