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クロト  作者: 白玉
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Ep.23 ワルシャワへ

3人での話し合い(少女魔人に拒否権は無いので実質2人)の結果、この魔人を連れて行くことになった。


ただし、ルミナスが1日かけて大量の拘束、制限魔法や、反抗すれば自爆する仕掛けの魔法。


そして、体をベルリンの地下500mに強力な封印魔法で閉じ込めた。


もちろん再生も出来ないように、魔法の使用も不可にしてある。


私はあまり制限をかけないつもりだったのだが、ルミナスが


「どうしても連れて行きたいと言うなら、私がこの生首を徹底的に『縛る』。それでいいなら連れて行くのを許そう。」


と言い、魔法でギチギチに締め付けることにしたのだった。


ここは、流石ルミナスと言ったところで、私では微塵も理解できないような高等な魔法をバンバンかけていった。


翌日、生首を特殊な魔道具の小瓶に詰めて出発。

生首は案内役だ。

いざと言う時には身代わりにする、とルミナスは言っていたが、可哀想なのでしない。


私からすればルミナスは魔物嫌いすぎるが、辛い過去があった以上、そこを詰めるのはしない事にした。


ワルシャワに向けて、ベルリンを後にした。





ベルリンからしばらく歩くと、また魔物が増えてきた。ポツダムと比べれば少ないものの、ルミナスと私で倒し続け、少しずつ前進出来るくらい。


少女魔人曰く、シベリアまで行けば魔物の数が一気に減るらしい。ただし、A−ランク超えの魔人が基本的な敵になるとのこと。


「嘘でしょ…A級がいっぱい沸くの…?魔境過ぎない?」

「それは…なかなかだな。S−レベルの魔人も野良に居る可能性がある、ということか。」

「個体数はここら辺りに比べるとかなり減ります。強い魔人が雑魚の魔物や魔人を殺すので…」

「淘汰か。より強い者だけが残って行くと…。これはなかなか手強いな。」


うーん。と悩むルミナス。


Aランクが基準か…

私も強くならないと。ルミナスの足手纏いになるのはごめんだ。彼女に安心して背中を任せられるような仲間になりたい。


「ねぇ魔人ちゃん。もし私1人がシベリアに放り込まれたら、どのくらい生き残れるかな?」

「そうですね…。逃げと隠れに徹したら…1週間くらいは」

「うっ…1週間かぁ…」

「私なら?」

「へっっ?そ…そそそそうですね…。幹部級に目を付けられなければ…死ぬ事は無いんじゃ無いですか…ね…?」

「幹部を除いて、か。幹部ってのは、一体どのくらいの化け物揃いなのやら…」


地図を開く。


「モスクワまで辿り着けば、シベリア鉄道跡にそって9300キロ歩くとウラジオストクに着く。おそらくその途中でシベリア鉄道跡から外れて北京に行くだろう。」

「9300キロ!?想像出来ないんだけど」


「日本で例えるなら、宗谷岬から沖ノ鳥島までの3倍より長い。東京からロンドンや、サンフランシスコまでの距離と同じくらいだ。」

「いやいやいやいや…。何か乗り物とか無いの?」

「シベリア鉄道が残っていて、車両もあれば使えるが…。何せ300年前だ。邪魔な建造物は破壊されているだろうし。」


「嘘でしょ…。電車でも1週間以上かかるってのに、歩いて行くことになるなんて」


あまりの遠さに、意識が飛びそうになったのだった。

現在の線路の長さで9300キロです。直線距離で歩けばもっと短いし、迂回すればもっと遠いです。

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