第52話 幼馴染の母親にマッサージをしてもらう②
「次は、ヘッドマッサージをするわね」
阿奈さんに真上から見降ろされながら、頭皮に指圧を受ける。
見上げる視点からでもきれいな阿奈さんの顔……を半分以上隠してしまう下乳。とても四十手前とは思えないような色気、いや熟女だからこその色香に、ドキドキしっぱなしだ。
ちょっと視線に困ってしまうので、僕は目を閉じた。
「あの、このマッサージって男の人にもしてるんですか?」
この景色を男の人にも見られているのだとすると、かなり心配になってしまうが。
「ううん、おばさんは女の人専用でやってるの」
ああ、それなら良かった。
「でも、どうして?」
「えーっと、出張のマッサージをしてるわけですし、男の人と二人きりになってしまったら、危ないんじゃないかと思って」
「心配してくれたの? 優しいね」
頭皮を揉み終わると、次は目頭をぎゅっぎゅっと押され、こめかみをぐりぐり刺激される。
これがまた気持ち良すぎる。ちょっと痛いのが最高で、頭を刺激されているからなのか、急激に眠気が訪れ、今すぐによだれを出してクカーッと眠ってしまいたくなる。
「頭はこれくらいにして、手の平にうつるわね」
ああ、頭のマッサージが終わってしまった。また頭痛があるときにでもしてもらいたい。そしたらさぞ気持ちが良いんだろうな……
なんてことを考えながら瞼を開いた瞬間。
「キャッ!」
「ぶっ!!」
阿奈さんの豊満なおっぱいが、顔にダイブしてきた!
阿奈さんがバランスを崩して、僕に乗っかってきてしまったのだ。
こんなラッキースケベ、本当に起こるものなのか。
あまりにもやわらかい胸は、僕の顔のパーツに押し込まれてへこんでいく。鼻が入り込んで凹んでしまった部分から、阿奈さんの匂いが一気に流れ込んできた。とたん、全身にビクビクと電流が走り、下半身へ血が集まる。
まるでビーズクッションのような柔らかさと、若干湿ったようなグリーンのアロマティックな香りが、理性を刺激した。
「ご、ごめんなさい、大丈夫?」
すぐに阿奈さんはどいてしまった。いや、それでよかった。あのままの状態が続いていたら、あの部分が目立ってしまっただろう。
「大丈夫です、むしろごちそうさまでした」
なんて、ゲスなお礼を言ってしまった。
「お、おばさんのおっぱいなんかに触れても、損しかないでしょう。無駄に大きいから歳に沿って垂れちゃ……何でもないわ」
と、自分の胸を卑下しながらすごいことを言いそうになった阿奈さんは、頬を赤らめながら移動し、僕の腰あたりに座ると、手のひらを揉み始めた。
「そ、そんなことはないですよ。阿奈さんみたいにきれいな人の胸なんて、得しかないですよ」
「そ、そう?」
……僕は今、何を言っているんだ? 幼馴染の母親に、セクハラまがいなことを言っていないか?
「……す、すいません、僕変なこと言っちゃいましたね」
なんだか、マッサージをしてもらって、体がほぐれたついでに気も緩んでしまったかもしれない。
「いいいのよ。でもおばさんを褒めても仕方がないわよ。もっと若い子、日和ちゃんや戌子を褒めてあげないと」
「……歳は関係ないですよ。阿奈さんはすごい美人ですし、素敵な方だと思ってます」
「……そ、そう?」
なんだか、照れているのか目線を手の平の方から離さず、こっちを見なくなった。その様子が面白くて、もっと誉めてやろうと企てる。
「このマッサージも、僕の悪いところをしっかり把握して施術してくれてるじゃないですか。その自分の仕事に真剣に取り組む姿も素敵ですよ」
「~っ!!」
正座する膝をその場でばたばたさせて悶えてしまった。可愛すぎるおばさん、いや、お姉さんだ。
「なに、口説いてるの? おばさんをからかうのもたいがいにしなさいよ」
と、前のめりにこちらを見つめる。
「……おばさんも、若かったら君の対象に入ってたのかしらね」
僕の両手首を揺さぶりながら、冗談っぽく聞いてきた。
「さっきも言いましたけど、歳なんて関係ないですよ。というか阿奈さんすごく若いですし」
もし日和さんと出会っていなかったら、もし戌子がいなかったら、全然恋していたのかもしれない。割と本気でそう思っている。
「……そんなにおちょくっちゃって。じゃあ、おばさんも張り切っちゃおうかしら」
僕の両手をおなかの上に優しくおろした。
「手も終わり。最後は身体の正面を全体的に、軽く圧迫したり揉んだりしていくわね」
と、下っ腹あたりに阿奈さんの手が乗っかる。
「腸のあたりを軽く刺激するわね。ここを押していけば、お通じがよくなるわよ」
股関節に指を入れて刺激してきた。とてもくすぐったくて、なによりめちゃくちゃ恥ずかしい。
阿奈さんの手が、内ももにまで入り込んでくる。股間の付近を触れられているものだから緊張するが、なによりマッサージの刺激が強すぎる。
「あっっ!」
変な声を出してしまい、とっさに自分の口を手でふさいだ。
「あはは、かわいい声ね」
まるでからかわれた仕返しのつもりだろうか、優しくも激しいマッサージは止まらない。
股間周りへの刺激は続く。なんだか、息が勝手に漏れてきた。くすぐったくて、気持ちが良くて、恥ずかしくて、顔が熱くなってくる。
「……じゃあ、次はお腹から脇の下、そして胸のあたりを触っていくわね」
すると、阿奈さんは僕の腰の上に、乗しかからないように、おしりを浮かせてまたがった。
す、すごい眺めだ……
僕にまたがって若干前かがみになる阿奈さんが、めちゃくちゃ刺激的だ。柔らかそうな身体が、若干火照った様子が、とにかくエロスを感じた。
「苦しくない?」
僕のおなかを両手でやさしくゆっくり、下から上へと圧迫していく。
「き、気持ちいいですよ」
しかし、重力に揺れる胸が凶悪すぎる。
なんで、こんなに艶っぽいんだ。これが熟女の魅力か。と言っても阿奈さんに熟女なんて年増感は感じないが、しかし大人な魅力がありすぎる。
「脇、失礼するわよ」
さらに前かがみになる。
「あの、それバランス大丈夫ですか?」
僕に乗ってしまわないようにおしりを浮かせてまたがっているためか、阿奈さんの腰や足はピクピク震えていた。
「うーん、さすがにきついかしら」
「これってまたがる必要があるんですか」
「あるわよ」
そうなのか。正直またがった施術なんて不思議に思うのだが、素人にはわからないやり方があるのだろう。だが、阿奈さんが普通に辛そうにしているので。
「あの、良かったら僕に乗ってもいいですよ」
なんて、我ながら攻めたことを言ってしまった。
「そんな、おばさん重たいわよ」
「そんなに重たくは……ないと思いますけれど」
おなか周りが少しだけ太くて、胸やお尻が大きくて。それを踏まえたら、軽くはないかもしれないが。
「というか、施術相手に乗っかるなんて言語道断よ」
「でも無理したら阿奈さんも足腰を痛くしちゃいますよ」
「あら、心配してくれるの?」
「はい。またがるんだったら、まあ僕ですし、別に腰を下ろしちゃってもいいですよ。無料で施術してもらっている手前、阿奈さんにも無理をしてほしくないですし」
すると、少し悩んだ様子で。
「確かに、おばさんも最近腰の痛みが気になっているし、若い子の上に乗っちゃうなんて背徳感、面白そうね」
乗り気で変な冗談を言うが。
「ええ、気にせず腰下ろしちゃってください」
「……じゃあ、お言葉に甘えちゃいましょうか」
と、ゆっくりお尻を落として。
僕の骨盤に乗っかった。
ズシッと思ったよりも体重を感じたが、しかしスケベ心から悪い気はしない。
「そ、それじゃあ、続けるわね……」
と、さすがに阿奈さんも恥ずかしそうに顔を赤らめていた。




