地下都市
話し声は、地下都市の中心部から聞こえてくるようだ。私は、老狩人と共に、瓦礫や崩れた建物を避けながら、慎重に音の方向へと進む。空気は重く、湿っていて、微かにカビ臭い。壁や床には、苔が生えており、長い年月が経過したことを物語っている。
やがて、私たちは、広場に出る。広場の中央には、巨大な祭壇があり、その周りに、数人の人影が見える。彼らは、ボロボロのローブを身につけ、顔を隠している。祭壇の上には、奇妙な形をした水晶が置かれており、淡い光を放っている。
私は、彼らの様子を観察する。彼らは、祭壇に向かって、何かを唱えているようだ。その声は、低く、不気味で、私の心に不安を掻き立てる。彼らの目的は何なのか?なぜ、こんな場所にいるのか?
老狩人は、私の耳元で囁く。「あれは、遺跡の住人でしょう。古代文明の末裔かもしれません」彼の声は、緊張している。「しかし、彼らの雰囲気は、どこかおかしい。警戒が必要です」
私は、頷き、アトランティスの竪琴を構える。もし、彼らが敵であれば、いつでも戦えるように準備しておく必要がある。私は、ゆっくりと、祭壇に近づいていく。
すると、彼らの一人が、私に気づき、こちらを向く。彼の顔は、ローブの影に隠れていて、よく見えない。しかし、その目は、異様な光を放っている。
「誰だ?」彼は、低い声で、私に問いかける。「この聖域に、何の用だ?」
私は、落ち着いた声で答える。「私は、冒険者だ。この遺跡の謎を解き明かすために、ここに来た」
彼の目は、さらに鋭くなる。「冒険者だと?この遺跡は、我々の聖域だ。よそ者は、立ち入るべきではない」
「私は、あなたたちに危害を加えるつもりはない」私は、そう言う。「ただ、この遺跡について、教えて欲しいだけだ」
彼は、しばらくの間、私をじっと見つめる。そして、ゆっくりと口を開く。「我々は、この遺跡を守る者だ。古代文明の知識を受け継ぎ、その力を、正しく使うことを誓っている」
私は、彼の言葉に、僅かな希望を見出す。「あなたたちも、『創世の言葉』の力を知っているのか?」
彼の目は、一瞬、驚きに満ちる。「『創世の言葉』だと?どこで、その言葉を知った?」
「私は、ある人物から、その力を託された」私は、そう答える。「そして、その力を、正しく使うことを誓った」
彼の顔には、深い悲しみが浮かぶ。「『創世の言葉』の力は、諸刃の剣だ。使い方を間違えれば、世界を滅ぼすこともできる」
「私は、そのことを知っている」私は、そう言う。「だからこそ、あなたたちに、助けを求めている。この遺跡に隠された、全ての真実を教えて欲しい」
彼は、再び、私をじっと見つめる。そして、覚悟を決めたように、頷く。「わかった。あなたを信じよう。だが、その前に、試練を与えさせてもらう」
私は、彼の言葉に、身を引き締める。試練…。それは、一体、どんなものなのだろうか?そして、私は、その試練を乗り越えることができるのだろうか?




