表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者が死んだ王都では  作者: 真知コまち


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
73/74

 目には目を歯には歯を

∼前回のあらすじ∼


   本音が聞けました

 


「・・・あっ、あぁ~偽勇者(てんいまほう)の欠陥か!」


 「ちょっと!」

  言葉の意味に勘づいたスパイの口を、慌てて押さえる、王女。


     少し離れた所に居るスパイの声が、義兄の聴力じごくみみに届く。

    「…欠陥?」

    

    「よそ見をしない!」

     姉に耳を引っ張られ、振り向こうとした義兄の視線あたまが、姉の顔に戻る。


  スパイを壁際に追いやり、真顔で睨む。

 「・・・あなた、死にたいの?」

 

「・・・」

『どういう意味だ?』と、聞き返したいが、口を閉ざされているため、動かすことが出来ない。

 

  「姉様…私は、姐様に聞かれて困るような話を聞いているのですか?」


「・・・」

『俺の言いたいことを、代わりに言ってくれて助かる』という素直な気持ちを、目の表現うごきだけで、公爵娘に伝える。


  「なんですの?その目は!姉様の言葉はなしが理解できない私を、馬鹿にしているのですか⁉」


『伝わらねぇか・・・』

 今までの言動かんけいを考えると、伝わるはずが無い。


 「いいえ。これ(スパイ)は、あなたを馬鹿にしたのではありません」

  スパイの口を塞ぐ王女は、物事を冷静に見極めていた。


 「これ(スパイ)は、私の本音こころを見透かしたことで、今までの私の言動を、嘲笑っているんです!」


『冷静・・・』

 言葉に出せない感謝が、あらぬ誤解を生んでしまった…

『たしかに、王女じぶんの為に、姉と義兄を犠牲にするのか!とは、思ったが…』


『誤解だ!俺の話を聞いてくれ!』

 弁明を求めるスパイは、王女の腕を握りしめ、口元の手を引き離そうとする。


 「押さえて!」

  王女の言葉めいれいに公爵娘は、片手を突き出し、スパイの喉元を握り絞めた。


『・・・死ぬ』

 手の力が弱まり、意識が薄れる。


 「あれ・・・し、死んじゃった⁈」

  王女は、口を塞ぐことに集中していて、スパイが、首を絞められていることに気づいていなかった。


  「大丈夫です。気絶しただけ…()()、思いますわ」

   姐様きょうしゃとしか手合わせした経験が無い公爵娘は、手加減みねうちを知らない。

  「顔に水を浴びせると、目覚めますわよ」


 「あ・・・そうね・・・」

  受け継がれた姉のおしえを感じる…

  そして、”水を浴びせる”という方法に違和感を覚えない、自分が恐い…


  「このまま、拷問して聞き出す方向もありですわね…」


 「え…拷問?」

  

  「ええ。これ(スパイ)が口にしていた”偽勇者てんいまほうの欠陥”とは何か、聞き出そうと…」


 「あーー大丈夫。大丈夫よ!偽勇者てんいまほうの欠陥は、お姉様も把握していますから…」

  転移(あの)時のお姉様は、怒りにのまれて、我を失っていた

  我を失った時、前後の記憶が曖昧になる事は、

  いつぞやの姉妹喧嘩で、証明されている

  だから、”欠陥”の記憶”も覚えていないと…ねがう!


  「でしたら、安心ですわね…」

   優しい微笑みが、笑顔の仮面へと豹変する。

  「ですが…その欠陥を”義兄には”知られたくないと?」


 「うっ・・・あは、あはは、あははは、あはははははは・・・」

  何を発言しても見抜かれると判断した王女は、ただただ笑うしか、手段が無かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ