表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クロト  作者: 白玉
PR
68/72

Ep.52 迷宮探索6

クロトが……死んだ?



「う……嘘だ…そんなの……」



私がそばに居たのに。絶対にアメリカに連れて帰ると約束したのに。




助けられなかった。




なんで…………





シュネーが、クロトに触れて何かしている。



「ッチ……耐死の魔法が壊れてる………『死なずに復活する』という結果ごと書き換えてくるか…………」




声が、出ない。





息もできない。



汗も出ず、心臓がギュッと締まったような感覚に襲われた。



「おい!!」


バン!!と背中を叩かれた。オルカだ。


「お前が諦めてどうする!!連れて帰るって約束したんだろ!どうにかして……どうにかしろよ!!」




そうだ。私が、クロトを助けなければ。



「そう…だな。すまない。」



クロトの体に触る。死因は、大量出血と臓器不全。……の他にも、何かあるだろう。シュネーの耐死の魔法を潜り抜けるということは、体内の魔力回路を引き裂いたという事か。



これでは体に魔力が通らないので、回復魔法も機能しない。この場所で医学的な蘇生は出来ないから、今出来ることは……



「ひとまず、魔力回路の復旧だな。」


「ああ………ナイフを刺すと同時に、魔力回路を引きちぎったのか…?とても真似できる者では無いが………。しかし、やってみれば出来るかも。」



傷口に手を触れ、んー、と目を瞑るシュネー。



「ここから……ああ、ここがぐちゃぐちゃになってる………うーん……」



1時間ほど作業をしていた。私もシュネーを手伝い、魔力が流れるかどうかの確認や、体の回復など。魔力回路は触れないので、そこは任せっきりだ。


「………よし…。これで……多分繋がった。あとは回復魔法をかけて…蘇生すれば………多分生き返るよ。」


「!!本当か!」


「多分ね」

「シュネー…!ありがとう…。」



クロトの傷口に回復魔法をかける。体内もかなり崩されているが……輸血も含めて、数日もあれば完全回復するだろう。



クロト…。


「すまんな、何度も危険な目に合わせて」



クロトの手を、強く握った。






一度作戦会議を行う。



「このまま迷宮の探索は続けたい。だが、クロト君を連れて行くのは厳しいし、残りのメンバーもここから先に潜るのはキツイと思う。どうしようか?」

「そう……だな。私は出来ればクロトの側に居てやりたいが。」


そう言いながら、クロトをギュッと抱きしめる。もう2度と、目を離して失うなどは御免だ。


「じゃあ、ルミナスとクロト君は、一度地上に戻るか?ここから先は、私とシュネー君、焉麒、オルカ君の4人でも攻略出来るだろう。」


「半分くらいまで来たしな。」

「ワシは構わんぞ!」

「だが……一応、一度迷宮に入った事のある人間は、1人は居た方がいいんじゃないか?」


「大丈夫だよ。それに、以前とは全く構造が変わってたんだろう?」

「ああ。それに……あの魔人が迷宮の主というのが本当なら、主まで変わっている事になる。」


「何っ……本当なのか!?」

「そんな事あるんだな」


「いや、私も長い間、色んな迷宮を見て来たが、迷宮の主が変わったという話は聞いた事が無い。そもそも、主というのは迷宮が生まれると同時に出る物だ。中で湧き出るのか、魔王なんかに主にさせられるのかもしれないが……。これまでの法則が変わる事になる。」


「そうだな。じゃあ、こうしよう。君はクロト君と、A以下の者達を連れて、上に戻ってくれ。その後、もし上で手が空いている者が居れば、ここに来る様に言ってくれ」



「……わかった。そうさせて貰おう。」



そう言い、私はクロトを背中に担いで、A以下の者を連れて地上に向かったのだった。

タジ君が言っていた、40階層まで行ったことがある人達というのは、ルミナス(+数名)の事です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ