人型武装
空港。
滑走路の端に三機の輸送機が停まっている。機体にはそれぞれ西洋公約の青星章、北嵐連盟の灰熊旗、そして東州連盟の墨色環紋が塗られている。
三組の一行がほぼ同時にタラップを降りる。
西洋公約の代表は痩せた長身の中年男で、ハーヴィーといった。濃紺のスーツ、銀縁の眼鏡、手には黒い書類鞄。彼の後ろには四名の随員、男女二人ずつで、表情は皆真剣だ。
北嵐連盟側の先頭は短髪の女で、軍服の上に灰色のコートを羽織り、ブーツが滑走路を踏んで鈍い音を立てる。鞄は持たず、両手をポケットに入れ、視線は常に周囲を走らせている。
東州連盟は二人だけだった。前に歩くのは若者で、簡素な立領の外套を着て、顔は穏やかだ。後ろには古い革のトランクを持った中年が続き、助手のように見える。
三組の一行は滑走路の中程で出会った。
ハーヴィーは眼鏡を押し上げ、短髪の女に軽くうなずく。
「イリーナ将軍。」
「ハーヴィーさん。」
イリーナは笑わなかった。
「まさかあなた方がこんなに早く来るとは。」
「お互い様だ。」
ハーヴィーは東州連盟の若者を見る。
「こちらは――」
「東州外務省、林秀。」
若者は軽くお辞儀をする。
「東州連盟を代表してご挨拶申し上げます。」
「ご挨拶。」
イリーナは鼻を鳴らす。
「たった二人でご挨拶か。」
「東州は常に簡素を旨としております。」
林秀の口調は卑屈でも高慢でもない。
「それに、我々はシルヴィエット国が自らの選択をするものと信じております。」
ハーヴィーとイリーナは互いに一瞥した。
そして三人は前方を見た。
滑走路の端、一台の黒い礼賓車が停まっている。車のそばに一人の人物が立っている。
女性だった。
ハーヴィーが最初に気づいたのは彼女の顔だった。輪郭には西洋人の深みがあるが、眉目には東州人の柔らかさもある。黒髪は少し巻いて肩の横に垂れ、肌は両者の中間のような暖かな色合いだ。浅灰色の制服を着ており、軍階も徽章もない。
しかしハーヴィーの視線は彼女の顔に一瞬止まっただけだった。
彼の視線はもっと遠くのものに引き寄せられた。
滑走路の両側。
整然と並んだメカ。
十八メートル級。砂漠色の迷彩塗装、角は際立っている。どれも巨大な国旗を掲げ、金の縁が陽光を受けて刺すように反射する。国旗は風に激しく鳴り、メカは微動だにしない。
ハーヴィーの呼吸が止まった。
彼の後ろにいた女性随員の一人が思わず一歩後退する。
イリーナの目が細くなる。彼女は手をポケットから出し、体側に垂らし、指をわずかに曲げた。
林秀はその場に立って動かなかったが、彼の後ろの中年は革のトランクをより高く持ち上げ、指関節が白くなっている。
「人型武装……」
ハーヴィーが低く言う。その声はほとんど自分にしか聞こえない。
「魔神の技術なのか。」
イリーナは聞こえた。彼女はわずかに首を振る。
「いや。関節を見ろ。放熱口の位置を見ろ。魔神の構造とは違う。」
「では模造品か。」
「見たところはな。だが――」
イリーナは少し間を置く。
「エネルギーは。設計は。駆動方式は。」
ハーヴィーは何も言わなかった。
彼の頭の中は高速で回転している。大規模な実戦可能人型武装、東州国と日初国以外に、誰が造れる。東州国がシルヴィエットに与えるはずがない。日初国はなおさらありえない。
ではこれらのメカはどこから来たのか。
林秀は隣に立ち、一台のメカから別の一台へと視線を移す。彼は何も言わなかったが、口元がわずかに引き締まった。
灰色の制服の女が彼らの前に歩み寄る。
「皆様、遠路はるばるお疲れ様です。」
彼女の声は平坦で、卑屈でも高慢でもない応対の響きがある。訛りはやや奇妙だが、聞き取れる。
「私は首相府の接待官です。どうぞこちらへ。」
彼女は自己紹介をしなかった。名前も言わなかった。ただ横に退いてどうぞという仕草をし、それから礼賓車へ向かう。
ハーヴィーは心の震えを押し込み、歩みを進める。彼の随員たちが後ろに続き、若い男性随員の一人が思わずもう一度あのメカたちを振り返る。
イリーナはハーヴィーの隣を歩き、声を潜める。
「あのメカ、どう見る。」
「何とも言えん。」
ハーヴィーの声も低い。
「だが一つだけ確認できる。」
「何だ。」
「これは単純な小国ではない。」
イリーナは何も答えなかった。
林秀は最後を歩く。彼の後ろの中年が近づき、極めて低い声で何かを言う。
林秀はわずかにうなずき、応じなかった。
礼賓車が発進すると、灰色の制服の女は助手席に座り、一言も発しない。
後部座席は三列、西洋と北嵐がそれぞれ一列を占め、東州の者は最後に座る。
沈黙は約三分続いた。
そしてイリーナが手を伸ばし、前列座席の後ろに挿してある雑誌を一冊取る。
表紙は空軍の制服を着た男。銀灰色の髪、口元にだらりとした笑み、顎をわずかに上げている。背景は前進翼の戦闘機で、機体には白い「雪」の字が塗られている。
イリーナは雑誌を開く。
ハーヴィーも一冊取る。彼の随員たちも残りの数冊を取る。
雑誌は臨時に翻訳されていた。どの頁にも印刷紙が挟まれ、各国の文字が書かれている。翻訳はやや硬いが、読める。
第一頁。
「尊爵。空軍第一人者。累計撃墜記録保持者。戦術風格:自由。搭乗機:雪。前進翼、双発、高機動。現役制空戦闘機の一つ。」
隣には一頁全体の写真。尊爵は機体に寄りかかり、片手をポケットに入れ、もう片方の手でヘルメットを持っている。陽光が横から差し、彼の目は薄灰色だ。
イリーナは次の頁をめくる。
「皇女。空軍第二人者。戦術風格:精準。搭乗機:破魔。双三角翼、重迎撃。現役制空戦闘機の一つ。」
写真の少女は銀髪を肩に垂らし、表情は冷淡だ。彼女は格納庫の前に立ち、後ろの戦闘機には濃紺の環状模様が塗られている。
ハーヴィーは眼鏡を押し上げる。
「制空戦闘機……五種類。しかも個人向けカスタマイズを受け付ける。」
彼は一頁めくる。
「傭兵。ギルド制度。任務を発布し、賞金を獲得し、自分をアップグレードし、企業に装備をカスタマイズ注文する。重要部品は国家標準に従って汎用化。」
イリーナはこの行を長く見つめる。
「ギルド制度。」
彼女は低く繰り返す。
「傭兵が直接企業に装備をカスタマイズ注文する。だが重要部品には国家標準がある。」
ハーヴィーは次の頁をめくる。
「陸軍。マグネシウム電池。油圧メカ。」
彼の指が止まる。
「マグネシウム電池。」
イリーナが振り返って彼を見る。
「あなた方のマグネシウム電池技術はどこまで進んでいる。」
ハーヴィーは答えなかった。
彼の目光は紙に釘付けだ。
「我々はまだ実験室段階だ。」
林秀は最後列に座り、静かに雑誌をめくっている。彼の助手は隣のノートに素早く何かを書きつけている。
礼賓車は住宅地を通り過ぎる。街路は整然とし、歩行者は多くない。子供が歩道で追いかけっこをし、老人がベンチで日向ぼっこをしている。
ハーヴィーは顔を上げ、窓の外を見る。
「これらの人々は皆正常だ。」
彼は低く言う。
「何の異常も見えない。」
イリーナも窓の外を見る。
「だがあのメカ……」
彼女は言い終えなかった。
林秀は雑誌を閉じ、元の位置に戻す。彼は窓の外を見る。視線は平静だが、瞳孔の奥で何かが回っている。
車が停まる。
灰色の制服の女が降り、後部座席の扉を開ける。
「首相府に到着しました。皆様、どうぞお越しください。」
ハーヴィーは降り、目の前の建物を見上げる。
高くない。三階建て。石造りの外壁、アーチ窓。入口には二人の衛兵が立ち、深緑の制服を着て、手に銃は持っていない――だが腰には何かが下がっており、形は通常の武器らしくない。
イリーナは降りて周囲を見渡す。
「重型防御工事はない。」
彼女は低く言う。
「だがあのメカ……」
ハーヴィーが続ける。
「別の場所に配備されているはずだ。」
林秀が最後に降りる。彼は車のそばに立ち、しばらく空を見上げる。
空に白い航跡が一本。
速く、まっすぐ。
そして消えた。
彼は視線を戻し、前の者たちに続いて首相府の門をくぐる。
廊下は驚くほど静かだ。足音だけが響く。
壁には絵がある。写真がある。シルヴィエット国歴代首相の肖像がある。
ハーヴィーは歩きながら見る。彼は心の中で一枚一枚の顔を覚えていく。
イリーナは彼の隣を歩き、視線は鋭い。
「ますます面白くなってきた。」
彼女は声を潜めて言う。
ハーヴィーは答えなかったが、眼鏡を押し上げる動作がいつもより重い。
林秀は最後を歩く。彼は自分の雑誌の最後の頁を開く。
そこには一枚の写真がある。夜空の下、一台の砂漠色メカが海岸線に立ち、背後には星空。メカの胸には一つの灯りが点っている。
写真の下には一行だけ文字がある。
「シルヴィエット国防軍。現役。」
林秀は雑誌を閉じ、後ろの助手に渡す。
そして歩みを速め、前の者たちに追いつく。




