「Sky」をプレイする室生家の人々《ベストフレンド》
室生 初音: 地方の芸大生 三年生の後期のみ、
室生本家で世話係のアルバイトをしている。
ハザマ様 =室生 透青
室生家の巫覡をしている。
中の人は月島秀青で芸大の助手をしていた
御影 様
陸 様 お役目様の内孫三人衆の内二人
霊的能力を持つ
結界師の朝は早い。
時計の針は六時を指している。
豆を挽き、サイフォン式で淹れたブルーマウンテンをすすりながら、俺はふと思った。
なんで俺は、ハザマみたいなロクでもないヤツとフレンドなんだ? もっと誠実で良い人間もいるはずだろう。
そうだ、陸を誘おう。小さい頃から陸と付き合ってきたが、彼にはハザマのような不誠実さがない。ただ、とても真面目なので、一緒にバカをやってくれるわけではないのだが。
LIMEで『Skyやらない?』って連絡してみたら、陸はすでにそのゲームを知っていたらしい。
「以前、初音に教えてもらって進めていたんだけど……最初のこの段差が乗り越えられないんだ」
と、スクリーンショットを送ってくれた。
画像には、最初のエリアで途方に暮れる初期装備のスズメが写っている。
(陸! お前、可愛いなあ!)
「そこら辺に、ちょうちょ飛んでるだろ? 大鳴きすれば、ちょうちょが寄ってきて、ふわっと上に飛べるよ」
初々しい陸の悩みを見て、俺は彼にずっと『スズメ』でいて欲しいとすら思ってしまった。
周りは無駄に手慣れた『ゴリラ』ばかりだった
ので、初心者の存在にやたらと萌える。今度フレンドになろう……
すると、廊下をつかつかと歩く足音が近づき、襖の前でピタリと止まったかと思うと――。
ぱあああぁぁぁぁああんっ!
勢いよく襖が開け放たれた。
そこに立っていたのは、ハザマだった。彼はいつもの静かな口調で告げてくる。
「なあ、今から『火の試練』に行くんだが、一緒に行かないか? 一人では迷うし、暗闇の怪物には焼かれるしで成功率が低いんだ」
「……しょーがねーなー」
俺は結局、承諾した。
フレンドとは、性格が良いやつとか悪い奴とかは、案外関係ないのかもしれない。
くだらない事を一緒に、思い立った時にすぐ付き合ってくれる人間。それが本当のフレンドなんだろう。
――それはSkyの世界でも、現実世界でも関係なく。




