作戦会議
北京への移動方法の説明会の1週間後、北京大迷宮を攻略するメンバーが決定された。
全体のリーダーと、大隊長が6人、格大隊につき中隊長が複数名、さらにその下に…と続く。
なぜここまで大掛かりなのかというと、飛空艇で行くのは日本までで、そこから北京まで軍隊のように進軍するからだ。
まずは北京大迷宮攻略隊長、私だ。「将軍」と呼ぶらしく、将軍直属の兵が10000人。これは私の独断で動かして良いらしく、平均的な強さはB〜B+と言ったところだ。
次に、格大隊長。アルマ君、オルカ君、ジン君、焉麒君、バシン君、カミュ君だ。全員気の知れた幹部級の者だが、それぞれかなり特徴がある将だし、下が付いて来れるか心配ではある。
アルマ君は人類最強の魔法使いと呼ばれている。今回の作戦でも、船を動かすというかなり重要な役割を担って貰っているので、攻略に置ける要とも言えるだろう。彼女の隊は、10000人中魔法使いが1000人も居る。魔法の才がある者は極めて珍しいので、よく1000人も集められたなとは思うが、その分他の隊は1人も魔法使いが居ない。
オルカ君は、よっぽどの事がない限り危険は無いと思うが、勝手に突撃しないかどうか心配だ。状況次第では、私と互角に戦う事ができる人物ではあるが。彼の隊も10000人だ。
ジン君は、言わずと知れた優秀で頼り甲斐のある事務員だ。が、戦闘能力もかなり高く、多くの軍を預けても問題無いだろうとし、20000の隊を率いてもらうことになった。
焉麒は、今回北京攻略の為に、最前線のグリーンランドから戻ってきて貰っている。本能で戦う獣のような将だが、今回の様に軍を率いてもらう時にはかなり頼りになる。昔は酒好き仲間としてよく一緒に遊んだけど、最近はなかなか会えていないな。
ヴィザール君も、北京攻略の為に一時的に遠征から戻ってきて貰っている。彼は焉麒とは反対に、理詰めで戦う将と言えるだろう。魔族との戦いには慣れていそうだ。
最後にカミュ君だが、私は彼女のことはあまり知らない。一度だけSランクへの引き上げ式で顔見せはしたが、それ以外は書類上の内容しか把握していない。が、Sランク最強と呼ばれている様で、どのくらいのものか、見てみたい。
彼ら3人にはそれぞれ15000の軍を率いてもらう。さらに、新しい弟子と共に来るルミナス君にも10000の軍を持ってもらう事になり、総勢10万人の超大規模遠征となった。4隻の船に出来る限りの人と食糧を乗せた結果、かなり大規模になってしまったが、激戦地帯の日本や中国を突き進むには、これくらいは必要なのかもしれない。
私と、大隊長6人、リノ君で顔合わせをする。アルマ君とオルカ君がS+、それ以外の4人もS並みの実力者という事で、それこそ今人類が出せる戦力の3分の2が揃うことになった。私の苦手な重苦しい雰囲気だが、一応司会を任されているので、進行せねばならない。
7人来ているのだが、オルカ君がなかなか来ない。集合時間からもう30分は経っていると思うのだが…
マズい、と思う。私はそこまで気にしていないが、アルマ君が舌打ちしながら愚痴を溢していて、これ以上は待てそうに無い。何かと喧嘩している2人だが、こうも機嫌が悪くなるのか…
「そ、それじゃあ、始めようか。」
「おう、やっとか。なかなか始まらんから、そろそろ出て行こうと思っていた所だったが。」
「オルカさん、本当に遅刻癖が酷いですからね…。なんとかしてもらわないと。」
「ハアァァァァ…。あんのクソガキ、次あったら覚悟しときなさいよね…!」
「ガハハ、そう怒るなアルマ。シワが増えるぞ」
「黙れ焉麒!お前から消すぞ!」
「ぬおっ!」
「ひえぇ……」
怒った時のアルマ君は怖い。覚えておこう。
「まぁまぁ落ち着いて…。とりあえず、今日が初めての顔見せだ。既に知り合いの者も居ると思うが、お互いの強みを共有して、作戦を立てようじゃないか。」




