見知らぬ女性。
解ろうとしないの間違いでしょ?
六つの球体の鏡がコロコロと転がっている。その球体の内側からは狂笑がずっと響き渡っていた。その様子を僕はボンヤリと視ている。すると、産まれる筈だった妹が僕に語り掛けてきたのだった…。
「大丈夫。私が守るから…。」
『何を守ると云うのだろう?』
「だから…。何もしないで…。」
『何もしないで?何で?』
「お兄ちゃんは…。」
その時だった。唐突に僕の眼の前に見知らぬ女性が現れた。その女性は僕に静かに微笑みかける。
「化物の群れが入っていくのが見えたのだけれど…。何処に行ったの?私、まだ殺し足りないのよ。この気持ちどうしたら良いの?」
焦点が合ってはいない瞳で僕を視る。
「あの丸いの何?もしかして…貴方も【異能力】を手に入れたの?」
「貴方も?」
言葉の内容から眼の前の女性も【咎】を発症したと云う事なのだろう…。
「私ね。美容師だったんだけど…。」
眼の前の女性は言葉を飾る。
「いつも思っていた事があったのよ…。髪を切るでしょ?人から切り離された髪って、何であんなにも【死】を感じさせるのかしら?切り離された途端に、ソレは色褪せ生きていた様には視えなくなる…。」
「さぁ。僕には解りません。」
僕の声に内側から僕の声が重なる。
『お兄ちゃん…。その人から逃げて…。』
「解らない?解ろうとしないの間違いでしょ?貴方も私を理解しようとしないの?」
眼の前の女性の声色に変化があった。
「だったら死んでよ。あの人の様に…。」
【シザーハンズ】
女性は【咎】の名を刻んだのだった。
賀川杏樹
二十六歳。女性。
【正義の咎】を発症。
【シザーハンズ】
身体能力の向上(小。)両手を鋏へと変化させる。その鋏は切り付けた相手の血や脂の影響は受けない。その鋏で突き刺した場合、その穴から血液が止まる事無く溢れ出る。ステージ0。
攻撃力 F
防御力 G
精神力《攻》F
精神力《防》G
俊敏性 G
器用値 F
生命力 G
運命値 G




