リノの苦労
「リノ君、お疲れ様。」
「あ、ギルマス。来てくれたんですね!」
「ああ。それより、少し聞きたい事があるんだが…」
「なんでしょうか?」
「先ほどの説明会、動力の説明はしていたが、あんな物で40万トンも浮かせられるのか?化石燃料を燃やすって…」
「あはは、無理ですよ。それは海に不時着した時用の緊急措置で、本当に船を動かすのは、アルマさんです。」
「アルマさんです…って、彼女1人で動かすのは無理だろう。魔素をエネルギーに変える装置が出来たのか?」
「私もそう思ってたんですけどね。大量の人と物を運ぶために、どうしても船が重くなってしまう。でも、海路だと魔物に襲われる。だから、船を空に飛ばそうってなったのですが、飛行船のようにガスで飛ばすのは出来ない…。行き詰まったので、無理だとは思いつつも、アルマさんに頼んでみたんです。そしたらびっくり。一隻どころか、70万トン分をさらっと浮かせちゃったんですよ。消費する魔力量がとんでもないと思ったんですが、2、3ヶ月くらいは持つとのことで…。1週間もあれば着くので、お願いする事にしたんです。」
「おいおいめちゃくちゃだな…」
「はは、めちゃくちゃですよね…」
リノ君が少しやつれた目をしているのは気のせいだろうか。働き疲れたのか、アルマ君に圧倒されたのか。
「疲れているみたいだし、君は休むと良い。対応は私とジン君でやっておこう。」
「良いんですか…?私5日間ほど寝てなくて…これでやっと休めます…」
と言った途端、その場で崩れ落ちて寝てしまった。よほど限界だったのだろう。
休憩室のベットに寝かせてあげて、会場から出た。
今日の大発明を思い出しつつ、私は帰路に着いたのだった…。




