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妄想好きの転生者。〜他人の職業を目覚めさせ、世界の理を覆す〜  作者: イソ3


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34/62

第34話 奇襲

隠密を維持したまま魔物の群れを観察する。


(まずは数を減らす。オークは後回しだ。)


群れの側面に移動する。


「樹木操作!」


魔物たちの背後にある草や蔦を操り、ブラックウルフやゴブリン数匹を拘束する。


「火球!」


ドォン!


拘束した魔物、さらに周囲の魔物や樹木も吹き飛ばす。


想力+150%の火球Lv3


(……使っといてなんだけど引くわぁ。)


俺は顔をひきつらせる。


魔物たちは突然の攻撃に戸惑っている。


その隙に大きめの枝を拾う。


(急いで来たから武器を忘れてた…これを使うしかない。)


「樹命!」

[命ある対象の生命力を活性化させる。]


枝の生命力を活性化させて、するどく尖った槍のように成長させる。


(まだ気付かれてないな。)


『大丈夫です。』


イデアさんもいると思うと心強い。


今度はビッグベアとその周辺にいる魔物たちに、


(まだ取得したばかりだけどこのスキル名なら。)


「氷壁!」


取り囲むように氷の壁を作る。


「魔力操作!」


魔力を糸状に細く伸ばす。


「糸加工!」


魔力の糸が一本の丈夫な魔力糸へ変化する。斜め上に伸びている木の枝へ魔力糸を引っ掛けて、一気に縮める。


俺の身体が宙へ引っ張られ、枝の上へ移動する。


氷壁に囚われている魔物たちの頭上へ、


「氷弾!」


無数の小さな氷の礫が勢いよく発射され、魔物たちを消滅させる。


(氷弾は一発じゃなくて複数飛んでいくのか。)


魔力糸を引っ掛けて飛び降りる。


グルルルル……。


ブラックウルフがこちらに突っ込んでくる。


(さすがにバレたか!)


槍を構えて迎え撃つ。


飛びかかってくるタイミングに合わせて、


「乱れ突き!」


ブラックウルフ二体を同時に貫き倒す。


背後から気配を感じて咄嗟に前へ飛び退く。


ズガン!!


大きな棍棒が地面を穿ち土煙を上げる。


「おいおい、これ直撃したら即ゲームオーバーだろ。」


目前の脅威から目が離せなくなる。


オークが村の方へ指を向ける。


すると、その動きに反応するように十数匹の魔物が村の方へ駆け出した。


(……数は減らせたはずだ。後は村の皆を信じよう。)


オークは棍棒を構え、ゆっくり片足を上げる。


次の瞬間ーー


地面を蹴ったオークが、凄まじい勢いで眼前へと迫ってきた。


「!? 氷壁!」


オークとの間に壁を作り、横へ飛び直線上から離脱し草むらへ飛び込む。


ズガーーン!!


オークは突進の勢いをそのままに棍棒を振り抜き、氷の壁を軽々と撃ち砕いた。


(パワータイプに機動力持たせたらダメだろ!スキルなかったら一瞬で終わってたぞ!)


俺は息を整える。


(識想)


オーク

Lv35

種族 オーク種

スキル

指揮Lv3

瞬蹴Lv3


(指揮はさっき指示を出してたスキルか。なら気をつけるのは、この瞬蹴のみだな。やっかいなのは機動力、だったらその瞬間を狙うまでだ!)


オークの背後に飛び出して、


「挑発!」


オークは振り向き、先ほどと同じようにゆっくりと片足を上げる。


「狙い通り!それを待ってたんだよ!樹木操作!」


片足が地面を蹴るその瞬間に無数の蔦をその足に絡み付かせる。


ズドン!


もの凄い勢いで巨体は前へと倒れた。


「よし!氷壁!」


倒れたオークの周囲と頭上を氷壁で囲む。ただし、俺との直線上だけは開けておく。


(氷壁で動きを封じて、至近距離から叩き込む!)


「これでもくらえ!火球!」


ドォーーーン!


氷壁で囲まれた空間で火球が炸裂する。


轟音とともに、氷壁ごとオークの巨体が吹き飛んだ。


「……なんとかなったけど、スキル持ちの魔物は厄介だな。予想外の攻撃が来る…。」


俺は村の方へ体を向け、


「早く村へ帰らないと!」


移動しようとした時。


『後方………危険です。』


(待て待て待て…大きな気配は倒した強敵じゃなかったって言うゲーム展開か?……いざその展開を体験すると、かなり堪えるぞ!)


俺は溜息を吐きながら振り返る。


そこにいたのは………。


第34話 終

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