87.蜥蜴達の感想
祝ブックマーク100名♪中の人、喜んでいます(笑)
楽しみにしてくれている人が100人もいるんだぁ…と思うとうれしい限りです。
PVPフィールドでミズキを殴り飛ばしたマイクは少しの間放心する。
余りにもボーっとしているのを見かね、なんとなしに一緒にフィールドに入っていたリズは、自分が拒否した事を成し遂げたマイクの心情を多少は理解して、仕方なしに声を掛ける。
「マイク?マイク!大丈夫?」
「あ、あぁ…リズか。いや、俺はいったい何をしてるんだろうかと思ってな。考え事をしてたわ…」
「ごめんね、私が断っちゃったもんだから…」
「いや、そんなもんはいいんだけどな。どうにもアイツの思考が読めなくてな。」
「あんなもん読めたら、それこそ狂ってるわよ…運営ですら翻弄してる雰囲気じゃない…プロデューサーとも対等にやりあってるのよ…アイツ。」
「だよな…俺等も普通は面白くねぇ…って、プレイヤーと戦う側を選んで、似たような奴なんざ居ねぇだろうとか、貢献値うまいわー…とか思ってたら、アレだぜ…呆れるほかねぇよな?」
「ほんと馬鹿々々しくなるわね…でも、何をするか読めないもんだから…お願いされると断れないというか…別に損な提案でもないし、それに…」
「それに…」
「関わっとけば、アイツが何やってるかを最前列で観られるじゃない?」
「悔しいがそれはあるよな。何するか見てみてぇんだよ。ただ…アイツ…ちょっと心配じゃねぇか…」
「何がよ?」
「アイツの優先順位とかってのか?おかしくね?」
「あ…あぁー、それわかるわ…」
「観たり、話してるとNPCをやたら大事にしてねぇか?」
「NPCが一番上に居て、知り合いのプレイヤー、自分位の順番よね。知らないプレイヤーはどうなんだかわかんないけど、自分の位置が低すぎる気がするのよ…その癖に、相手の損得を気にして、自分はどうでもいいというか…」
「…よく見てんな…俺はそこまではわかんねぇけど、NPCをやたら大事にはしてるよな?NPCの生活とか気にしてんだぜアイツ?俺等も一応世話してたけど、アレはあくまで兵隊の維持の為の措置だろ?アイツは普通に「面倒を見てやれ」…っつーんだぜ?」
二人が二人ともミズキとした会話が違う為に話の内容は違うのだが、NPCに対するミズキの対応に対しては似たような感覚を得ている。
特に自分と砦でした会話の時と、領主の館でプロデューサーとの会話の二度にわたり、NPCに対する行動に対して突然変化したミズキの感情?雰囲気の変化は自分的にはただならぬモノを感じていた。
自分の事を何ともしない…いや、死に戻る様な事すら利用する…その癖、NPCやプレイヤーの事を気に掛ける妙な奴。
「行動もソロっぽいし、大丈夫なんかね…アイツ?」
「ん……まぁ、ペナルティがないから大胆になれるんでしょうけど…大丈夫だと思うわ…だって、アイツはアンタを手のひらで転がしてたのよ?それに言ってたもの…」
「だなぁ…それで何を?」
「友達とご飯食べたいんだってさ。DREAMで。」
……聞いた言葉の意味が瞬時に理解できなかったが、間をおいて反応するマイク。
「はーーーーっはっはっはっは。やっぱアイツわかんねぇな。おもしれぇ!」
「しかも…変わった…って言ってたから、多分だけどアイツを変えたプレイヤーが居るのよ。砦で話に出てた犬猫の女の子だと思うんだけどね。」
「ふーん…お前も行きたがってたじゃん?行かなくていいのか?」
「アンタも言われたでしょ?アイツの本拠地?コークかな?は、リザードマンに優しく無い街だって心配されてたでしょ。それにアレ多分、素よ?」
「脈ないってか?」
「色恋じゃないけどね。まぁでも、借り…とは違うけど、結果はあんたと同じよ。手伝ってやろうと思ったの。変な道を歩くアイツのね。」
「俺等が何か考えるより、もっと変な事してくれそうだもんな。」
「ホントね。」
「アイツ、お前に話聞けって言ってたからな。内容がどうであれ手伝うぜ。」
「じゃあ、アンタも土曜日にコークに行く?商業ギルド長と話すんだってさ。」
「何とかするってのはソレか…しかし、アイツ何者なんだ?」
「それ私も思った…」
「よし面白そうだから行くぜ。それにコークも面白そうじゃん。」
「アンタ話聞いてた?まだリザードマンが堂々と往来出来る訳でも無さげって言ってたでしょ。馬車で裏口に来いって言われてるんだから。」
「まぁ、リザードマンを選んじまったんだし、しゃあねぇか。」
「そのうち、ミズキが何とかしてくれるんじゃない?そう、言ってたし。」
「アイツならやりそうだよな。」
そう言い合って二人で顔を見合わせて笑い始める。
仮想空間時間でその日にあったばかりの妙なプレイヤーの話題で持ちきりになる二人。PVPフィールド内という事もあり、誰に聞かれる心配も無ければ、気誰に兼ねする事もなくに話を続ける。
「「土曜日が楽しみだな(ね)」」
そう言い合って、土曜日を楽しみにする二人?の蜥蜴だった。
ちなみに会話が長引いた事で発生したフィールドの延長料金はマイクが払う事になったのは笑い話である。
自分が変だと思っていたら、もっと変な奴が居た。そんな感じの話です。




