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 彩香は哀しげな顔で

 「ここはあの駿一が作り上げた生きた研究施設です……」

 弘毅たちに言った。

 『い、生きた研究施設?』

 弘毅は彩香が言った言葉に驚いた。

 弘毅の横で不安そうな顔をしている奈津は

 「ねぇ。ここから出る方法はないの?」

 と彩香に訊いた。

 彩香は愛おしそうにそうに奈津のことを見詰めながら

 「あるにはあるけど……」

 言い辛そうに言葉を濁した。

 「そ、それはなんだ! 教えてくれ?」

 弘毅は彩香に迫った。

 弘毅のことを見詰め、少し考えた彩香は

 「わ、わかったわ…… ここの研究施設の最深部にある

マスターコンピューターを止めて! そうすれば、施設内の

機能は止まり、ここから出られるわ!」

 と弘毅に言った。

 「この建物の最深部にある、マスターコンピューターの所まで

どうやって、行くのだ?……」

 弘毅は彩香にマスターコンピューターがある所までの

道のりを訊いた。

 「コンピューターの所までは私が案内するわ!……

貴方はどうする? ここにいれば、安全だけど?」

 彩香は弘毅にそう言うと奈津のことを見詰めた。

 「わ、わたしも付いて行くわ……」

 奈津がそう言うと弘毅は心配そうに奈津のことを

見詰めながら

 「だ、大丈夫か? 危険だぞ!ここにいたら?」

 奈津に残るように勧めた。

 「だ、大丈夫だから……」

 奈津がそう言うと彩香は大きく溜息を吐き、

 「じゃあ。皆で行きましょう!」

 弘毅達と共にマスターコンピューターがある、

建物の最深部へと向かった。

 弘毅は建物の最深部へと移動する途中、彩香に

 「君は一体、誰なんだ?」

 と訊いた。

 「……」

 彩香は答えに困り、その場に立ち止まった。

 「あれ? どうした?……」

 弘毅も立ち止まり、心配そうに彩香に覗き込んだ。

 「何でもないわ!…… さあ。先に急ぎましょう!」

 彩香は再び走り出し、弘毅を追い抜いた。

 弘毅達は彩香の案内で迷路のような建物内を進み、

建物の最深部にあるマスターコンピューターのある所に

たどり着いた。

 「さあ。中に入って、コンピューターを止めよう!」

 弘毅は早く、マスターコンピューターの部屋に入った。

 「ま、待って!……」

 彩香は弘毅の掴んで、弘毅の引き止めた。

 「ここにはすぐには入れないの…… ここに入るには

ドアに繋がっている3つの電源を落とさないといけないの……」

 彩香は弘毅にマスターコンピューターの部屋に

入る方法を言った。

  「じゃあ。早速、行こう!」

 弘毅はそう言うとマスターコンピューターの電源の場所へと

移動しようとした。

 「ま、待って! 最初の一つは勝手に電源を切っても

良いけど…… 残りの二つは同時に電源を落とさないと

いけないの……」

 彩香は弘毅の手を掴み、弘毅の事を引きとめた。

 『そ、そんなぁ……』

 弘毅はがっかりした顔を浮かべ、落ち込んだ。

 それを見た彩香は

 「まずは最初の電源を落としに行きましょう!」

 と弘毅に言った。

 「ああぁ。そうだな…… 残りのことは後で考えよう!

まずは最初の電源だ!」

 弘毅はそう言うと彩香と共にマスターコンピューターを

止めるべく、最初の電源場所へ向かった。

 その電源場所には2・3人の見張りの男達がいるだけだった。

 弘毅は一瞬にして、その男達を倒すとマスターコンピューターへの

最初の電源装置を破壊した。

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