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『タイムトンネル?……』
弘毅は車両内に鳴り響いたアナウンスに意味がわからず、
首を傾げた。
弘毅がいる車両内に甘い柑橘系の匂いが辺りに漂ったかと
思うと
ドン……
と強い衝撃と共に弘毅は座席に押し付けられた。
ギャラクシアは更なるスピードを加え、加速し、
タイムトンネルと呼ばれる、タイム空間へと突入したのだった。
『し、死ぬ……』
ギャラクシアのもの凄い加速に弘毅は押し潰されそうだった。
弘毅は必死に座席の肘掛けに手を伸ばし、握り締めた。
押し潰されそうな強い力に逆らうように弘毅が横を振り向くと
いつの間に弘毅の横に座ったのか、そこには年の頃なら
18・9歳の幼顔の銀髪のショートカットの良く似合っている
女性、いや少女といった方がいいほどの可愛い女の子・彩香が
弘毅と同じようにギャラクシアのもの凄い加速に耐えていた。
弘毅はそお彩香とどこかで会った気がした。
でも、それが何処なのか、弘毅にはどうしても思い出せなかった。
『うわぁ!……』
弘毅が彩香から手を離そうとすると逆に彩香が弘毅の手を
ギュッと握り締め、
「だ、大丈夫だから…… 私が付いているから……」
と聴こえないほどの微かな声で呟いた。
弘毅もその微かな彩香の声で少し楽になったのか、
無意識に彩香の手をギュッと握り返した。
何となく、母親の腕の中に包まれたような感覚に安心した
弘毅はスーと意識が遠退き、眠るように気を失った。
「きみ、きみ…… 大丈夫かね?」
弘毅は次にそんな声で目を覚ました。
『え?……』
まだ意識がしっかりと戻らないまま、目を擦りながら
弘毅が目を開けると知らない東京のど真ん中の寒い公園の
ベンチに弘毅は横になって、寝ていた。
「きみ。こんな所で寝ていると風邪を引くよ!……」
ベンチで寝ている弘毅の目の前には制服を着た警察官が
立っていた。
目の前にいる警察官にびっくりして、弘毅は慌てて、
公園のベンチから飛び起きた。




