表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/11

八泊目♪ 凝縮された極甘ストロベリー♪

「夢楽お嬢様。すべて滞りなく完了しております」


完璧な所作で振る舞うナイスミドルなイケオジ執事長さんが目の前に!

背後にはイケメン執事さんにかわいい美人さんメイドがずらり!


「醸し出すオーラが気品に満ちてるわ!?」


「あれ〜? 久遠ちゃんてやっぱり枯れ専?」

「違う! かわいいメイドさんを所望するわ!」


きっぱりはっきり♪


「これはこれは美しいお嬢様。お褒めに預かり恐縮でございます。

我ら使用人一同。夢楽お嬢様のご友人のためにも粉骨砕身尽力させていただきますので御用がありましたらなんなりとお申し付けくださいませ」


柔らかな眼差しにたしかな意志!

ピシッと完璧な所作で振る舞う一挙手一投足が寸分違わずエリート感!


「これが本物のお嬢様に仕える本物のバトラーとメイドサーヴァント!

なんてクールでかわいいのかしら!?」


視線の先はメイドさんに集中してたり♪


「セバスチャン。ありがと〜」


ふんわりおててを右に左にゆらゆら。労いの言葉もおっとりふわふわゆっさゆさ♪


「それでは下々の生活をお楽しみくださいませ。我々は失礼させていただきます」


「気をつけて帰ってね〜」


左手をお腹に当てて右手は後ろに回して、ぴっちりお辞儀の角度は斜め45度!

部下の執事を引き連れて!

姿勢正しく一列に立ち去る姿もプロフェッショナル!


「下々って実は失礼ね?」

「セバスチャンは正直者なんです〜」

「先生は先生でなかなかね?」


「なんだか戦隊モノの悪者戦闘員みたいだったね! とう!」

「いっしっし! 黒かったしな! とう!」


悪の組織に属する者のポーズを二人でビシッと!


「悪者戦闘員? 世界でも大人気なジャパニ〜ズ特撮ものね?

どうしてそういう認識になるのかさっぱり分からないんだけど?」


「黒光りしてるし背中のとんがりがゴキゴキしてるから?」


「失礼!

Gに例えるなんて失礼がすぎるんだけど!?

背中のとんがりってスワロウテイルな燕尾服のことよね!?」


「そうそれ! どっちもかっこいいよね!」


「どっちも!?

ま、まあ陽和の美的センスをとやかく言うつもりはないけれど」


「いっしっし!

バッタとか見慣れてるしな!」


バッタのサンドイッチは日常食?


「全然別物だと思うけど!?

まさかGは厨房にもいたりするのかしら!?」


ずさりと厨房から一歩二歩三歩下がる久遠ちゃん♪

右手がワキワキと空間を探ってる?


「一度も見たことないよ!

旅館、九十九つくもは古くてもとっても綺麗だからね!」


「それならよかったわ……ぶる!」


身震いする久遠ちゃんのお顔が心の底からホッとしてる?


「もしかして久遠ちゃんは……虫が苦手なんだね!

気高い北欧の狼なのに弱虫だなあ! やっぱり豆柴ちゃん?」


頭の中に浮かぶのは?

ぷるぷるびくびくしっぽを丸めて股の間に隠すワンコな姿?


「わふ!?

べ、別に苦手なんてことないわ!

(世界を股にかけた正義の殺し屋がGが苦手なんてバレるわけにはいかないわ!? もしも見つけたらM72ロケットランチャーで殲滅するところだったわ!?)」


空間をワキワキしていた手を悲しい瞳で見つめる久遠ちゃん。

もしかしてスキあり?


「あ! フライングゴキアタック!」

「きゃあ〜!」


心臓バクバク!

心がドキドキ!

飛び上がってしがみついてぷるぷる♪

全身で柔らかい陽和の体を抱えてる♪


「むはは〜。久遠ちゃんはかわいいなあ♪」


気がつけば?

侘び寂びで凝縮された極甘ストロベリーな胸にお顔をうずめてる♪


「は!? い、いまのは!? 不意打ちなんて卑怯だわ!

陽和こそ悪の組織みたいなことするんじゃないわよ!

(は、恥ずかしい〜!)

そんなことより先生!

早くスイーツ作りを始めましょうよ!

お腹が空いたわ!」


「はいは〜い♪

みんなも手伝ってね〜♪」


「がんばるっぽん!」

「そのぽんはなんなの?」

「俺はつまみ食い担当な!」


そんなこんなで!

旅館、九十九つくもの厨房には?

みんながお風呂のお掃除と入浴をしている間に?

プロフェッショナルな機械に調理道具を先生の豪邸から搬送、設置済み!

できる執事さんとメイドさんの仕事が異様に早い!

さすがセレブに仕える使用人の能力はハイスペ男子女子?


そんなこんなで!

みんなでわいわいわちゃわちゃ♪

小麦粉をひっくり返したり!


「あはは〜。久遠ちゃんぐちょぐちょ〜」


つまみ食いをしてみたり!


「陽和! 食べすぎよ!」

「いっちゃんはいいの?」

「いっちゃんはいいの!」

「いっしっし!」


冷蔵庫の中身をじっと見つめてまだかまだかと待ちわびたり!


「開けっぱなしじゃいつまで経っても冷えないわよ?」


いっぱい時間がかかったけれど?

豪華スイーツフルコースが天然木な一枚板のテーブルに所狭しと並んでる♪


「甘〜い♡」

「これが世界一のジャパニ〜ズパティシエールが腕によりをかけた甘味♡」

「うめぇ! がつがつがつ!」

「先生、うれしいです〜」


ゆらゆらにこにこ。褒められてうれしくて体がスイングゆっさゆさ♪


「宝石みたいに輝くフルーツがびっしり盛りだくさんの濃厚チーズタルトが絶品よ!」

「熱心な栽培研究をしている専門的な篤農家とくのうかさんから初夏の高級果物をお取り寄せしてみました〜」


「クリームのまわりにイチゴがびっしりなまん丸がぷるぷるおいしいよ!」

「陽和ったら口のまわりがヒゲみたいになってる。しょうがないわねえ。ほら。拭いてあげるからこっち向いて? ふわ!?」


振り向いた瞬間にほっぺにぷにっとちゅ?


「それはスフェールと言って〜。球体って言う意味があるスイーツなんです〜。今回はストロベリーソースでムースにしてみました〜」


「これなんだ!? オレンジ色の汁の中に薄い玉子焼きみたいのが浸ってるぞ!」

「夏みかんの果汁にキャラメルとオレンジリキュールを合わせてクレープを煮込んで〜。ソースとしていただくクレープ・シュゼットって言うんです〜。いまからお楽しみで〜す♪」


細かいあれこれはいろいろあるけど長くなるから置いといて?

火の入ったコンロにのせてフライパンに入ったままのスイーツに?

カチッとグリル用ライターの炎をつけると?


「うわあ! 綺麗だね〜!」

「玉子焼きが燃えたぞ!」

「フランベね! 炎が踊ってるわ!」


華やかに燃え上がる青白い炎がお客様の瞳に楽しいパフォーマンス♪

フランベはとっても危ないので火の用心♪


「クレープをお皿にのせて〜。少し煮詰めたソースをかけて〜。バニラビーンズ薫る特濃アイスクリームを添えて完成です〜」


さっそくみんなでパクリ♪


「「「〜〜〜〜〜!」」」


お口の中が冷え冷え甘々極楽天国パラダイス♪

お酒が香る少し大人の味が背伸びな女子高生に魅力的♪


「だけどやっぱりりんご飴がパリパリしておいしいね!」

「わらび餅に黒蜜きな粉もうまいぞ! なんか安心するな!」

「庶民の舌は世界に誇る最高級スイーツの味に勝てなかったわ!」


「うふふ。りんごパリパリもぷるぷるモチモチわらびも最高級な甘々スイーツです〜」


きっと先生の特別な工夫が凝らされているのかも♪


「……なんだろ? とっても懐かしい。

そうだ。ママと二人で行った夏祭り……。

手を繋いでりんご飴を……」


陽和の思い出が心に蘇る幼い日の一ページ。

くすんだ瞳に浮かんだ一粒の雫が頬を伝う。


「陽和……」

「久遠ちゃん。りんご飴は甘くてしょっぱいね?」


「そうね。そうかもしれないわ」

「夢楽ちゃんありがと!」


「先生。このこと知ってたの?」

「どうでしょ〜? ですが思い出に寄り添うことがおもてなしの心なんです〜」


「いっしっし!

俺はりんご畑に盗み食いに行ったことしか覚えてないけどな!」


そんなこんなで!


「「ごちそうさまでした!」」

「うっぷ。もう食べらんねぇな〜」


「ふふふ。お粗末さまでした〜♪」


お片付けもみんなでわいわいわちゃわちゃ♪

いっちゃんはふわふわ食っちゃ寝!


そんなこんなで!

宙を浮くいっちゃんを先頭に。

みんなで旅館の客室にもふもふ大移動♪

旅館の窓から見える光の明滅がさらに激しくなっている?


「お風呂にスイーツご飯に快適バカンスを満喫だね!」

「とっても素敵がすぎて脳汁がドバドバあふれてるわ!」

「先生もかわいい生徒たちと一緒が楽しいです〜」

「俺は腹いっぱいすぎて死にそうだ〜」


もはや誰も気にしない開かずの扉を無視無視スタスタ♪

さらに激しい光のアピールを気にしないで客室に到着!


「なんてレトロで素敵なお部屋なのかしら!

しかも寝室と居間が襖で別れている安らぎの二部屋!

タタ〜ミの爽やかな香り!

樹肌を活かした柱のこだわり!

組子細工の障子や欄間の繊細なことと言ったら!

和の粋を凝らした伝統の調度品の数々!

それでいて和と洋の文化が融合したロースタイルのチェアーとテーブルが広々としたくつろぎを演出している!

ジャパ〜ンの有形文化財じゃないかしら!?」


「久遠ちゃん。やたらめったら詳しいね?」


困り眉でキュルンと小首を傾げてみたり♪


「ジャパ〜ンの魅力はいろいろリサーチ済みよ!

こんなオリエンタルな和室でくつろげるなんて夢のようだわ!」


豆柴ワンコみたいにふんすかとっても鼻息荒く♪

スカートのポッケから取り出したスマホに『ジャパ〜ンのココロ』と銘打たれたトラベルサイトのホームページが映ってる。


「そうだね!

あとは寝るだけだけだね!

でもその前に!

とっても大事なことをするのだ!」


「とっても大事なことってなにかしら?」

「すべきことはたった一つぽん!」


「一つぽん?

だからそのぽんってなによ!」








☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

「クレープ・シュゼット」を作りました♪

家庭料理レベルですけど♪

ご興味のある方はぜひご覧になってください♪

https://kakuyomu.jp/users/k_o_i/news/2912051596781425025#comment-2912051596783088139

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ