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拾壱

 中沢は神谷への攻撃をやめてしばらく考えた後、口を開いた。


「少しはお前達でも楽しめそうだと分かった。明日の正午、札幌駅から半径1キロ。そこで俺たちは計画を実行する。止めれるものなら止めてみろ」


 そう言って中沢たちは立ち去った。神谷はこの場をなんとか乗り越えれたと安堵していたが、メンバーを見ると1人足りない。

 ――まさか高坂に斬られたか!?

 他のメンバーに聞くと、10分ほど前に不意を突かれて高坂に刺されたそうだ。復活に何分。いや、何時間かかるか分からない。戻ってきた時の為に、メンバーをその場に1人残し、残りの3人で札幌に向かった。


 その頃、飛行機組は無事に函館空港に着き、移動中のどこかで合流できるだろうと思いながら札幌へ向かっていた。しかし、電車組はマーダーと戦っていた為、合流することなく飛行機組は札幌駅に着いてしまった。飛行機組を先導するのは副リーダーの村野。ひとまず札幌駅周辺の探索と、電車組と合流した時の為に今後の計画を考えていた。


 「村野さん」と声をかけてきたのは多田だった。


「どうしました?」

「この辺、結構衆人が集まってます。マーダーは8人と聞いていますが、ガーディアン以外の衆人が既に4人」

「多田さん、衆人と人間の見分けが出来るのですか? 」

「あれ? 言ってませんでした? 衆人は能力を持っているので頭の上に文字が浮かんで見えるんですよ。私が能力を発動すれば、相手の頭の上の文字が一気に増えて分析することが出来るんです」

「なるほど。ということは、私達5人以外に文字が浮かんでいる人がこの辺りに4人居ると」

「そうです」


 ――――困ったな。

 8人中4人が居るということは、電車組は待ち伏せされてる可能性が高いと村野は気付いた。しかし、今から助けに行っても遅いだろう。ここは神谷たちを信じて待つしかなかった。


 駅周辺を探索していたメンバーが戻ってきた。電車組はまだ到着していないため、全員固まって神谷たちの到着を待った。もし、マーダーに襲撃されてもすぐ応戦出来る様に警戒しながら――。


 日も暮れて街灯も点き始めた。村野は警戒したまま、電車組が到着するのを今か今かと待っていた。すると、遠目から「待たせた」と言いながら村野たちの方へ駆け寄ってくる電車組3人が見えた。


「あれ? あと2人は?」

「それが、駅でマーダーに待ち伏せされていて一争いした時に高坂に1人やられてね。消えたまま中々戻ってこないから1人だけ駅に残して先に来たんだ」

「そう、大変だったのね。こっちはすんなり札幌まで来たから少し偵察しておいたわよ」


 村野はこの近辺の情報報告し、神谷も明日の正午に札幌駅から半径1キロの範囲で計画を実行するという中沢からの情報を伝えた。

 ガーティアンは札幌駅前で一夜を過ごすことにした。新函館北斗駅から札幌駅への終電が到着した23時40分。残りの2人が合流した。

 神谷たちが札幌駅に向ってから20分後に消滅していた衆人が戻ってきたと報告があった。つまり、中沢の能力の半分を使う高坂に斬られた場合、30分は復活が不可能ということだ。30分で戻ってこれるなら問題ないと思うかもしれないが、復活する場所は斬られたその場である。高坂に斬られて消滅している間に他の仲間が殺された場合、復活するところを中沢に待ち伏せされ、反撃する間もなく完全消滅される危険性もある。

 高坂と中沢が常にペアで行動するであろうと判断し、作戦を練り直した。


 深夜になり人も居なくなった。静かな駅前でガーディアン10人が固まって作戦会議をしていた。マーダーがどのような手で現世人を襲うか分からない。どんな能力を持った人物がマーダーに居るのかは全て解明できていなかった。

 空がだんだん明るくなり日が昇りだした頃、現世人も少しずつ増えてきた。通勤ラッシュ時間帯には多くの人で賑わっていた。

 神谷の眼鏡と多田の能力でマーダーを探し、計画が実行された後、少しでも早く対応出来る様にガーディアンは行動し始めた。


 11時50分。マーダーの1人が現れた。多田の分析によれば、その衆人はワープ能力を持っているらしい。衆人だけでなく、現世人もワープさせることが出来るそうだ。ワープ能力で現世人を飛ばすのか、それともガーディアンを別の場所へ飛ばすのか。警戒しながら正午を迎えた。

 正午と同時に突然現れたマーダー7人。先に来ていたワープの衆人がマーダーたちを一気に札幌駅まで飛ばしてきたのだ。突然現れたマーダーに対応出来ず、1人、2人と中沢の犠牲になった。あたふたしている間にマーダーは散らばり、10人居たガーディアンも8人となり、マーダーと同数になってしまったので1人1人追いかけ始めた。

 もちろん神谷は中沢を追いかけた。村野は川上を。多田は島内を。浩太は高坂を。山村は矢島を。そして他の3人も1人ずつ追った。

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