表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/42

 現時点での各チームメンバーは以下の通りである。


【ガーディアン】

神谷(かみや)龍二(りゅうじ)。能力「衆人を閻魔大王の元へ送り返す」

村野(むらの)好美(よしみ)。能力「現世人に乗り移る」

安居(やすい)浩太(こうた)。能力「3秒だけ現世の人に姿が見える」

多田(ただ)(けん)。能力「能力を読み取り分析出来る」


【マーダー】

中沢(なかざわ)秀斗(しゅうと)。能力「衆人を完全消滅させる」

川上(かわ かみ)(あきら)。能力「衆人を探し出す」


 マーダーの情報が少ないため、神谷たちは仲間探しと平行して情報収集にあたった。もしかすると他にも沢山メンバーが居るかもしれない。ガーディアンは2人1組で動くことにした。

 神谷は浩太と組み、村野と多田に集合時間と場所を伝えて東京都内からマーダーの情報や、他の衆人の情報を集め始めた。

 衆人かもしれないと思ったらまず斬ってみる。それぐらいしか神谷と浩太には見分けが付けれない。ただ、怪しいと思った人は現世人ばかり。こう見ると、みんな何かしら犯罪を犯しそうなオーラが漂っている。それでも自分を抑制して生きているのだ。神谷たちはそれが出来なかったから、今衆人としてここに存在している。


 コンビニの駐車 場で若者がたむろしていた。神谷も浩太も、こういう場所は避けて通りたくなる性格だった。しかし、コンビニに駐車して若者の間を突き進んでコンビニに入った老人が居た。

――あれぐらいなら気にしない人もいるか。

 2人が別の場所へ向かおうとしたとき、先ほどコンビニに入っていった老人が出てきた。

――出てくるのが早いな。

 何かを買った様子でもない。老人は再び若者の間を突き進み、駐車していた車に乗り込んだ。

 次の瞬間、老人の車は若者たちに向かって急発進し始めた。運転している老人の顔を見ると、かなり焦っている。

 浩太は能力を発動させて若者達に全力で突進して突き飛ばし、車との衝突を危機一髪の所で防いだ。3秒しかもたない能力を最大限に利用した浩太の判断力は素晴らしかった。

 車はコンビニの脇にある物置きに衝突して止まった。神谷が車の方へ向かうと 、老人に重なるように座ってハンドルを握っている男が居る。明らかに衆人だった。

 ――あれはどういう能力だ?

 神谷は衆人の能力を分析し始めた。手はしっかりとハンドルを握っているが、身体はすり抜けている。

 向こうの衆人も神谷たちに気付いたようだ。そして、刀を抜いて向かってきた。2人とも刀を左手から出して抜刀した。


 少し時間を戻して。

 森田を閻魔大王の元に戻した日から、自分の刀に「白龍(はくりゅう)」と名前を付けて話しかけるようになった。始めは全く反応せず、1人で刀に話しかけているイタい奴のようだった。しかし1週間ほど経った頃、いつものように話しかけると返答があった。


「なあ白龍。俺は地獄に来てから人を斬る快感を覚えたのと同時に 、斬られる痛みを知った。でも、やっぱり痛みのほうが強いんだよ。お前は人を斬っているとき何を思う?」

「俺は気持ちいいぜ」

「そうか。刀だもんな。斬ってなんぼだよな……え? 今喋ったのか?」

「お前が毎日喋りかけてくるから言葉を覚えちまったんだよ」

「白龍、お前が喋ってるのか!?」

「そうだって言ってるだろ。返事して欲しくてこの1週間馬鹿みたいに喋りかけてきてたんだろうが」

「そうなんだけど。いやぁ、本当に会話が出来ると思っていなかったよ」


 この時、神谷は驚きと嬉しさで子供のようにワクワクを感じていた。白龍は神谷がずっと話しかけていた言葉を聞き続けて会話が出来るようになったという。名前は神谷がつけた「白龍」で気に入っていたようだ。

「白龍、一つ聞きたいことがあるんだ」

「なんだ?」

「前に会った衆人が、刀は左手に納めることが出来るって言ってたんだけど、どうすればいいんだ?」

「簡単なことさ。俺の名前を呼べばいい。そうすりゃお前が今、俺を使って何をしたいのかが俺に伝わってくる。やりたいことをイメージして名前を呼べ。俺は白龍って名前気に入ってるぜ」

「そうか。ありがとう白龍。じゃあやってみるよ」


 神谷は左手に白龍を納めるイメージで名前を呼んだ。


「白龍!」


 同時に左手に吸い込まれていく白龍。

 ――成功したな。それでいい。

 身体の中から脳に直接話しかけてくるような感覚で白龍は話してきた。


「白龍!」


 今度は出すイメージで名前を呼んだ。 すると左手に白龍が現れ、そのまま神谷は鞘を握り締めた。


「もう大丈夫だろう。今は周りに誰も居らず、お前と俺だけだからこうして話しているが、これからはお前の脳に直接話しかける。だからお前も声に出して話しかけるな。周りに会話を聞かれれば後々面倒なことになる」

「分かった」


 神谷は頭の中で白龍の名を呼ぶと、白龍は左手に吸い込まれていった。


 さて、コンビニの駐車場で出会った衆人が刀を持ってこちらに向ってくる。相手の能力はハッキリ分からないが、現世の物に触れることが出来たり出来なかったりという感じか。

 男が振り下ろす刀を受け流したり、神谷が斬りかかったりとしている間に、頭の中ではこの後どうするべきかを考えていた。すると、どこからか衆人と思わしき女性が乱入してきた。女性は抜刀しながら「いざ参らん!」と叫ぶと、男と鍔迫り合いしていた神谷の横腹を突き刺した。神谷は致命傷を負って一度死んだ。と思ったら、閻魔大王の前に立っていた。


「え? 閻魔大王? 」

「お前は神谷だな。なぜココに戻ってきた?」

「俺にもわかりません。俺、自分で能力使った覚えもないし」

「なるほど。だとすれば高坂(こうさかの能力だな。」

「高坂? 誰ですか? それより、今の状況はどういうことですか?」

「長く説明している時間は無いが、お前をここに送ったのは高坂という女衆人だ。彼女は人の能力を半分コピーする能力。お前の能力をコピーして、その能力が宿った力の影響で一時的にお前はここに戻ってきただけだ」

「なるほど。じゃあ少しすればまた現世に戻されるということ?」

「そうだ。滅多に戻って来れないだろうからついでに良い物をやろう」


 そう言うと閻魔大王は眼鏡を神谷の前に出してきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ