四泊目♪ 白い着物にゆらゆらがゆっさゆさ♪
「あ〜。
ジャパ〜ンはどうだか知らないけど?
ヨーロッパじゃ、妖精は異世界からきたなんていう伝承もあるのよ?
獣人や悪魔にもそういう説があるわよね?
……実はわたしもなのよ」
くるんとかわいくぼふん!
頭の上には銀色の狼お耳。おしりからは銀色のもふもふ狼しっぽがゆらゆら♪
不思議と制服スカートに穴が空いてたり♪
「あ〜! ワンちゃん!
ほ〜ら! とっておいで!」
葉っぱを変化したボールをぽいっと投げると♪
「わふわふわお〜ん♪」
ぼふん!
銀色毛の四つ脚のもふもふが走ってる♪
「は!? 思わずビースト変化を!?
何やらすのよ!
わたしは北欧の気高い狼よ!」
くるんとぼふんと獣人の姿にかわいく変身♪
「え〜? 目つきの悪い豆柴ちゃん?」
指をくわえて困り眉で聞いてみる♪
「このワイルドな耳としっぽ!
どっからどう見ても狼だから!
もう! いっちゃん、ハートブレイクなわたしを癒して!」
避ける間もなくオコジョの全身をはぎゅっともきゅもきゅ♪
「わ! 意外とすばやいやつ!」
「なんてかわいいの!」
「ほっぺたすりすりするんじゃねえ!」
もふもふお腹にお顔を埋めて行ったり来たり♪
「それで? 狼女な久遠ちゃんの得意なことって?」
「狼女って言われるとなんか傷つくわ。
得意?
……得意なことなんてないわ!
(得意なことはスナイパーライフル!)」
頭の中に浮かぶのは仕事に忠実でエージェントな腕利き狙撃手!
バキュ〜ン♡
狙った獲物は逃さない♪
「え〜? じゃあ、うちの旅館で何してもらおうかなあ?
一番いて欲しいのは料理人なんだけど、天然温泉のお風呂洗いとかかなあ?」
「温泉あるの!?
しかも天然!
リゾートや温泉なんて行ったことないから入りたい!」
東洋の神秘に憧れる思いと素直な欲望がダダ漏れ♪
「うちで働けば毎日入り放題だよ!」
毎日温泉は魅力的?
「う! 客としてならいいでしょ! ちゃんとお金は払うわよ!」
お財布の中身をチラッと確認。大丈夫そう。
「ん〜? まずは営業再開しないとだし〜。
お風呂も洗ってないし?
やっぱり得意技ができる人が従業員になって欲しいよね?」
キュピ〜ンと狙った獲物は逃さない♪
「そ、そういう陽和は得意なことあるの!?」
なんだか押され気味でタジタジな久遠ちゃん♪
「もちろん!
わたしの得意技は!」
「得意技は?」
「女将!」
女子高生の心が夢と期待に膨らんで胸がいっぱい♪
「具体的には?」
「具体的? 女将だよ?
看板女将!
いるだけで商売繁盛!
みんなに働いてもらって楽ができる!」
「お前が働け!」
激しいツッコミにも動じない、のほほん笑顔♪
「おい! 誰か来たぜ?」
高層ビルに囲まれた趣のある細い小道にゆるゆる走る女子の姿。
「ゆっさゆっさと小走りなのにすごいわね?」
「久遠ちゃん、そんなに嘆かなくていいんだよ?」
「あんたに言われたくないけど?」
お互いに交差する視線の先は乙女の神秘♪
その差ははっきりイチゴとメロン♪
「こんにちわ〜?
陽和ちゃ〜ん。
あら、久遠ちゃんも。
来ちゃいました〜」
息を切らせて肩が揺れると特大スイカがゆらゆら♪
「こんなゆっさゆさ知りません」
「顔を見てあげなさいよ。
先生、眼鏡ずれてるし」
クイっと眼鏡のズレを寄せる両腕がゆっさゆさを挟んでぎゅ♪
「んん? えーとー? あれ? 誰だっけ?」
頭の上とあごの下に指をツンツン小首を傾げてみたり♪
「さっき挨拶したばっかりよね!?
先生、ほんとに働きに来たんですか?」
「覚えてくれてなくて、先生悲しいです〜。
旅館で働かせてもらいにきました〜。
大棟 夢楽で〜す」
ほんわかゆりゅゆりゅ笑顔がにっこり♪
「夢楽ちゃんの特技は何かなあ?」
「いきなりちゃん付けかい!」
「特技ですか〜? ……先生〜?」
眼鏡の下にあるホクロに人差し指を添えて小首を傾げてゆらゆら♪
「それ、職業ですよね!?」
「それじゃあ、理科〜?」
もう一度。眼鏡の下にあるホクロに人差し指を添えて小首を傾げてゆらゆら♪
「旅館で理科ってどうなんです?」
「ん〜〜〜? 他にはないかなあ〜」
にっこり満面の笑顔がゆりゅゆりゅにっこり♪
「お風呂掃除要員が増えたね!」
エアモップでゴシゴシポーズが決まってる!
「お風呂掃除だけなの!?
はあ。もう疲れたわ。
わたし、いいかげん帰るわね。
ジャパ〜ンに一人で入国してから新生活の用意が全然できてないのよ」
深〜くため息一発。やらないといけないことがいっぱい!
「お父様もお母様もお家にいないと全部一人でやらないといけないから大変ですね〜。先生もよく分かります〜」
「久遠ちゃんて一人暮らしなんだよね?」
「そうだけど?
セキュリティの高いマンションてワンルームでも結構高いのよね」
キュピ〜ンと光る怪しい瞳!
「家賃もったいないから、住み込みで働こうよ!
天然温泉付きだよ!」
久遠ちゃんのバックにライトニングな稲光り!
ついでにお金の計算がたぬきの皮算用♪
「なんですって!?
老後の貯蓄に安心な住み込み!
でも働くのは!?
女子高生に囲まれた学園ハーレム生活を送る休暇が目的なのに!
労働!
貯蓄!
休暇!
正直、悩む!」
悩むポーズが百面相♪
「なかなかの目的だね?」
「は!? 心の声がダダ漏れだった!?」
ちょっと生あたたかい目線に赤面しちゃったり♪
「はいはいは〜い♪ 先生は住み込みでお願いしま〜す」
左手を高々と持ち上げてピンと背伸びをするとゆらゆらゆさゆさゆりゅゆりゅ♪
「即決!?」
久遠ちゃんの言葉に眼鏡がキラリと光る!
「家賃に〜、交通費に〜、食費に〜。
学校近いし、女子ばかりで安心だし、天国じゃないですか〜」
打算がたっぷり利害が一致♪
「玄さんは男よね!?」
「あれ〜? 久遠ちゃんてよぼよぼ枯れ専?」
「違う!」
そこは間違いないからしっかり否定はしておきましょう。
「ところで〜? みんなしてケモみみにケモしっぽなんて、ここはコスプレ旅館かしら〜?」
とっても不思議そうな表情がほんわかゆりゅゆりゅ。
「パンパカパ〜ン!
大当たり〜!
よくわかったね!」
手にしたクラッカーがパパン。どこにあったの?
「コスプレでいいんかい!
いいんだわ!
モンスターなわたしたちがばれると面倒よね?」
陽和ちゃんも久遠ちゃんもケモみみしっぽが出っぱなし♪
いっちゃんはオコジョな姿で陽和ちゃんの首に巻きついてちょっと眠そう?
「ほら! いっちゃんもご挨拶して!」
「んあ〜? しょうがねぇなあ?」
眠い目をゴシゴシふわあっと大あくび♪
寝ぼけてうっかりあっさり快諾♪
「うわ〜。とってもかわいいオコジョさんです〜」
「は!? 俺はイタチだ!」
怒りながら?
飛び降りながら、くるんと変身魔法少女っぽく、かわいくぼふん♪
かわいいオコジョがかわいい美少女に大変身♪
黄色地の正絹着物。鼬萩と千代萩の花鳥風月な和文様がとっても風雅♪
頭の上についたとんがりふわふわお耳と先っちょ黒い真っ白ふわふわギザギザしっぽがもふもふ♪
「うわ〜。着物にケモなコスプレがかわいすぎます〜」
「いまの一連の流れを見てどこがどうコスプレで終わらせられるのか不思議と謎がすぎると思うんだけど?」
真っ白白目な視線はするりと気にしないで?
「写真撮ってもいいですか〜」
スマホを構えて準備万端♪
「え? 俺のこと撮るの? え? なんだか照れるなあ♪」
くねくねもじもじけもみみ美少女が照れ照れ♪
「とっても素敵です〜♪」
パシャパシャ撮るたびかわいくもふもふポージング♪
「夢楽ちゃんもコスプレする?
ていうかするよね!
じゃあ、夢楽ちゃんの頭に葉っぱを乗せて〜」
「なんていうかもう、積極的にばらしにいってるわよね?」
いつの間にか札束からこんもり落ち葉になっていた葉っぱを頭の上にちょこんと♪
「変化!」
ぼふんと白い煙がもくもく♪
「うわ〜♪
かわいいバニーさんです〜♪」
長〜いお耳がぴょこぴょこ♪
まん丸しっぽがふりふり♪
獣なうさぎさんの出来上がり♪
先生の衣装もついでに変身♪
白い着物にゆらゆらがゆっさゆさ♪
「先生なんにも疑問に思わないの!?
それはともかく!
ゆっさゆさジャパニ〜ズ割烹着にうさぎ耳にうさぎしっぽ!
かわいいがすぐる!
狼の血が騒ぐ!
食べてしまいたい!
もふもふしたいわ!」
おめめがもふもふ部位に次々大注目!
お口がじゅるり♪
「久遠!?
お前めっちゃよだれタレてるぜ!?
ちょっと待っ!?
俺ごと一緒に抱きしめるな!?
く、苦しい!
よだれ!?」
たらりとびしょびしょ美少女?
「久遠ちゃんは女の子好きだね!
わたしも抱きしめてくれていいんだよ!」
がぱっと両手を広げてウェルカム♪
「え! ほんと!
トリプル食べちゃっていい!?
さっそく今晩!」
はぎゅっと三人まとめてぽたぽたじゅるり♪
「お前、欲望に正直だな!」
「というわけで!
明日から旅館、九十九は本格的に始動だよ!」
看板にゆるっとふわっと指し示す二本のおてて!
「どこをどうしたらそうなるの!?
お風呂掃除はともかくお料理どうするのよ!」
ただいまお風呂掃除要員が二名だけ♪
食っちゃ寝担当も二名だけ♪
あれ? 女将は?
温泉旅館は始動できるかも?




