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クロト  作者: 白玉
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Ep.4 あの日の思い出

絶望の始まりは、いつだっただろうか。


私は大学へ行く準備をしていたと思う。


友達と一緒に行こうと約束していて、朝食を取りながらニュースを見ていた。

ロシアで、謎の爆発を確認し、未知のエネルギーが発生している、と報道されていた。

最初は何かのドッキリか、原子炉がどうとかの話だと思っていた。



しばらくして、ロシアが壊滅した。


理由はわからなかった。興味が無かったし、嫌いな国だったので、知ろうとはしなかった。

世界は混乱した。偵察隊を送り、1人も帰ってこない。何故ロシアが滅んだのかを確認するのに、10年もかかった。


謎の生物、今の呼び名でいう魔獣と魔人だった。

ロシアと諸外国の通信、移動ルートを制圧し、囲い込んで皆殺しにする。


とてつもない知能を持った存在がいることは明白だったが、損害を恐れて何処の国も干渉しようとしない。


そして、魔族の侵攻が始まった。

いや、あれはもはや侵攻と言うよりは蹂躙なのかもしれない。


人類は全く太刀打ち出来なかった。

あの時、人類は初めて1つになったと思う。

全ての国の技術が集結し、存亡をかけて対抗に臨んだ。


無駄だった。


そもそも、体を魔素で構成している魔物に、物理的な攻撃は効きにくい。

鉄の塊が消し飛ぶ威力のミサイルを直撃させて、やっと擦り傷といった所だった。


無くなることなどないと思っていた核ミサイルは、わずか3ヶ月で使い果たした。


ユーラシア大陸はもちろんほぼ全ての地域が奪われ、防衛に専念するために人類の存在する地域は北アメリカ大陸だけになった。


しばらくして、体の老化が止まっている事に気づいた。魔素の影響で体が変質したらしい。同じような人は他にもいると聞いたが、どうでも良い。


2100何年か、日本を奪還したというニュースを見た。武器に魔素を通すことで、魔物にも攻撃が通るらしい。ただし、体から離れると魔素が通らなくなるので、銃は作れないと。


理由は忘れたけど、何となく、私はギルドに入った。

魔物を殲滅して生き残りを探したり、住める場所を探したりする組合だった。

また100年、無心で魔物を殺し続けた。

何故こんなことをしているのか分からなくなった時もあったが、魔物を殺して殺して殺し続けた。


やがてギルドのヨーロッパ方面の探査隊長になり…


1人でヨーロッパ奪還の糸口を掴むため、遠征に来ていた。

子供の頃に住んでいたヨーロッパに、このような形で再び来るとは思わなかったが。


1人用の転移装置を貸してもらい、アメリカに近いイギリスだった地に降り立つ。新しい探索の始まりだった。


50年ほど経っただろうか、スペイン付近の探索をしていた。すると、遠くからドラゴンの飛ぶ音と叫び声が聞こえてきて…

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