17話 ゴブリン討伐
→→→→→兄ターン
西側の下級モンスター討伐開始! まずはグレイハウンドの群れを無難に狩りつつ追い立てる。グレイハウンドは不定形の頭部の視界が広く、口の位置が安定しない面倒さはあるが基本的にはやたら好戦的な狼だ。今の俺達ならどうってことないっ。
「蔓パンチです」
ドリアードを使って森から蔓を集めて巨人の拳を作ってグレイハウンドをぶっ飛ばすナンクゥー。この環境だとそこそこ無双だな。俺や他2人も問題無く対処。
続いてダッシュダケの群れ。追われたグレイハウンドはコイツらは食わないから慌てて素通り。有毒胞子まみれだかんなっ。
対策として、ヤーシュ郷から毒、麻痺、胞子に耐性のつくアクセサリー『ニンフの指輪』を貸与されていた。
対策さえすればタダの走るキノコだ! と思っていたら、
「ごふっ?!」
思い切り腹にローリングソバット喰らったっ。
「ネルドーアのダッシュダケは足技強ぇーぞ?」
「ボルッカ、先それ言ってくれって···」
気を取り直し、足技に気を付けてダッシュダケを仕留めまくり追い立てた!
よっしっ、表門ルート班的にはこんなもんだぞ?
表門ルートと裏門ルートの中間地点にゴブリン達の棲み処はあった。ん〜、かなり原始的な住居だ。縄文時代よりさらに前、くらい。
ただ『ゴブリンコマンド』を中心とした数十人のグループ。毒だという弓矢持ちもいて、魔法を使う『ゴブリンシャーマン』も1体いた。
背丈はフェザーフットくらいだが、教科書なんかで見た地獄の餓鬼みたいな風貌だ。森の獣の類いではなく、色々悪さするっていうのがさ···
とにかく準備なく、まともに戦ったら数で押される上に毒にやられそうだ。
だが一計立てられたいた。中には村の外周から離れて逃げたのもいるが、俺達が追い立てた多くのグレイハウンドとダッシュダケ。
それからヤーシュの自警団十数名が追い立てたスティールビーとスライムの群れがゴブリン達に襲い掛かり、かと思えば追い立てられた4種同士で他の種に挑んで大乱戦になっていた。
離れた木の陰等に潜む自警団とハンドサインなんかで、確認し合い、ポーションなんかを飲みながらタイミングを伺う。
最初に···一番弱いスライム群が全滅した。うん、妥当!!
→→→→→妹ターン
スティールビーとダッシュダケや毒矢の毒や麻痺に冒されグレイハウンド群が全滅! 続いて互いに毒耐性はあっても麻痺と胞子耐性なかったスティールビーが全滅!!
最後は、耐性なくても数の多さと守りの固さがあったゴブリンとダッシュダケの戦いになった!
射つ、斬る、殴る、刺す、魔法のゴブリンっ!
キック、毒、麻痺、胞子のダッシュダケっ!
ゴブリン達は集団戦術で囲い、守り、牽制してジリジリ削りダッシュダケを全滅させた!!
Winnerゴブリンチーム! でも残数は十数体で疲弊。棲み処の見張り台や防壁城壁もめちゃくちゃ。ゴブリンコマンドとゴブリンシャーマンは生き残ってるけど···チャ〜ンスっ!!!
私達と自警団はハンドサインを送りあった。
初手はナンクゥー!
「眠りの···百花繚乱!!」
ナンクゥーはドリアードに『催眠花粉』と花吹雪を放たせ、ゴブリン達を怯ませ、コマンドとシャーマン以外の半数を眠らせた!
次は私と自警団の弓持ち団員と魔法使い団員っ。
「ラスタ!」
「ズマ!」
「ディノ!」
矢と無属性魔法、風魔法、爆破魔法がゴブリン達をさらに襲うっ! 眠ってるのは全員撃破! 起きてるのもコマンドとシャーマン以外は撃破!
味方を盾にして無傷のコマンドと深手のシャーマンは物陰に隠れに掛かるっ。
ヒロ兄とボルッカ、自警団の近接戦団員が飛び込んでくっ。
「ハギン!」
シャーマンの拘束魔法で近接戦自警団の半数が動きを封じられた! 残り半数で物陰のシャーマンに突進っ。
先行したボルッカに物陰から戦斧を鋭く投げ付けるコマンド! ボルッカは躱しきれなかったけど、装備してるシルバーダガー2本で捌いてひっくり返る。
「だぁっ?!」
それをヒロ兄が抜いてく! 先に作業ナイフを投げ付けて牽制してから物陰に飛び込むヒロ兄。物陰の向こうで激しく打ち合う。私はウィッチウィップを手に木の陰から出たっ。
粗末な建屋を壊しながらヒロ兄とコマンドは表に転がり出てきたっ。コマンドの蛮刀を私が鞭で絡めて止める! すかさずヒロ兄が、
「そりゃ!!」
ショートグレイブで胴を斬り伏せ、仕留めた。シャーマンも自警団の近接戦団員達によって仕留められてる。やっぱ人型は血の気引いちゃうかも? なんて思ってたら、
「一見落着、完勝です。ハハハ」
いつの間にか木の陰から出ていて、壊れた見張り台の上でクールなポーズで花吹雪を起こし、勝利宣言するナンクゥーだったよ。




