第25話 スライム地獄
その前にこの三年間を振り返ってみる。
(最初の一ヶ月は大変だったなぁ。)
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三年前
初めて村の外へ出たあの日以来、俺たちはスライムを倒し続けた。
「回転斬り!」
「火球!」
(挑発!)
俺はこっそり挑発スキルを使う。
次の日もスライムを倒す。
「火球!」
「火球!」
その次の日もスライムを倒す。
「火球!」
「溜め斬り!」
(魔力操作!)
その次の日も、その次の日も…そんな日々が一ヶ月続いた。俺たちはスライムを倒し続ける。
「…回転斬り」
「…火球」
(…挑発)
皆も覇気がなくなる。
これがこの村での魔物に慣れるための修行なのかと思っていたのだが、どうやら違うらしい。
ガレスさんから聞いた話によると、レオンが心配性なだけだった。
(これはダメだ…初日はすごい指導者らしく的確なアドバイスをくれていたのだが…親バカなのを忘れていた。)
ゲーム好きだった俺でもスライムのみを一ヶ月以上倒し続けるのは飽きてしまう。
レオン曰く、
「ソウが怪我したらどうするんだ!もちろん他の子たちもだけれど!」
(過保護か!たしかに五歳の子を心配する気持ちは分からなくもないけど、俺は早くレベルやスキルを上げたい!なぜならゲーマーの血が騒ぐから!)
(そうだよね、イデアさん!)
『……はい。』
スライム討伐に気が滅入り、半ば無理やり肯定させてしまった。ごめん、イデアさん。
スライム地獄の成果は、大量のゼリーの塊と小さな魔石。
俺たちとは裏腹に、村の皆は喜んでいた。
それにレベルは5まで上がっていた。
ソウ
Lv 5
職業 想士
スキル 想
派生スキル 識想Lv2
共想Lv2
共想対象 3
想力+30%
共有スキル 火球Lv2
魔力操作Lv2
裁縫Lv1
糸加工Lv1
挑発Lv2
盾防御Lv1
火球をメインで使い、レオンにバレないように、魔力操作や挑発のスキルを使用していたので、その三つのスキルレベルが気づいたら上がっていた。
ガレスさん、ノアさんに相談すると、
「はぁ?スライムばかりを一ヶ月間!?本気で言ってるのかソウ坊!」
ガレスさんは驚きで目を丸くする。
「それはさすがに過保護過ぎるね…僕たちがレオンさんを説得するよ。」
ノアさんは、やれやれといった様子だ。
二人のおかげでスライム地獄の日々は終わったのである。
第25話 終




