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クロト  作者: 白玉
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47/72

勝利

——少し前…1つ目のサブ船——


「ガハハハハハハ!!来るぞ来るぞ!」

「お酒飲んでないで戦ってください!」

「むん。良いが、お前はこのガキの世話をしておけよ」

「分かりました。頼みましたよ。」


「任せとけい!!!」


ブン!と大剣を振り翳すと、ドラゴンが2体消し飛んだ。


他の2体は慌てて回避するが、一匹だけまっすぐ向かってくる。


「なんじゃあ?ほんのり強そうなやつがいるのう」


神速で飛びかかり、剣を振る。さらに2匹を倒し、最後の隊長と思わしきドラゴンに目を向ける。


「ほんじゃあ、少しは歯ごたえのあるヤツであれよ…」

「あっ、シュネーさん!」


裸足のまま、テクテクとドラゴンに向かって歩いていく。



『………消し飛べ……!』



シュネーがそう唱えた瞬間、最後のドラゴンが爆散した。


「ガァァァァァァ!何してくれとんじゃあぁぁぁぁ!!」


『へへへ……』


羽が飛ぶように笑うと、シュネーはまた眠りについた。


「こんのガキャァ、わしの獲物を横取りしよってからに…!!」

「落ち着いてください…子供相手にそんな怒らないで」




——2つ目のサブ船——


「さ〜て、ドラゴン5体任された訳だけど…」

「無問題!任せとけ!」

「お、そう?それじゃあ任せるよ。私、地に足が着かない戦いは嫌いなんだ。」

「………私も戻る。」



「っし……そんじゃあ、俺の新技!竜には竜を!」


ググッ…と剣を構える。



「飛竜!!!」



飛ぶ真空刃。

魔法ではなく、物理で真空が発生し、そこに空気が流れ込むことで爆発が起きる程の速さと威力がある。


飛んできた5匹のドラゴンを瞬殺して、何事も無かったように終わったのだった。






再び魔法通話で全員に話しかける。


「みんな、大丈夫だったか?何か問題は」

「特に何も無かったぞ。」

「こっちもだ。全部倒した。」

「良かったです。船の損傷も無かったようですね。ただ、龍は倒したのですが、残党のドラゴンはまだまだ居ると思うので、早くこの一帯から抜けてしまいましょう。」

「わかったわ、少し魔力出力を上げるわね。」


船がグン、と加速する。時速200キロほどまで上がっただろうか。


「魔力の残量は大丈夫なのか?」

「う〜ん、そうね…残り60パーってとこかしら。こんなに使ったのは初めてだわ。」

「では、余裕を持ちつつ日本まで辿り着けそうですね。私は今後の準備と作戦立てをしますので、皆さんも休息を取っておいてください。」

「あ、私も手伝います。」


「休息を取って、って言っても、私らは何もしてないけど…ねぇ、ヴィザール君。」

「………」

「まあいいか。私はティアちゃんの所に行くけど…」

「俺も寝るわ。アルマはんの巻き添え喰らって死にかけたし、」

「あら、その節はごめんなさいね。」

「ごめんなさいちゃうでぇホンマに…まぁええわ…」

「では、各自解散としようか。」


そうして、2日目の夜が更けて行ったのだった…

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