Ep.51 地上戦1
アルマ視点
あらまぁ……。
谷には予定通り30万。カミュちゃんの所に10万来たと、今連絡が入った。そして、ここでも……
私の兵と、私の護衛の為に、ここにも3万の兵がいる。そして、私の前に広がっている大軍は、およそ20万。
「少し私への殺意が…高過ぎるんじゃ無いかしらね?」
「そうですね……これは少し…私の魔法隊でも手を焼く数かと。」
答えたのは、私の副官のスピカちゃん。私の弟子という訳では無いが、助手として色々研究を手伝わせている。一応、A+ではあるが、魔法はS−と言っても不思議では無い程度の実力はある。
「そうねぇ……とりあえず、私の魔法でドンと半分くらい消しちゃいましょうか。」
「魔力は大丈夫なんですか?船の操作で半分ほどになったと聞きましたが。」
「1日も立てば完全回復するわよ♫」
「へ、へぇ」
それじゃあ挨拶代わりに…
『アバドン!』
「崩壊」と「奈落」の魔法。魔人の軍の真ん中に、全てを飲み込む「黒」の穴が空き、魔人達が吸い込まれていく。バリバリと半分ほどを喰らった後、魔法は消滅した。
アバドンは、これもミスると地球が消えかねない魔法なので、少し慎重に使用する。
「うわぁ……」
と、スピカちゃんが引いているが、何の事かな?
しかしこれで、大体半分まで消した。しかし、魔法を食らって耐えた者もいる様で、なかなか油断できない。
私の暗殺も警戒しておけということで、スピカちゃんに2万5000ほど率いて戦ってもらう。
「という事でスピカちゃん、頑張って来てね!」
「えっ…いやいやいやいや、ちょっと待ってくださいよ!私軍を率いるなんて聞いてないで…」
「い・い・か・ら〜!任せたわよ!」
「ええ〜…。」
恨めしそうにこちらを振り返りながら、スピカちゃんは10万の方向に向かっていった。
ヴィザール視点
「………やはり貴様が来たか。」
私の正面に立つ魔人。2日前に出会った、少年の様な魔人。
「貴様がここに居るということは……」
「周りにいた兵1万は皆殺しにした。後はお前だけだ。」
やはりか。ある程度作戦を妨害されて、私を殺した方が早いと気づいたな。
わざわざこちらの兵8万と戦うより、本部の兵1万を1人で皆殺しにした方が早いというわけか。
「良いだろう。貴様の相手は、私がしてやろう。」
「………名前を聞くとしよう。」
「なぜ教えねばならん」
「S+以上の魔人は、記録しておかねばならんのでな」
「…………アズだ。」
「貴様が魔人共の総大将だな?」
「…ああ。」
早々に私を殺して決着をつけるつもりか?
私はSではあるが、個人の戦闘力はS−程度。それに対してこの魔人はS+。しかも、かなりのやり手だろう。それなのに、数発打ち合って私が生きている理由。
「……なるほど。だがアズよ、それは大きな過ちだぞ」
「……」




