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第1改:無能として捨てられた日

【お知らせ】

新連載スタートしました!

読者の皆様にスカッとした爽快感をお届けできるよう毎日18:00に更新していきます!

少しでも「面白そう」「期待できる」と思っていただけたら、ぜひページ下部から【ブックマーク】をお願いします!

「レオン、今日限りでお前をこのパーティーから追放する」


ダンジョンの最深く、薄暗い層に勇者アレスの冷酷な声が響き渡った。


「え……? アレス様、急に何を……」


俺、レオン・ヴァルハイトは、背負っていた巨大な荷物を抱え直しながら絶句した。


「言葉通りの意味だよ、無能。お前のスキルは【鑑定】……ただの雑用スキルだ。戦闘力はゼロ、荷物持ちくらいしか役に立たないゴミをこれ以上連れて歩くわけにはいかないんだよ」


アレスは嘲笑を浮かべながら、愛剣の聖剣を肩に担ぐ。

その隣には、聖女のクララと魔導師のミーナが、軽蔑の視線を俺に向けていた。


「そうよレオン。あなたがいるだけで雰囲気が悪くなるの。私たちの足引っ張らないでくれる?」

「ふん、今まで拾ってやってただけでも感謝してほしいくらいね」


追放の理由は明快だった。

彼らにとって、俺の【鑑定】スキルが「派手な攻撃魔法や剣技」に見えなかったからだ。


だが、彼らは分かっていない。

このダンジョンで拾ったモンスターの素材を分析し、最適なルートを選び、毒や罠をすべて事前に対処していたのが、誰の陰の努力だったのかを。


「……分かりました。ですが、このダンジョン最深部から一人で戻るのは危険すぎます。地上に出るまでは——」

「黙れ!!」


アレスが乱暴に俺の胸元を蹴り飛ばした。


「ぐはっ……!?」


衝撃で壁に叩きつけられ、荷物が散らばる。


「言い訳は見苦しいんだよ! おいクララ、ミーナ、行くぞ。こんな奴ほっといて次の階層のボスを倒す」

「はい、アレス様〜!」


三人は嘲笑いながら、俺を地下深くに取り残して奥へと消えて行った。


「ハァ……ハァ……っ」


肋骨が折れているかもしれない。激痛で息がうまく吸えない。

ここはSSSSランクダンジョン『絶望の奈落』の90層。

雑用係の俺が一人で生きて帰れる場所ではない。


(クソッ……ここまで尽くしてきたのに、ゴミみたいに捨てられるのか……!)


視界が赤く染まるほどの怒りと理不尽さが、胸の奥から込み上げてくる。


その時だった。


『条件が満たされました。対象の【抑圧状態】を解除します』


脳内に、聞いたこともない無機質な音声が響いた。


『スキル【鑑定】の封印を解除——上位権限を獲得。真スキル【神眼(アカシック・レコード)】へと進化します』


熱い何かが、両目に流れ込んでくる。

視界が一変した。


ダンジョンの壁、空気中に漂う魔力、そして俺自身の体。

すべてのデータが「テキスト」として視界に浮かび上がっていた。


【レオン・ヴァルハイト】

・状態:瀕死(※【神眼】により即時全快可能)

・保有スキル:【神眼】

※効果:世界のすべての事象・構造を視認し、自由に再構築(改ざん)する。


(な……んだ、これ……?)


思わず自分の体を見ると、視界に浮かんできた「瀕死」という文字を、俺は直感的に指でなぞって【超回復】に書き換えた。


瞬間。


全身を包む眩い光。

折れていた肋骨が瞬時に繋がり、疲労も傷も完全に消え去った。


「傷が……治った……? それに、この力……」


俺は半信半疑で、目の前に転がっていたただの「石ころ」に【神眼】を向けた。


【ただの石ころ】 > 【書き換え】 > 【神級金属:オリハルコン(能力付与:絶対不可壊)】


ポロリ、と手に残ったのは、虹色に輝く伝説の金属だった。


「嘘だろ……スキルどころか、世界の法則そのものを書き換えられるのか……?」


俺が呆然としていると、ダンジョンの奥から地鳴りのような咆哮が響いた。

この階層のフロアボス——龍神クラスの魔物『カオスドラゴン』が姿を現したのだ。


アレスたちですら手を出せずに迂回した、絶対的な絶望の象徴。


「グオオオオオン!!」


口から山をも吹き飛ばす極大のブレスが放たれる。

迫り来る破壊の光を前に、俺は静かに右手をかざした。


【カオスドラゴンのブレス】 > 【書き換え】 > 【温かいそよ風】


フッ……。


世界を滅ぼすレベルのブレスは、俺の頬を優しく撫でる「ただの風」に変わって消えた。


「ガ……?」


ドラゴンが鳩が豆鉄砲を喰らったような顔で固まっている。


「……アレス。お前らは俺を『無能』だと捨てたな」


俺は足元に落ちていた折れた鉄くずの剣を拾い上げ、属性を【概念切断】に書き換えた。


「後悔しても、もう遅いぞ」


俺は一歩、踏み出した。

最後までお読みいただきありがとうございます!


『【世界改ざん】の神眼持ち』、いよいよ始まりました!


「覚醒爽快!」「カオスドラゴンの顔w」「次回が楽しみ!」と思ってくださった方は、ページ下部の【ブックマーク】と【評価(★★★★★)】をポチッと押していただけると非常に励みになります!


次回の【第2改】は「お前の剣、今日から【ただの竹箒】な」

一瞬でドラゴンを打ち倒したレオンが地上へ帰還。自慢の聖剣を誇示する元勇者アレスに、さっそく「世界改ざん」の洗礼をお見舞いします!


明日(または次の更新)も楽しみにお待ちください!

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