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クロト  作者: 白玉
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Ep.40 朝食

翌朝。肩をトントンと叩かれて起きると、ルミナスが立っていた。



「……んん〜…」

「ほら、起きろよ。あと、なんでこの部屋にいるのか知らないが、2人も起こしてこい。朝食だ。」

「わかった〜…」


顔を洗い、歯を磨く。そういえば、昨日の夜に迷宮に入る準備をするの忘れてたな〜と思い見てみると、ルミナスがしてくれたのであろう。荷物が綺麗に整理されていた。


ルミナスが先に出て行ったので、私も2人を起こす。


「ほら、ティアちゃん起きて〜。朝ごはんだよ〜」

「ん〜むむむむ〜……」

「ほ〜ら、起きて!」


ゆさゆさと体を揺らすと、眠たそうに目を擦りながら起きた。髪の毛がボサボサだ。


シュネーさんは……多分起こしても起きないだろう。彼女も髪の毛がボサボサだ。全く、まだ自分の髪も整えていないのだけど。


2人の髪の毛を櫛で整えて、シュネーさんを担ぎ、ルミナスに教えてもらった朝食会場へ向かう。とは言っても、昨日と同じ場所なので大体分かるが。


扉を開けて中に入ると、すでに全員…ギルマスの両隣りが2つ分空いているが、揃っていた。


「あっ…遅れました…」

「気にしなくて良いよ。まだ時間じゃないし。」

「ティアを預かっていてくれたのか。感謝する。昨日勝手に部屋から出て行ってしまったみたいでな。」

「いえいえ……」


既に料理が並んでいたので、ティアちゃんとシュネーさんを椅子に座らせて、私も席に着く。なんとも美味しそうな料理が並んでいて、朝から食欲をそそられる。


開始を待っていると、廊下の方からドタバタと音がする。見ると、アルマさんがオルカさんを引きずって来ていた。


デジャヴだ。





額に血管が浮き出ているアルマさんが、無言でオルカさんを席に座らせると、全員揃った。



「それじゃあ、挨拶は、新しく入ったクロト君にしてもらおうかな?」

「えっ…あっ、はい。分かりました。では…」


グラスを前に掲げる。



「頂きます!!」






朝食を食べつつ、今回の作戦の概要を説明される。


「全軍10万の内、その大半を迷宮周囲の統治に回します。現在シベリアの方から魔族の軍が向かってきている事を確認しています。数は不明ですが、最低でも1万、多ければ10万になると想定しています。」


「ずいぶん予想がブレブレやな」

「確認しに行った者が殺されたため、予想しか出来ず。申し訳ありません。それで、全軍の内、100程度の者を率いて迷宮に潜るのですが、その人選を昨日決めました。」

「迷宮班と地上班に分かれるのですが、迷宮班はギルドマスター、ルミナスさん、クロトさん、焉麒さん、シュネーさん、オルカさんです。」


「やっぱり、オルカは私が見た方がいいんじゃないかしら?何をしでかすか分からないわよ」

「モグモグ……残りはどうするんだ?」

「食べながら喋るなっ!!!」

「うわっ!うわぁァァァァァァァ……」


オルカさんが引き摺られていく。


「残りのメンバー、アルマさん、カミュさん、ティアさん、ヴィザールさん、シャルさんは、地上で魔族と戦って貰います。もし魔族が迷宮に入って中の人が挟み撃ちにされれば、脱出は困難になりますので。」

「私とリノさんは全軍の指令ですが、実際に現場で指示をするのは違います。」

「現場の最高司令官は…………」




最高司令官。アルマさんじゃないのかな?賢いし、地上組では1番強いし…



「ヴィザールさんです。」

「えっ…」


思わず声が出てしまった。ヴィザールさん!?あの目線が怖い人が総大将に…。確かに賢いのかもしれないが、怖いし…不気味だけど。



「………やめた方がいい」


シュネーさんがむくっと起き上がって喋った。


「………そいつは……素性が知れん……」


ヴィザールさんがジロっとシュネーさんを睨みつける。


「……文句があるのか。貴様から殺しても良いんだぞ」

「ちょ、ちょっと!喧嘩はしないでください!」


しばらく睨み合っていたが、シュネーさんは寝てしまった。沈黙が続く。


「ま、まぁ。ヴィザール君もSになる重要なメンバーだし、その智略は皆が知るところだ。今回は、任せるとしようじゃないか。下にも通達しておくから、今は朝食を食べよう。」



…なんだかモヤモヤするが、決まったことは仕方ない。文句を言える立場でも無いので、大人しくご飯を食べる事にした。

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