Ep.34 初顔
北京迷宮の入り口で、アメリカから来た人たちと合流した。ルミナスがとても親しげに喋っている……少しズルい。どこか妖艶な雰囲気を放っているお姉さんがいて、ルミナスは彼女を「先生」と読んでいる。
他にも強そうなオジさんや、全く喋らないおじさんに…お兄さんかもしれないけど。あと、ずっとお酒ばっかり飲んでいるオジさんもいて…おじさん多いな。
「おねーさん、おなまえなんていうのー?」
ん?と思って声の方向を向くと、小さい女の子。
かっ……可愛い………!!めちゃくちゃ可愛い!!
犬の耳っぽいのと、尻尾がついていて、フリフリと振っている。思わず抱きしめて、わしゃわしゃしてしまった。
「わわわ、あははははっ!」
「へへへへへ、お姉ちゃんの名前はね、クロトだよ。」
「クロトちゃん?私はティアだよ!」
「そっか〜。うふふ…」
「おいおい、あまりいじめてやるなよ」
森の方向から、たくさん魔物を担いでやってくる綺麗な女の人。ルミナスに匹敵する…
「カミュ!久しぶりだな。」
「おお、ルミナス。戻ったのか、久しぶりだな。」
「お前も、元気そうで何よりだ。」
「ちょいちょい、走んの速いっちゅうねん。こっちは森ん中で魔法使いにくいってのに…ん〜?べっぴんさんが増えたなぁ」
「話は聞いている、シャル君だな。ルミナスだ。よろしく。」
「ほ〜ん。あんたが。シャルやで、よろしくな。それで、こっちの娘は…」
「あ、クロトです。よろしくお願いします。」
「これで、下から2番目やったのが3番目になったわ。」
「…??」
「俺、まだ20やで。」
「ええ!?」
思ったより若い。この細目の胡散臭そうな人…。25くらいに見えていた。という事は、年齢が3番目になったと…
1番下はティアちゃんかな。
そんな感じで挨拶をしつつ、みんなと一緒に夕飯の準備をする。バカみたいに大きい船の中の、13席用意された宴会場に入る。私が持っていたお肉も用意してあげて、パーティーみたいになった。
端の席に座らせてもらい、正面にルミナスが座る。他の人たちも座っていって、1番奥の正面席にかっこいいおじさんが座った。
「それじゃあ、新しいメンバーの自己紹介もしつつ、夕食と行こうか!」
新メンバー。ルミナスはみんなと顔見知りなので、私だ。
「クロト君、自己紹介お願い出来るかな?」
「は、はい!」
全員の視線が私に集まって来て緊張する。いや、1人寝ているので正確には全員では無いのだが。
「クロトです。ルミナスのに拾って貰って、ここに来ました。あんまり強くないし、知らない事も多いけど、よろしくお願いします!」
「ガハハハ、またガキが増えたのか。」
「初めての孫弟子だわ〜。可愛い」
「よろしくお願いしますね、クロトさん。」
「よろしく、クロト君。」
「よろしくやで〜」
「………」
「zzz………」
「よろしくね!クロトちゃん!!」
「ルミナスの弟子か。楽しみだな。」
「よろしくな!」
みんなから歓迎の言葉を貰った。ずっと黙ってる人も居たけど、視線で会釈されたので大丈夫だろう。寝ている人は知らないけど…。あと、一席空いているが、誰か入ってくるのか。
すると、ドタバタ、と音がして、入り口の扉が開かれた。
「すみません、遅れました。クロトさんですね。よろしくお願いします。」
「ジン!」
「ルミナスさん。お久しぶりです。言い訳にはなりますが、他の会場も回っていたので遅れました。」
「気にするな。」
これで、13席全員揃った。




