598 久しぶりの黒羽家
お久しぶり(仮)
「けんちゃん!久しぶりねぇ!」
「お久しぶりです、お義母さん。お義父さんもお元気そうで」
久しぶりという程ではないかもだけど、こちらの実家に来たのは春休み以来かな?結婚式の関係でお義母さんやお義父さんとは何度か会ってるけど。
「おばあちゃん、おじいちゃん、こんにちは」
「あらあら、ちーちゃんも元気そうねぇ!」
「健斗くん、ちーちゃん久しぶりだね。遥香も妊娠してるのにわざわざすまないね」
「お腹大きくなってきたわねぇ。うふふ、孫が増えるの楽しみだわ〜♪」
孫と我が子を労る義父と楽しげに微笑む義母。相変わらずそうで何よりだ。
「瑠美さん達はもう来てるんですか?」
「ええ、一足先にね。それにしても、ちーちゃんなんだか少し大人びてきたかしら?」
「ちー、もうすぐお姉ちゃんだから」
えっへん!っと胸を張る我が愛娘。祖父母の前だからか、いつもより口調も少し大人びてるように感じる。
「懐かしいわねぇ〜遥香ちゃんも瑠美ちゃんの時に似たようなこと言ってたわぁ」
「そうなんですか?」
「ええ、けんちゃんほど立派ではなかったけど、頑張ってたわね〜」
俺の場合は、祖母の負担軽減と母に褒めて欲しいという打算もあったのだが・・・まあ、弟はそれでも可愛かったものだ。
「あ、そうそう、この前恵さんと飲んだ時に話してたんだけどね〜」
「・・・随分と仲良くなったようで何よりです」
距離的にはこちらの方が父のいる所に近いせいか両家の交流が盛んになってるようだ。まあ、父さんのことは心配だし、時々会ってくれてるなら少し安心かな。
「ランドセルは恵さんが担当で、勉強机は私達が買うことにしたの〜」
「え?いや、それ悪いような・・・」
「いいのよ〜、可愛い孫の入学祝いなんだし。あ、もちろんお腹の子の為にも色々買ってみたから後で確認してね〜」
流石に祖父母は行動が早いみたいだ。タダで貰えるとはいえ、本音は申し訳ないので遠慮したいところだが、俺が祖父母の場合でも多分これくらい孫に甘々になるだろうから、その意思は尊重したいところだ。
「すみません、ありがとうございます」
「けんちゃんは遠慮しすぎだと思うよ〜、家族なんだからもっと頼っていいんだからねぇ」
家族・・・そうかもな。そんな風に立ち話もなんだし、遥香と千鶴を休ませたいので中に上がらせて貰うことにした。俺は荷物を取りに車に戻るが、帰りは車どのくらい荷物が増えるのだろうかと少し苦笑してしまうのだった。いや、冗談抜きであの祖父母なので少し気になるところだ。




