613.5 愛の力
「お義姉様・・・やっぱり胸大きいですね」
「そうか?まあ、妊娠して張ってるからかもな」
「それを差し引いても大きいですよ・・・羨ましいです」
お風呂に入った遥香と千鶴と愛香だったが、愛香は遥香の胸を見て自分のささやかな胸に少しシュンとする。
「ちなみに、揉むと大きくなると聞きましたが、それは本当だったりしますか?」
「んー、どうだろうな。健斗に抱かれてからすぐに妊娠したから分からないな」
「お義兄様がそういうことするのって、少し想像つきませんね」
如何にも優しげな母性の持ち主なので愛香としては、妊娠してる事実を知っててもあまりそちらが得意そうには見えなかったりする。そんな愛香に苦笑して遥香は言った。
「かもな。でも、あいつ見かけによらず、夜はめちゃくちゃ凄いぞ?」
「そうなんですか?・・・海斗くんもそうなんでしょうか?」
「ん?まだ、襲ってないのか?」
愛香のことだから、とっくに自分から襲ってると思っていた遥香の言葉に愛香は首を横に振って言った。
「前にお風呂に入った時に、押し倒そうとしたんですが・・・」
「最初が風呂とか凄いな」
「そうでしょうか?でも、恥ずかしがって出ていったんですよね。その後も夜這いかけたりしたんですが、海斗くん初めてなのか初で逃げちゃうんですよね」
なので一度も行為にはいたってないと言い切る愛香。
「それに、私が本気で求めたら多分高校中退する事態になりそうなので」
「あー・・・なるほど」
遥香としても、状況は違っても似たような思考をしてるだけに気持ちは分かってしまった。
「それにしても、子供は可愛いものですね」
そんな会話をしながら、愛香の視線は湯船でアヒルのオモチャを眺めてる千鶴に向かう。楽しげにしてるその姿に微笑ましげに愛香は言った。
「お義兄様には、子育ての先輩としても妻の先輩としてもお世話になりそうです」
「最後の方は否定しそうだがな」
「でも、お義兄様は私からしたらお義母様みたいなものですから」
「まあ、あの弟だとそうだろうな」
海斗からすれば、ある意味第二の母のような存在だろう。まあ、そんなことを言えば健斗は呆れそうだが、他の人から見ればそれが全く筋違いでもないのがなかなか難しいところだ。
「ブラコンな弟くんだからな」
「お義兄様を見たら、それも仕方ないと思いますよ。それに・・・そんな海斗くんも可愛いですから」
嬉しそうに海斗のことを語る愛香に遥香は肩を竦める。きっと、似たような思考回路をしてるこの義妹とは上手くやれるだろうという確信があるので、千鶴を見守りながらその惚気を聞くのだった。




