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来訪者?

魔法を使えるようになり半年が過ぎた冬の日、


シルフィードは幽霊さんと共に森の中にいた、


街は冬支度をしている、


ガルドの頼みでウインドウルフを狩っている、


その肉を凍らせて長期保存を試みるとのこと、


他にも薪などの調達、


シルフィードは大体の数を狩り血抜きをしている、


シルフィードは初級から中級の全ての魔法を無詠唱で使うことができるようになっている、


どうやってできるようになったのか、


ほとんどが想像力だった、


なぜ詠唱が必要か、


なぜ魔法陣が必要か、


皆は神が自分たちに与えてくれた奇跡と言うが幽霊さんはそれは違うと思っていた、


無詠唱でバンバン魔法を撃ったらこの世の均衡が崩れるからだ、


シルフの言うようにこの世界の人はまだ無詠唱が出来ない、


魔族もそうだろう、


もしどちらかが無詠唱を覚えたら魔法の打ち合いをしても問答無用で無詠唱が勝つ、


接近戦に持ち込まれても近づかれる前に魔法を放たれて戦いにもならない、


無詠唱を覚えると人は上に立とうとするだろう、


そして神をも超えるかもしれない、


それを恐れた神は詠唱を教え広めた、


無詠唱のやり方は簡単、


頭の中にイメージして魔力を込めて着弾地点、あるいは発生地点を目で確認、


それで終わり、


面白いことなんて何もない、


たまに魔法を上手く扱えるようにシルフィードに火の玉を周囲に何個か出してそのまま停滞させたり空中に炎の絵を描いたりとさせている、


魔力制御というやつだ、


魔法の種類はシルフィードの特技が大いに役に立った、


瞬間記憶能力、


幽霊さんが前に氷龍と虎炎に頼み無数の火の玉と氷玉を空中に飛ばして数を数えさせる無茶振りをさせたがシルフィードは難なく答えた、


他にもいろいろなことを試した結果瞬間記憶能力とわかった、


幽霊さんの教えた型をすぐに覚えていったのはそういうことだった、


その能力を駆使して中級までの聖魔法以外の属性を覚えた、


上級からは王家の書物庫にあると幽霊さんは勝手に思い込む、


更に、


幽霊さんは新しい魔法の開発に成功した、


無属性にあたる魔法、


空間収納、


無機物や死んだ動物を収納できる魔法を、


生きているものには効果がない、


倒した魔物をいちいち担いで持って帰るのが面倒になったため何とかシルフィードと一緒に開発した、


ウインドウルフを50匹収納しているがまだ入ると思われる、


ガルドにこの魔法を見せたらかなり驚いていた、


その上でかなり怖い顔で周りに話すなと言われた、


聞くところによるとこのような魔法は今までそんざいしていないとのこと、


この魔法が露見すると国が黙っていない、


更に戦争の道具に使われるかもしれないとのこと、


基本は馬車で限られた荷物を戦地まで運ぶが本当に限られている、


多く荷物を運ぶと次は馬に負担がかかり到着までに時間がかかる、


だが収納魔法は荷物は人1人、


更に今まで限られていた量もその倍以上運べる、


更に、


ガルドが最も危惧していることは人攫いだ、


獣人族はこの世界の立場ではかなり低い、


攫われて奴隷にされることも珍しくない、


更にキツネ族は珍しいらしく未だに里を見つかっていないとのこと、


シルフィードのキツネ耳と尻尾は大金を手にするための道具でしかない、


ガルドはそんな未来しか見えなかった、


したがってシルフィードはガルド以外にこの魔法を露見していない、


現実に戻ろう、


シルフィードは街に戻りガルドのところに向かった、


酒場の裏口に向かうとガルドが肉を乾燥させていた、


「ガルドさん、」


シルフィードが呼ぶとガルドは顔を上げてシルフィードを見る、


「シルフィードか、

今日も森に行ってたのか?」


「はい、

これが今日の成果です、」


キツネ耳を出したシルフィードは自分の横にウインドウルフを4匹ほど出した、


更にその横に果実を桶ぐらいの量をだした、


「ありがとな、

ウルフはこっちで解体をしておく、

少し待っていてくれ、

代金を渡す、」


ガルドは一度店に入り少しして戻ってくる、


ガルドが店に入っている間にシルフィードは耳を消す、


小さい小袋を持って、


「これが今回の分だ、

それと一つ頼みがある、」


ガルドが小袋を渡しながら言う、


「先ほどエルフの老人と若い騎士が森に入って行くところを街の人が見かけた、

この時期の森は冒険者とシルフィード以外入らない、

雪が降っていないが魔物が食べ物を探しに行動的になる、

無論、

攻撃的にもなっている、

様子を見に行って欲しい、

老人はともかく、

若い騎士は危なっかしい、

未熟ゆえ限界がまだわかっていない、

何もなければ戻ってきて欲しい、」


元冒険者の勘なのだろうか、


よほどその若者がしんぱいのようだ、


「わかりました、」


シルフィードは小袋を収納して森に引き返した、


日はまだ空に昇っているが肌寒く感じるシルフィード、


森の中をゆっくり走っているとかすかに微かに地面から振動が伝わってくる、


一つは慌ただしく動くようなもの、


一つはゆっくりとテンポよくスキップをするような動き、


更にその周りを回るように歩くものや着地したような強い振動がつたわる、


シルフィードは振動の方に走った、


するとシルフィードは魔力を感じた、


誰かが魔法を発動しようとしている、


更に近づくと微かだが血の匂いが漂っている、


ウインドウルフの血だろうか


解体をしていると独特の血の匂いがわかってくる、


シルフィードはスピードを落として様子を見るようにした、


木々の隙間から様子を見る、


老人が魔法を詠唱していると、


騎士っぽい人が足に怪我をしている、


ウインドウルフが無数いる、


老人の詠唱が遅い、


ウインドウルフが老人に飛びかかった、


騎士っぽい人が動こうとしたが転んだ、


シルフィードはキツネ耳を出して魔法の氷柱を襲いかかるウインドウルフに向けて放つ、


毛皮に穴があくが気にしない、


老人は氷柱の飛んできた方向を見る、


ウインドウルフ達が動きだす、


シルフィードは飛び出て火、土、風の魔法を多重発動した、


毛皮のことは気にせずに放つ、


火の玉に燃えて、


真空波で裂かれて、


土槍で串刺しになる、


一度目だけであたりを見渡す、


転んだ騎士っぽい人にウインドウルフが向かう、


シルフィードはすぐに反応して走り飛びウインドウルフは横から抱え込むように抱きつき一緒に倒れる、


暴れるウインドウルフだがシルフィードはウインドウルフの目に自分の指を突き立てた、


苦痛の悲鳴をあげるウインドウルフ、


だがその開いた上下の唇にシルフィードは手をかけて思いっきり開く、


ウインドウルフの顎が外れて更に首あたりの骨も砕け折れる、


血がシルフィードにかかる、


そこまでくるとウインドウルフが警戒に入る、


そこでシルフィードはウインドウルフに向かって、


「弾いてください!

実力の差はわかったはずだよ!」


言葉は伝わるわけない、


シルフィードは仕方なくウインドウルフの目の前に手をかざす、


ウインドウルフはびくっとする、


そして人差し指をウインドウルフに向ける、


更にウインドウルフはびくっとする、


人差し指を地面に向ける、


ウインドウルフはびくっとしなかった、


そして人差し指を上に上げた、


すると、


地面から巨大な土の槍をウインドウルフの目の前に出現させた、


それが周りの木よりも長くなっていく、


後ろで見ている2人も唖然としている、


シルフィードは土の槍を地に戻していく、


向こう側が見えてきたがそこには何もいなかった、


尻尾がフルリとなびく、


「それでいいの、

無理に強いものに挑むと大怪我をするよ、」


(それは決めセリフか?)


思わず突っ込む幽霊さん、


シルフィードは後ろを振り向く、


騎士っぽい人がシルフィードに剣を構えている、


「あの、」


シルフィードが声をかけるながら近づくと、


「近づくな!」


なぜか怒鳴られた、


「貴様!

何者だ!」


足を引きずりながらもシルフィードに近ずく騎士っぽい人、


確かにいきなり小さい子が魔物を倒したらそうなる、


シルフィードはどう対応すればいいか悩んだ、


しかし、


思わぬ助け船が来た、


「これアレク、

やめぬか、」


騎士っぽい人の後ろにいた老人が騎士っぽい人に向かって言う、


「しかし学園長、」


学園長?


「この者は助けてくれたのじゃ、

まずは礼を言わなければいけんの、

その者にいきなり剣を向けるのはアレク、

お主の目指しておる騎士がすることか?」


「・・・学園長のおっしゃる通りです、」


騎士っぽい人が剣を鞘にしまった、


シルフィードはその隙に騎士っぽい人に近づく、


かがんで聖魔法の治癒をする、


一瞬の出来事に騎士っぽい人は戸惑う、


「ふむ、

治癒魔法どころか無詠唱もできるとは、

誰も到達できなかった極みに達しているのかの、」


老人はシルフィードをみて興味深く言う、


「あ、あの、」


「おぉ、

自己紹介がまだだったのう、

ワシはマクスウェル・メーテル・ホールじゃ、

中央王国バークリートにある魔法学園の学園長をしておる、

そしてこやつは見習い騎士のアレクじゃ、」


「アレクと言う、

先ほどは失礼した、」


騎士っぽい人及びアレクが頭を下げる、


シルフィードはマクスウェルの耳に視線を向けていた、


幽霊さんも視線を向けている、


マクスウェルの耳が普通の人より長い、


マクスウェルはシルフィードの視線に気づいたらしくにっこりと微笑みかける、


「エルフは初めて見たのかのう、」


その質問にシルフィードは頷く、


なぜか幽霊さんも頷く、


「ホッホッホッ、

そうかそうか、

初めて見るのか、

お主らは、」


マクスウェルの言った言葉に幽霊さんは驚愕した、


(見えているんですか?)


「うむ、

ふよふよと浮きながら驚いている顔が見えるのう、」


まるでいたずらに成功したような顔をするマクスウェル、


「学園長、

いったい何を言っているのですか?」


アレクが学園長に聞いてきた、


どうやら見えていないらしい、


「ふむ、

アレクには見えていないそうじゃ、

信じろとは言わないが彼女の後ろに幽霊が浮いているのじゃ、」


それを聞いたアレクはシルフィードの後ろを見た、


アレクの目には何も映っていない、


幽霊さんはアレクの目の前にきて手を振ったりシャドウボクシングをしたりしてみたが気づいた様子はない、


マクスウェルはその様子を見て笑いをこらえている、


「が、学園長!

何を笑っているんですか!?」


「いやあ、

さっきから幽霊が君の目の前で手を振ってたりしているのに気がついてないからそれが面白くての、」


それを聞いたアレクは思わず後ろに後ずさった、


幽霊さんはそれを見送ったらシルフィードの元に戻る、


(シルフィード、

もうそろそろ本題に入ろう、

このままじゃきりがない、)


「そうだね、

でもその前にウインドウルフを片付けようよ、」


シルフィードはそう言いながら収納魔法でウインドウルフをしまっていく、


それを見ていた2人は驚愕の顔をする、


「き、君!

それはいったい何の魔法かね!」


マクスウェルがシルフィードに詰め寄る、


鼻息が荒い、


シルフィードは恐怖を覚え後ずさる、


(やっちまった、

ガルドにあれだけ人前では使うなと言われただろ、

こんなことがあるから使うなと言ってたんだろ、)


幽霊さんの言葉がシルフィードの身にしみる、


マクスウェルがまだ鼻息荒く詰め寄ってくるが素早く逃げながら倒したウインドウルフを収納していく、


そして終わったため耳と尻尾を消した、


それを見た2人が更に驚く、


「き、君は何者なんだ?」


アレクが震えながら聞いてきた、


シルフィードは少し距離を置き自己紹介を行う、


「申し遅れました、

私、シルフィード・エアリアル・ウインディアと申し上げます、

ある人のお願いでお二人の様子を見に行って欲しいと頼まれましたためこちらに足を運ばせていただきました、」


そう言いながら頭を小さく下げる、


かなり丁重な挨拶に2人は驚く、


礼儀については氷龍が教えた、


最低限の礼儀作法は必要とのことだそうだ、


しかし、


マクスウェルが驚いたのは礼儀の方ではなかった、


「ウインディア、

君はウインディア家の子供だったのかの?

昨年の王国の貴族同士のパーティーでは2人の娘を連れてきていたが他にも子供がいたのか?

妾の子供か?

しかしオルソンは妻一筋じゃからそれはありえない、

養子ではなさそうじゃな、」


昨年のパーティー、


シルフィードがアリサの出産に同席していた時だ、


「それにお主は獣人ではなかったのか?

それも珍しいキツネ族ではなかったのかい?」


「私は人族です、

少し訳がありまして魔法を使う際耳と尻尾を出さないと使用できませんので、

それでどうしてお二人はこの森に来たのですか?」


シルフィードは2人に尋ねた、


「そうじゃの、

色々と聞きたいがお主や町の人に迷惑をかけたからのう、

説明をするかのう、

その前にシルフィードよ、

無理に礼儀を改めなくてもよい、

なにかよそよそしいからのう、」


マクスウェルがホッホッホッと軽く笑う、


「わしらはのう、

風精霊に会いにきたのじゃ、

理由はの、

前まで風精霊がよくこの森に降りてきてたのじゃが最近全く姿を見せなくなってのう、

なかなか地上に降りてこない精霊じゃが突然姿を見せなくなると気になってしまうのじゃ、

その理由を聞きにここまできたのじゃがこの有様じゃ、

シルフィードにも迷惑をかけてしまったのう、」


「学園長、

エルフの前までは人族の前までとは時間感覚がかなり違うのです、

前までというのは半年くらい前です、

そこから風精霊さまは一度も降りてきていないとのことです、」


アレクが補足をする、


エルフは魔族と同じくらい長生きをする、


そのため他の種族とは時間の感じ方がズレている、


「その前に一つだけいいでしょうか?」


シルフィードがマクスウェルに聞いた、


「何じゃ?」


「どうしておじいちゃんはシルフちゃんが降りてきたことに気づいてたの?」


マクスウェルが驚いた、


驚きっぱなしだな、


「シルフ様にそのようなことを言うとは、

シルフィードは只者ではないな、

それで質問の答えじゃがシルフ様が降りてくるとその地域に向かって不自然な風が吹くのじゃ、

それがシルフ様が降りてきた合図みたいなものじゃ、

それが半年程前まで続いたのじゃ、

それが突然長い間なくなると不安になるじゃろう、

それでわしが調べにきたのじゃ、」


好奇心旺盛なんだろうか、


年老いても少年のように笑っている、


「そうなんだ、

それじゃシルフちゃんを呼んでみるね、」


マクスウェルは首をかしげてしまった、


アレクも首をかしげている、


シルフィードはそんな2人に気にせずキツネの耳と尻尾を出して空を見上げる、


そして風属性の魔力を込めて大きく息を吸って、


そして、


「シルフちゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!」


森中に響くシルフィードの声、


木々が揺れて動物や魔物が驚き逃げる、


街まで届くと思われる声を近くにいる2人は耳を押さえている、


うるさいんだね、


叫び終えてもこだまが響く、


2人は耳から手を離す、


何も起こらない、


シルフィードはただ待っている、


何も反応がないと思われた、


だが、


そこに一筋の風が吹いた、


風がキツネの耳と尻尾を撫でるように吹く、


尻尾が揺れる、


その風がだんだん強くなっていく、


シルフィードのスカートが大きく捲れ上がる、


そして、


風が小さな渦を巻き、


彼女が姿を現した、


「そんな大きな声を出さなくても聞こえてるよシルフィ!」


シルフがシルフィードの前に出てきた、


「ごめんね、

でもシルフちゃんってすごく高い所にいると思ったから大きな声で呼んじゃった、」


シルフィードは小さく舌を出した、


「可愛い格好で可愛く舌を出したって僕はゆるさ・・・

あぁもう許しちゃうよもう可愛いんだから!」


シルフはそう言いシルフィードに抱きつく、


幽霊さんは唖然とした、


後ろにいた2人も唖然としている、


(・・・お前らいつの間にそんなに仲良くなったんだ?

あの時たった1日しか会ってないのに、)


まるでテンションの高い女子会みたいなものだ、


「その1日で十分だよ、

女の子がその時出会ったらその瞬間から友達だよ!」


シルフが更に強く抱きしめる、


「きゃー!

シルフちゃん苦しいよー!」


そう言いながら楽しんでいるシルフィード、


「それで何で僕を呼んだの?」


腕の中のシルフィードに聞くシルフ、


「そうだった、

忘れてた、

シルフちゃん、

おじいちゃんが探してたよ、」


シルフィードが一度頑張って抜け出して後ろで待機しているマクスウェルとアレクに顔を向ける、


「ん?

あれ?

マクスウェル?」


知り合いだったのか?


「シルフ様、

お久しぶりです、」


「うんうん久しぶり!

それで何で僕を探してたの?」


「はい、

半年前までよく降りてきていたシルフ様が降りてこないため少々不安になりましてこちらに来ました、」


マクスウェルが頭を下げている、


アレクも頭を下げている、


「あー、

ぶっちゃけちゃうと友達に会いに行ってたの、

でも死んじゃって、

それから今日呼ばれるまで降りてきてないの、」


それを聞いたマクスウェルは少々罰が悪そうな顔をする、


「そうでしたか、

でしゃばった真似をいたしまして申し訳ありません、」


「気にしてないからいいよ、

それに久しぶりにマクスウェルに会えたからちょっと気分がいいんだ、」


そう言いながらシルフィードを抱きしめる、


言葉と行動が噛み合ってないぞ、


(シルフ、

俺からもいいか?)


「何?」


幽霊さんがシルフに聞いてきた、


(シルフィードは生まれた頃から魔力が少ないと言われてたが魔法を使っていてどうも少なくないと思っているんだが何か知らないか?)


オルソンが魔力が少ないと言っていた、


それが原因で売られる話になった、


実際魔法を使うとポンポンと放てる、


幽霊さんはそれが不思議でならなかった、


シルフはキョトンとした、


「知らないかって、

あれ?

シルフィ、

自分の持っている魔力の量知らないの?」


シルフの言葉にシルフィードは頷く、


「そうなの、

ならぶっちゃけちゃうね、

シルフィの魔力量は僕を遥かに超えてるよ、」


・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・


・・・・・・


・・・


長い沈黙が辺りを包む、


幽霊さんは思わず耳をほじくる、


シルフィードは首を傾げる、


マクスウェルは驚愕な顔を通り越して真っ白な顔をしている、


アレクもそのような顔をしている、


「あれ?

何これ、

何でみんな静まり返ったの?

ここは大騒ぎするところだよね?」


シルフがオロオロしている、


(あー耳がおかしくなったか?

今シルフより魔力量が多いと聞こえたが空耳か?)


「耳もおかしくなってないし空耳でもないよ、

シルフィの魔力量は五精霊より多いよ、」


(でも何でそんな量に・・・)


幽霊さんが言うとシルフが、


「増えたんだよ、」


あっさり答える、


(そんな簡単に増えるのか?)


「簡単には増えないよ、

増やす方法は何も考えずに集中することで増えるけどみんな雑念や欲望を抱えてるからね、

それらがあると全然増えないんだ、」


(何も考えずに集中すること・・・

まさか瞑想か?)


瞑想、


シルフィードがしていることで魔力量が増えるものはそれしか考えがつかない、


「メイソウって何かわからないけど多分それだね、

それに半年前より更に増えてるからこっちもびっくりだよ、」


シルフも驚くくらいの量なのか?


すると後ろのマクスウェルが動いた、


「シルフィード!

いやシルフィード殿!」


「は、はい!?」


めっちゃ興奮している、


「ぜひ魔法学園に入学してください!」


なんか勢いが娘さんをくださいと同じくらいの勢いなんだけど、


あ、土下座もした、


「学園長!

何もそこまでしなくても!」


「アレクよ!

これはわしのわがままでもある!

わしは魔法を極めようとしているがなかなかその一歩が踏み出せんのじゃ、

しかし目の前の少女は極めておるではないか、

わしは目標を見つけたのじゃ、

目の前の少女に追いつき追い越すことがわしの目標にするのじゃ!」


(勝手に目標にされても困る、

それに入学を決めるのはシルフィだ、

更にお金もない、

シルフィが入学したいと思ってもお金がなければ入れないし貯めてもいつになるかわからない、)


「学園長、

シルフィードは見た限りまだ10歳にもなってない、

あそこの入学基準は12からですよ、」


アレクが援護射撃っぽいことを言った(アレクには幽霊さんは見えていないからたまたま言ったようだ、)


「入学のほうは特例という形で入学させよう、

お金はご家族に頼めば良いだろう?」


(そうだった、

マクスウェルはシルフィードの今の現状を知らないのか、)


幽霊さんの言葉にマクスウェルは頭に?マークを出した、


幽霊さんはシルフィードの今の現状を説明した、


それを聞いたマクスウェルは考えるように腕を組んだ、


「そいかい、

シルフィード殿の強さの秘密はそこにあったのじゃな、」


「何の話をしているのですか?」


アレクは何とか話に参加しようとしている、


マクスウェルはアレクにシルフィードのことを伝えた、


無論驚かれた、


(初めは家を出た後12歳まで森で過ごして12歳から冒険者になり旅をしようと考えてます、

それしか道はないからです、)


幽霊さんがマクスウェルに言う、


するとマクスウェルは、


「それなら冬を越したら冒険者になりに行くかのう?」


その言葉に幽霊さんは耳を疑った、


(マクスウェル、

12歳からだよな、

冒険者の登録は?)


「そうじゃ、

じゃがここでわしが助け舟を出してやるかのう、

あそこのギルドマスターとは古い知り合いでの、

ちょっと融通を利かせてもらうだけじゃ、」


マクスウェルがウインクをする、


おじさんのウインクは気持ち悪い、


「更に学費を全額わしが持とう、」


「が、学園長!

さすがにそこまでしては示しがつきません!」


問題発言にアレクは驚く、


「まぁ待つのじゃ、

さすがのワシも善人ではない、

そこで出てくるのが冒険者じゃ、」


幽霊さんは何か気づく、


(つまり、

冒険者をしながら学園に通い、

稼いだお金はマクスウェルに渡して返していく、

そんなところか、

利子はどれくらいだ、)


「リシとは何かわからないがそんなものだ、

ゆっくりとわしに払っていけば良いからのう、

期限は無期限じゃがその間王国から近くの村までの移動を制限するかの、

さすがに逃げられたくはないからのう、

シルフィード殿はそのようなことはせんと思うが念のためじゃ、

あとはもしかしたらシルフィード殿に頼みを聞いてもらうかもしれぬがその時はできるだけ聞いて欲しいかの、

それくらいじゃ、

それと学費分だけ返してくれればそれで良い、

法外な金額は請求はせん、

悪い話ではなかろう、」


幽霊さんは考えてからシルフィードに聞いた、


(シルフィは学園に行きたいか?)


シルフィードは笑顔で言う、


「行きたいです、

もっといろんなことを知りたいです、

それにお友達もいっぱい作りたいです、」


(ならそれをマクスウェルに言わないと、

自分の口で言いなさい、)


シルフィードは頷いてマクスウェルの元まで歩く、


そして、


「おじいちゃん、

私、何年かかってもお金を返しますので学園に入学させてください、」


シルフィードは頭をさげる、


マクスウェルはゆっくりと自分の手をシルフィードの頭に置き撫でる、


「こちらも無理言って済まないのう、」


シルフィードの未来に新しい道ができた、


「なんかいい話だけど僕には関係なさそうだね、

シルフィ、

今度僕を呼ぶときあの狐地蔵のところで合図を送って、

毎回叫ばれるとびっくりするから、

バイバイ、」


シルフがそう言うと強い風が吹きシルフは消えるように去っていった、


「ワシらも帰るかのう、

街の人にも心配をかけてしまったからのう、」


マクスウェルの言葉には誰も反対はしなかった、


皆はゆっくりと街へ戻った、

やっとエルフが出てきました!

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