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130話 意味もなく、申し訳なくなる。


ジッタンバッタン暴れる男性を肩に担ぎ、受け付けの人や一応出てきた武闘部の先輩達に軽く会釈をして、私は使ってない応接室に入った。武闘部の先輩達は笑いながら「任せたわ〜。」とか言っていたから、多分この件は私が担当する事になるのだろう。…あ〜、自ら面倒事に首を突っ込んだ形になるのか、コレって。


「影の精霊…完璧にお前のせいだよね?」


「いやぁ、ウチ好みの案件やったからついなぁ。」


「チクショッ…降ろせコノヤロウ!!お前もギルドのモンだろ!?クソッ!!」


影の精霊が押さえているとは言え、かなり暴れるなぁ…。つか、体は鍛えていたけど、成人男性を担げる程の筋力になっていたんだなぁ…。


「確かに、担いだままでは話を聞こうにも聞けませんね…よっと。」


「はっ…あぁっ!?」


肩に担いでいた男性を、抱えながらそっと応接室のソファーに座らせて、私も対面に座る。…座った時に気づいたけど、何だか男性が静かになった?座らせる直前に何か声を上げていたみたいだけど……あ、私のせいか。


頭を抱えたい気持ちになりつつ…そう言えば、あまり顔を確認してなかったなぁ…と思い、落ち着く為にもと目の前の男性を観察する。


身長はそこそこ、柔らかな色の髪をスッキリした短髪にしていて、顔付きや体付きは全体的にシュッとしてる。線は細いけどしっかり男性的な美形と言うのだろうか?平常時は知らないが、今は研いだ刃物の様に鋭い目をしている。人が人なら泣き出していたかもしれない。


私は…まぁ、今まで会ってきているアレコレソレがありますからねぇ、はは。笑うしかないわぁ。今は笑う場面じゃないから、顔には出さないけど。


「で…どうしてこの人は降格処分になったんですか?と言うか、何ランクから何ランクになったんですか?」


どうせその辺に居るだろと、影の精霊に向かって適当に話し掛けたら…男性を拘束している影の精霊からキノコみたいに生えた影の精霊が答えた。…うわ、何か気持ち悪い。


「ハァハァ…BランクになろうとしたCランクがDランクになったって感じやね。降格理由は、見ての通り態度がよろしくなくてなぁ。ウチ的には二重丸なんやけど。ハァハァ。」


影の精霊の好みは聞いてないから聞き流そうとして、でも確かに影の精霊は好きそうだなこう言うタイプとひっそり思った。……あ、と言う事は、この人超憑きまとわれるって事になるのか?うわぁ…。


「はぁっ!?何で態度が悪いだけで降格なんだよ!!依頼人の前ではちゃんとネコ被ってんだろゴルァッ!!」


影の精霊の言葉に腹が立ったのか、黙り込んでいた男性が再び怒鳴った。つか…口悪いなぁ、この人。私も口に出さない状態だとそこそこ口が悪い自覚あるけど、それと影の精霊相手だと口が悪くなる傾向があるけど…ここまででは、ないと思う。思いたい。


うーん…ちょっとネコを被った状態のこの人を見てみたい気がしてきた。私とどう違うのか、それとも同じくらいなのか。


「私もオフだと、そこまで態度良くないですよ?」


「え〜、お嬢さんは擦り付けや横取り、報告書で地味に同期の評判を落としつつ自分の事を更に地味に盛って書くと言った蹴落とし行為、せんやろ。基本へた…真面目やし。」


コイツ…ヘタレって言い掛けたな。否定はしないけどさ。


「ハッ、キレイ事だけで上に上がれたら誰だって苦労しねぇよ。Bランクになれば報酬もCランクの頃より高くなる。お偉いさんの目に留まる回数も増える…それなのに、またCに上がる所から始めなきゃならない…っざけんな!!」


…このハングリー精神、見習いたい。って、これ前にも思った気がする。…まぁ、今はそれは良いか。


にしても、コレは私には耳が痛い話だ。私は偶然と…一部必然のお陰で、今の地位に居ると言っても過言じゃないから…いやまぁ、何だかんだ言っても私の意思じゃどうしようもなかったんだけども。




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