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妄想好きの転生者。〜他人の職業を目覚めさせ、世界の理を覆す〜  作者: イソ3


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30/61

第30話 村の危機

村の入口で、俺は森の方を見る。


(リュネアの言っていたことが本当なら、この村に魔物が来る。)


村に戻るとレオンがこちらに歩いて来る。


「ガレスにノア、今日もありがとうな。ソウにカイルにティア、森まで行ってみてどうだった?ブラックウルフは上手く倒せたか?」


事情を知らないレオンは呑気に話しかけてくる。


「ちょうど会えて良かった。レオンさん、大変なんです。説明は村長宅でするので一緒に来て下さい。」


普段冷静なノアさんの言葉に、レオンも顔を引き締めて、


「森で何かあったようだな、一緒に行こう。」


そのままレオンも加わり村長の家へ向かい、ドアをノックすると、


「どうしたのかね?」


年齢は六十前後といったところだろうか。いつも村人のことを考えてくれている村長のハロルドさんが出てくる。


(識想)


ハロルド

Lv14

種族 人間

職業 ーーー

適性 ーーー


スキル

ーーー


職業も適性もない。それでも立派に村長としての務めを果たしている。


「ハロルド村長。至急お話ししたいことがあります。中へ入ってもよろしいでしょうか?」


ノアさんのいつもと違う顔に、


「何かあったんじゃな。中へ入って聞かせてもらおうかのう。」


俺たちを中へ招き入れる。


テーブルを囲むように椅子に腰掛け、話を始める。


ノアさんが森で起きたことを一つずつ説明していく。


魔物同士が共闘していた。


森の奥に大量の魔物が集まっていて、大きな気配がある。


食糧不足が起こっていて、このままだと食糧を求めて村を襲いに来る可能性がある。


それを聞き、ハロルドさんとレオンは驚いている。


「魔物が村を襲う可能性があるなら、村の守りを固める必要がある。それだけ大量の魔物が集まっているのなら、下手に外へ避難するのも危険だ。」


レオンは提案する。


「守りを固めるのは賛成じゃ…しかし、この村には戦闘職を持つ者は少ないぞ。」


ハロルドさんは戦力が少ないことに懸念している。


「儂にも戦う力があればのう…。最悪の場合は己を盾にすることしかできん。」



[転想]

想いを転じて可能性を引き出す。



『条件を確認。』


『派生スキル[転想]が発動します。』


「えっ…。」


俺は識想で確認する。


ハロルド

職業 ーーー

適性 統率者


(適性が…発露した…のか?それに統率者?…村長だから村人を導くということ…なのか?)


俺はレオンを見る。


俺の意図に気付いたのか、レオンも俺を見て頷く。


「ハロルドさん…この村を守る力が欲しいですか?」


「当たり前じゃ、儂はこの村を守りたい。村の皆を守りたいんじゃ!」


「……ハロルドさん!一緒に村を…村の皆を守りましょう!」


(共想。)


村長の想いを受け取り、俺も村の皆を守りたいという想いを重ねる。


『共想中…。』


『完了。』



(識想)


ハロルド

Lv14

種族 人間

職業 統率者

適性 統率者


スキル

号令Lv3

統率Lv2

鼓舞Lv1


(上手くいった!)


するとすぐさま、


『世界の理の一部を覆しました。』


『共想対象5。想力+10%獲得し、想力+100%になりました。』


『共有スキルを獲得。』


(また理か…今度は何だろう…適性を発露させたことか?)


『………。』


何も答えてはくれない。


第30話 終

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