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ようこそ、心清堂へ  作者: みい
第二章/第二幕「夢さえも隠して」
35/40

心清堂にて3






「……見てたんですかやっぱり」

険しくなった表情のまま少し低くした声で聞き返してきたのに表情を変える事なく、小さく頷いてやれば、もっと険しい顔つきに変わった。



「…………いくら先輩でもこれだけは、お答え出来ません」


「なんでや?」


「何ででもです」

頑なに言おうとしない伊川を見て、あーそうかと小さく呟いた後に逃げんねんなとわざと聞こえるように伊野部が呟く


「別に逃げてませんけど?」


「あっ、聞かれてもうた……聞こえてないつもりで言うてたんやけどな」

伊野部の言葉に反応して険しい顔つきのまま少し重苦しい雰囲気を醸し出しながら反論して伊川に小さく笑みを浮かべながら言っているとさらに重苦しい雰囲気と共に苛立ちが強くなったいた。


「先輩に言う必要なんかが全くありませんから別に逃げた訳ちゃいます」


「あーそう……」

反論せずに一言だけ言うと僕帰ります。と告げ、そのまま早足で店を出ていった。

雰囲気は最後まで変わる事なく……



「あーあ帰っちゃいましたね」

伊川の姿が完全に見えなくなるのと同時に店の奥にいた村井がゆっくり戻ってきながら、口を開いた。



「追いかけなくて良いんですか?このままだったらあの感じしばらく続きますよ?」


「ええわ別に、一時したら元に戻る。いつもの事や」


「そう、ですか」


「……で、なんか見えたんか?俺があいつと話している間に」

なかなか本題に入らない村井に伊野部から振ってみると含み笑いを浮かべた。



「はっきりではありませんが少し」


「少しか」


「何回か会えばはっきりしてくると思いますが……なんかまた複雑な事になりそうですね」

そう言いながらも村井はなぜか楽しそうな笑みを浮かべていた。


「楽しそうやな」


「そうですか?別に普通ですけどね」

伊野部の問い掛けに笑みを浮かべながら右目を押さえて笑い声をこぼしていた。



「じゃあこれからも協力お願いします。あの後輩さんの秘密を知りたいんでしたら」


「協力する。初めからそのつもりやったんやろ?」


「よくお分かりで」

また笑い声を零すと右目をゆっくりと細めた。



「じゃあ早速なんですが――――」

笑みを浮かべたまま静かに話を始めると伊野部に静かに告げてきた。今から俺がしなければいけない事を……


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