試練
「試練、ですか?」私は、問い返す。「それは、どのような試練なのでしょうか?」 ローブの男は、祭壇の水晶を指差す。「あの水晶は、人の心の奥底にある真実を映し出す。お前の心が、本当に『創世の言葉』を正しく使うことを望んでいるのか、試させてもらう」 私は、水晶を見つめる。それは、ただの水晶ではない。まるで、生きているかのように、脈動している。その光は、私の心の奥底を見透かしているかのようだ。 「もし、お前の心が、少しでも邪な考えを持っているなら、水晶は、それを暴き出すだろう」ローブの男は、警告する。「そして、お前は、この聖域から、二度と出ることができなくなる」 私は、覚悟を決める。私の心に、邪な考えはない。私は、ただ、「創世の言葉」の力を正しく使い、世界をより良い方向へと導きたいだけだ。 「わかりました」私は、そう言う。「試練を受けます」 ローブの男は、頷き、祭壇に近づく。彼は、水晶に手をかざし、何かを唱え始める。すると、水晶の光が、さらに強くなり、私を包み込む。私は、目を閉じ、心の平静を保つように努める。 すると、私の意識の中に、様々な映像が流れ込んでくる。それは、過去の記憶だ。幼い頃の出来事、図書館長との出会い、冒険者ギルドでの冒険、そして、これまでに出会った人々との記憶。 それらの記憶は、私の心の奥底にある感情を呼び起こす。喜び、悲しみ、怒り、そして、愛。私は、それらの感情と向き合い、自分の心の真実を見つめ直す。 すると、一つの記憶が、私の心を強く揺さぶる。それは、鏡の世界での出来事だ。アトランティスの影との遭遇、そして、「創世の言葉」の力の危険性。私は、その時、恐怖を感じた。もし、私が「創世の言葉」の力を制御できなければ、世界を滅ぼしてしまうかもしれないと。 その恐怖は、今も、私の心の奥底に潜んでいる。そして、その恐怖は、私の心を蝕み、私を迷わせようとしている。私は、その恐怖に打ち勝たなければならない。私は、「創世の言葉」の力を恐れてはならない。私は、その力を、信じなければならない。 私は、目を閉じ、深く呼吸をする。そして、心の奥底にある恐怖に向かって、叫ぶ。「私は、恐れない。私は、『創世の言葉』の力を信じる。私は、その力を正しく使い、世界をより良い方向へと導いていく」 その時、水晶の光が、さらに強くなる。そして、私の体から、黒い影が抜け出ていく。それは、私の心の奥底に潜んでいた恐怖の影だ。 影は、水晶の光に照らされ、消滅していく。そして、私の心は、再び、平静を取り戻す。私は、目を開ける。水晶の光は、以前よりも穏やかになっている。 ローブの男は、私を見つめ、頷く。「お前の心は、真実を映し出した。お前は、『創世の言葉』を正しく使うことを望んでいる。試練は、合格だ」 私は、安堵のため息をつく。試練を乗り越えることができたのだ。そして、私は、ローブの男に、改めて、お願いをする。「この遺跡について、教えてください。そして、『創世の言葉』の力について」 彼は、頷き、私を祭壇に招く。「さあ、こちらへ。我々は、お前に、この遺跡の真実を伝えよう」 私は、老狩人と共に、祭壇へと向かう。そして、ローブの男から、古代文明の歴史、そして、「創世の言葉」の力について、話を聞くことになる。




