朝食会
3日目。
今日の朝、一度船をくっつけて、メイン船に幹部全員で集まり、朝食を取る。他の乗組員たちも、自由に移動できるようにした。
「ウインナーおいしい!」
「そうか?ほら、ベーコンもあるぞ。」
「お野菜も食べなきゃだめよ〜。はい、トマト。」
「トマトいや〜〜」
「ほな俺が貰うわ。」
「酒は無いのか酒は!!」
「朝っぱらから呑むな!!」
「…zzz…………」
「それにしても、昨日は大変でしたね。進行路の変更などにならなくて良かったです。」
「そうですね。船の損傷なども無かったですし。やっぱり、幹部級を3つの船に分けて乗せて良かったです。」
「このままだと何時ごろに着きそうなんだ?」
「そうね〜…夕方頃には着くと思うけど。」
「ほんなら、着いたらそこで停止やな。というか、船はどうするん?日本に置いていったら、魔物に壊されたりせえへんのか?」
「それについては考え済みです。ただ、今の日本の状況によるんですよね…。」
「作戦は3つ。まず、深海に船を隠す作戦。アルマさんの魔法で、魔物も寄り付かないような深海に船を埋めるやり方。アルマさんに負担がかかりますね。2つ目は、これもアルマさん頼りですが、アルマさんと僅かな手伝いだけ船に残って、3つを北京まで運ぶ方法です。これだと、いざという時にすぐ船に乗って脱出出来ますが、船が壊される心配は増えます。それで、3つ目なんですが……」
「3つ目は、このまま北京まで船で行こう、という物です。」
「えっ?でもそれって、サブミッション的なのが出来なくなるんじゃないのか?」
「食べながら話さないで…ご飯飛んだし…」
「すまんすまん!で、えっとどうなんだ?」
オルカ君が言うサブミッションとは、昨日の会議で決められた作戦の一つ。未だ日本に巣食う魔物を、首都圏を中心に無くして、安全に生活できる範囲を作る、というものだ。
もちろん、全隊がこの作戦をするわけではなく、一部をここに残し、ほとんどは北京に向かうのだが。
「正直、昔ギルドマスターが大量の魔物を蹴散らした事で、日本での魔物の被害は少ないです。東京湾を中心とした一帯は既に人が住める状況ですし、勢力域は押し返せているようです。」
「なので、今日本を制圧しようと動くよりは、北京を制圧して、そのまま日本側と挟み撃ちにする方が、大陸の脅威を気にせずに戦えるだろう、と」
「ふ〜ん……」
「どれが良いかは正直分からんな。」
「俺、頭使うの苦手やねんな〜。ほら、起きんかいシュネーちゃん。あんた賢いんやろ?」
「んむむ…………zzz………」
「こらあかんわ。ヴィザールはんは何か案は無いんか?」
「…………」
無言のまま、ジロッと船の外を見つめるヴィザール君。
「………このまま北京まで進むのが得策だろう。」
「それじゃあ、そうしましょうか。」
「では、船員にもそのように伝えておこう。」
そうして朝食での会議は終了し、また全員がそれぞれの持ち場に戻ったのだった。




