第2改:お前の剣、今日から【ただの竹箒】な
【お知らせ】
いつも読みに来ていただきありがとうございます!
※「面白そう!」「スカッとした!」と思っていただけたら、ぜひページ下部から【ブックマーク】をお願いします!
「ガ……?」
SSSSランクモンスター『カオスドラゴン』が、間抜けな声を漏らして固まっている。
無理もない。
山すら一瞬で蒸発させるはずの極大ブレスが、俺の目の前でただの『温かいそよ風』に変わって消えたのだから。
「さて……実験第二弾といくか」
俺は足元に落ちていた、折れた鉄くずの剣を拾い上げる。
【神眼】を発動し、視界に浮かび上がるテキスト情報を指先で書き換えた。
【折れた鉄くずの剣】 > 【書き換え】 > 【神殺しの聖剣(属性:概念切断・絶対不可壊)】
ズオッ……!
瞬間、手の中の鉄くずが眩い黄金の光を放ち、圧倒的な神気を撒き散らす至高の聖剣へと変貌した。
「グ、グオオオオオオッ!?」
本能的な危機感を覚えたのか、カオスドラゴンが巨大な前脚を振り下ろしてくる。
空気が爆音を立てて圧縮され、巨岩のような爪が迫る。
俺はただ、手にした聖剣を適当に一振り——横に払っただけだった。
閃光。
「……え?」
直後、カオスドラゴンの巨体が、まるで紙ペラのように真っ二つに切断された。
絶叫すら上げる暇もなく、SSSSランクの巨躯がドスンと地響きを立てて倒れ伏す。
【経験値:999,999,999を獲得しました】
【レオンのレベルが 1 > 999 に上昇しました】
脳内に流れる無機質なアナウンス。
身体の底から、溢れんばかりの膨大な魔力と力が湧き上がってくるのが分かった。
「……マジかよ。本当に一発か」
これが【神眼】……世界の法則そのものを書き換えるチート能力。
アレスたちの言っていた『ただの雑用鑑定士』の真の姿だ。
俺は倒れたドラゴンの死骸に目を向けた。
【カオスドラゴンの死骸】 > 【書き換え】 > 【最上級回復薬×1000、純金貨×10000、神竜の肉×100】
巨体が光となって弾け、一瞬にして膨大な宝の山へと変わる。
俺はそれを、【神眼】で空間を拡張した『無限収納』の中に一瞬で放り込んだ。
「よし、これで当分の生活費と物資には困らないな」
ダンジョン最深部である90層。
普通なら絶望しかないこの場所が、今の俺にとってはただの『素材採取場』でしかなかった。
◇
「ふぅ……地上に戻るか」
俺は【神眼】で空間のデータを書き換え、一瞬でダンジョン入口へ移動する『階層転移』を発動させた。
一瞬の浮遊感の後、視界が開ける。
眩しい日光と、心地よい風。ダンジョン前の広場に出たのだ。
「……あ?」
広場の隅で、聞き覚えのある罵声が響いていた。
「なんなんだよこのダンジョンは! 罠が多すぎるだろ!!」
「アレス様、私の服がドロドロです……! 追放したレオンがいれば、毒も罠も全部解除してくれたのに……」
「うるさい黙れ! あんなゴミ、いなくてもどうにでもなるんだよ!」
見れば、そこにはボロボロになったアレス、クララ、ミーナの三人がいた。
俺を追放して奥へ向かったはずだが、俺という『陰の支柱』を失ったことで罠にかかりまくり、命からがらダンジョンから逃げ帰ってきたらしい。
「あ、あれ……? レオン……!?」
聖女クララが俺に気づき、目を見開いた。
アレスとミーナも勢いよく振り返る。
「お前……! なんで生きている!? 90層に置いてきたはずだぞ!?」
アレスが信じられないといった様子で叫ぶ。
「ああ、普通に歩いて帰ってきただけだけど」
「ハッ! 嘘をつけ! お前のような無能が一人で帰れるわけがない! どうせ入口付近で隠れてただけだろうが!」
アレスは顔を真っ赤にして怒鳴り散らすと、腰の『聖剣』に手をかけた。
「調子に乗るなよゴミが! お前が身の程をわきまえないなら、ここで俺が直々に引き裂いてやる!」
ジャキッ、と抜刀される輝かしい聖剣。
国から賜ったという、アレスの自慢の宝剣だ。
アレスはニヤリと下品な笑みを浮かべ、剣をこちらに向けてポーズを決める。
「後悔しろレオン! この聖剣のサビにしてやら——」
「あ、それ」
俺は冷ややかな視線でアレスの剣を見つめ、ひそかに【神眼】を発動した。
(書き換え——【国宝の聖剣】 > 【ただの竹箒】)
ポンッ。
「……ぬ?」
軽快な音とともに、アレスが構えていた輝かしい聖剣が、一瞬で【使い古された竹箒】に変わった。
「……は?」
アレスが固まる。
威風堂々と竹箒を構える勇者。あまりにも間抜けな構図だった。
「な、なんだこれ!? 俺の聖剣は!? なんで竹箒になってんだ!!?」
「あら、アレス様……お似合いですよ。お掃除でもされるのですか?」
「煽ってんのかミーナ! 違う! 俺は聖剣を抜いたんだよ!!」
パニックを起こして竹箒を振り回すアレス。
「じゃあな。俺はこれから忙しいんだ」
俺は冷たく言い放つと、パニックになる元パーティを背に、街の中心街へと歩き出した。
「待てレオン! お前何かしただろ! 戻れ! 戻って俺の聖剣を直せぇぇぇっ!!」
背後から醜い叫び声が聞こえてきたが、俺は一度も振り返らなかった。
ここまでお読みいただきありがとうございます!
自慢の聖剣を竹箒に変えられてパニックになる元勇者アレス、スカッとしていただけましたでしょうか(笑)
「ざまぁwww」「竹箒アレスお似合い」「次回も楽しみ!」と思ってくださった方は、ページ下部の【ブックマーク】と【評価(★★★★★)】をポチッと押していただけると非常に励みになります!
次回の【第3改】では、ついにSランク美少女冒険者(公爵令嬢)が登場!
ダンジョンでピンチに陥っていた彼女を、レオンが圧倒的な『世界改ざん』で救出します!
次の更新もぜひ楽しみにお待ちください!




