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「これはフレンドリーな接触です」〜ゲーム世界に転移したけどNPCの会話がバグってる件〜  作者: 鱈場蟹


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1/18

フレンドリーな接触です(圧)

「意識のある個体を発見。安全確認を実施する」


――そんな声で、俺は目を覚ました。


視界に入ったのは、鎧の兵士とローブの少女。


そして確信する。


「あ、これゲームの冒頭だわ」


5分前まで俺は、海外製のオープンワールドRPGをプレイしていた。


その冒頭はこうだ。


「あなたは森で倒れています」


「通りかかった警備隊があなたを発見しました」


「あなたは安全な場所へ運ばれます」


妙に説明的で、ちょっと不自然な翻訳。


でもまぁ、海外製だしな――で済ませていた。


……それで気づいたらこれだ。


「呼吸は安定しています。致命的損傷はありません」


少女が言う。


やめろ、その実況。


「対象は混乱状態にあります。搬送を推奨します」


いや本人目の前にいるからな?


「これは敵対ではありません。フレンドリーな接触です」


圧がすごい。


―――


気づけば俺は馬車の中だった。


誘拐では?


「誘拐ではありません。これは保護です」


読まれてる!?


「あなたは現在、身元不明の負傷者です。王都にて保護されます。これは通常手続きです」


いや言い方が全部怖いんだよ。


「なあ、その喋り方やめれないのか?」


俺が聞くと、少女は即答した。


「いいえ」


即答すな。


「理由を説明しますか?」


「いやいい」


絶対長くなる。


―――


王都は普通だった。


だが会話が全部おかしい。


「通行は問題ありません。混雑率は低いです」

「商品購入は任意です。強制はありません」

「本日の治安は安定しています」


安心情報の押し売りやめろ。


―――


宿。


「一泊3ゴールドです。これは標準価格です」


まあそれはいい。


「ベッドは睡眠専用です。戦闘には使用できません」


使うか。


ドアにはこう書いてあった。


『この部屋は休息用途です。安全です』


安全アピールが強すぎる。


逆に不安になるわ。


―――


翌朝。


「これは食事です。摂取によりエネルギーが回復します」


パンとスープ。


「パンは硬いですがスープで改善されます。これはヒントです」


ヒント出すな。


昼。


「食事だ。HP回復」


夕方。


「餌。」


落差どうした?


―――


そして王城。


「あなたはこの世界の住人ではありません。これは事実です」


まあそうだろうな。


「しかし帰還方法は未実装です。これは仕様です」


ゲームすぎるだろ。まあゲームの世界だけど。


「いやそこ実装しとけよ!」


―――


その夜。


俺は森に戻っていた。

とりあえずしばらくはこの世界で過ごすしかない。


空を見るとドラゴンが飛んでいる。

最初の少女が来て言った。


「現在飛行中です。安全です。問題ありません」


いや安全の基準おかしいだろ。


――その時。


視界に、見覚えのあるウィンドウが出た。

このゲームのアップデート通知だ。


「アップデート予定を知らしめる」


うわ出た。運営の言葉も直訳だ。


「内容:説明過多の改善要請」


誰だ出したの天才か?


「対応状況:検討中」


遅い。


「実装予定:未定」


やる気ゼロか。


俺はため息をついた。


「この世界、説明は丁寧なのに改善だけは雑すぎるだろ……」


その時、隣の少女が言った。


「あなたとの接触は完了しました。これはフレンドリーな接触でした」


だからそれなんなんだよ!!

ここまで読んでいただきありがとうございます!


この世界のNPCは「親切」なだけです、たぶん。

なお、今後アップデートにより改善される可能性があるかも??


よろしければブックマーク・評価などいただけると、嬉しいです!フレンドリーな接触、どうぞよろしくお願いします(笑)

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― 新着の感想 ―
定番の異世界系のストーリーとはまた一味違くて良い
これは非常に面白いです。読むべきです。
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