きらめくおもいで
ー帝国王国間街道・7年前ー
悲鳴、怒号、それは突然だった。王国より巡礼の途中、帝国の国境へ街道を移動中に聖女の一行は帝国正規軍の襲撃を受けた。
混乱の中、神殿騎士は善戦したものの1人また1人と倒れ残すところ数人、シスター10名が聖女の周りを固め盾となっていたが流れ矢にあたり既に2名伏せている。
聖女ティアとシスター団は救いを求め一心に神に祈る。
「神よ我らを守りたまえ、救いたまえ...」
最後の神殿騎士が奮闘虚しく倒れ、これまでかと思われた。
「さて護衛は始末した、一緒に来てもらいましょうか聖女様。貴女には王国への人質になって頂く」
シスターヘレンが前に出て両手を広げる
「聖女様には指一本触れさせません。このような狼藉、今に神の裁きが下るでしょう!」
「面白いお嬢さんだ、大人しくしといた方が身のためだと思うが...ね!」
帝国軍司令官の拳がヘレンの腹にめり込む、ヘレンは膝を付くが渾身の力を込めて立ち上がる。
「ゴホッ!オェッ!ハァ...ハァ...ティア様には指一本...!」
「ヘレンさん!やめて、やめてください!」
「強情なお嬢さんだ、ではゲームといこう。ルールは簡単、今から僕は君に暴行を加える。君が立っている間は我々は聖女様には手を出さない、君が立っている間に神様とやらが現れて私に裁きを下せればそちらの勝ち。簡単だ...ろ!」
明らかに遊んでいる、絶妙に折れたり内臓が破裂しない手加減で殴打を繰り返す。
「もう、もうやめてください!私が!私が変わりますから!」
「ティ...あ...さ、ま...」
聖女の叫びも虚しくヘレンは力尽き今まさに倒れる、その瞬間、奇跡は起きた。
「ハッハッハ!だから言っただろう神など存在しn
「トウッ!!」
飛ぶような速度で突然現れた金属塊が唸りを上げて帝国軍司令官の側面にぶち当たりそのまま展開していた帝国軍の陣地に突っ込み、爆発炎上した。
「アチャー.....正義の味方ジャスティスマン見参!覚悟しろこの悪党共ォ!!」
先程の金属塊から飛び降りた、というか打ち上げられて落ちてきた感じのおぢさんがフワリと着地しヘレンを抱きとめ1拍置いてから叫ぶ。
「天使...さま...?」
「おのれ街道封鎖の第3小隊は何をしておる!貴様ァ!我々が帝国軍と知っての狼藉かァ!えぇい何をしておる!司令官殿の仇だ!斬れ!斬って捨てィ!!」
「【一閃】」
副司令が叫ぶ、がそのまま副司令の首はポテッと落ちた。
「フハハハハハ、剣聖トド=マクベスが一番弟子、クリス=ドレッドノート推参!二番乗りぃ!」
「ちょおまこのバカ」
「エッ...アッ...訂正申し上げる。ジャスティスマンが一番弟子、ジャスティスキッド推参!悪党共、覚悟ォ!!」
おぢさんは聖女ティアの壮絶な熱視線を感じた!おぢさんはクリスの後ろに隠れた!...残念はみ出している!
「何をしておる!たかが2人だ!こちらは中隊(約200人)ぞ!第2小隊囲め!やれ!」※第1小隊は陣地ごと爆散
地響き、馬車の走行音、馬の嘶きが近づいてくる。
「が、街道西より馬車多数接近!」
「王国軍か!?バカな情報が漏れていたとでも言うのか!」
「商隊旗を確認...う、うわぁぁぁあアリシア商会!アリシア商会の武装小隊です!敵予想戦力精鋭50!ご指示を!」
「ここで退却などできるか!非正規作戦だぞ!えぇい全軍迎え討て殲滅せよ!」
「アハハハハ!野郎共!ヤッチマイナー!」
元特S級指名手配犯アリア盗賊団の精鋭50と寄せ集めの帝国兵100が激突、王国史に末永く残る弱いものいじめが始まった。
「あの...!この度は危ないところを、私はティア=ハートレート。教会より聖女の任を拝しております。失礼ですがあなたは...?あっ...」
聖女ティアは頭を下げた際に気づいてしまった、恐怖で自身の司祭服の下半分が一目で分かるほどに...
「ひあっ...これは、あのエグッ、ヒッ...!」
周囲のシスターの目もあり(実はヘレン以外全員漏らしてる)あまりの羞恥に泣き出しそうになるティア、だがその前に目の前のおぢさんが先に泣き出してしまった。
「お嬢ちゃんは偉いね、おぢさんなんか怖くて大きい方漏らしちゃったよ...アハハ...アハハハハハ」
尻が膨らみ裾から漏れだしていた...
まさか、幼い聖女様を傷つけないようにわざと...?!なんという漢気(聖女+シスター団の感想)
「幸い矢を受けたシスターさん2人と殴られてた方の傷も浅そうだ。とりあえず着替えましょうか...(優しい笑顔)あちらはじきに片付くでしょうし。あ、ロープとかお持ちじゃないですか?人が木にぶら下がっても切れそうにないやつ(物憂げ」
ボンッ!恋愛耐性0の聖女とシスター団の顔が一斉に紅潮した。後のマクベス狂信親衛隊の誕生である。




