Ep.38 シュネーの要望
ティアちゃんが道に迷っていたという事なので、送ってあげる事にした。シュネーさんは、まぁ私の部屋で寝かせてもいいし。部屋に直接届けるのがいいか、船長室的なのに届けるのがいいのか…。
「ティアちゃんのお部屋、どこにあるか分かる?何階だった?」
「うーん…わかんない!」
「そっか〜」
どうしようか。ルミナスが行った作戦会議にカミュさんが居ればいいけど。いやそれも何処か分からないな…。
むむむ…と考えていると、背中でモゾモゾと動くシュネーさん。
「………ん……お風呂…」
「え?どうしましたか?」
「お風呂入れて………zzz……」
「え、えええ……」
お風呂?そんなのあったかな…部屋風呂は2人入るには狭いし…。そう思い、階段の踊り場にある案内板を見る。小さな映画館や、宴会場など、船内の地図が書いてある。
「あっ、あった。」
と魔人ちゃんが指差したのは、「大浴場 菊の湯」というもの。大浴場って、こんなぐったりしてる人を入れるのに向いてるのかな…。
「貸切風呂とかは無い?」
「それなら、ここ。」
あった。「貸切風呂」と書いてある。お金は幾らか持ってるし、足りなくてもシュネーさんに払わせれば良いだろう。お金は持ってそうだし。というか、彼女が入りたいと言ったのだから、払ってくれ、というものだ。
3人を連れて、貸切風呂に向かう。20階建ての船内の、17階だ。
案内の場所に着くと、鍵がかけられた扉と、「空き」と書いてある。横に穴があって、説明が書いてあった。
「貸切風呂をご利用になる場合は、こちらの投入口に20ドルを入れてください。使用時間は2時間です。」
20ドル…高い…。
「シュネーさん、シュネーさん、起きてください。20ドル出してください!」
「………zzz………」
「おきてーー!!」
ティアちゃんがシュネーさんの髪の毛をグーっと引っ張る。
「グ……グェ………」
「シュネーさん、20ドル出して!」
「う〜ん…………」
シュネーさんが片手を上げると、魔法が発動する。
『お金……』
とシュネーさんが魔法を唱えると、ドサドサと札束が出た。
「うわっ!こ…こんなに要らないですって!」
「zzz………」
「うう…まぁいいか。足りはするし」
「おかねがいっぱい!」
20ドル分だけ取って穴に入れると、扉がガチャっと開いた。札束が大量に落ちているが、少し貰ってもバレないだろうか…。
とりあえず、袋に全て収納して中に入った。




