574 おやつはプリン
プリン
「さて、そろそろおやつ食べますか」
そう言うと嬉しそうに反応する千鶴。少し眠そうだったのでこれ食べたらお昼寝かな?なんて思いながら俺は冷蔵庫で冷やしておいたプリンを取り出してくる。本当はもっと凝ったものを作りたかったが、たまにはシンプルなのもいいだろう。
「んー!」
美味しそうにプリンを食べる千鶴。にしても、この親子は顔に出てるから作りがいがあって素晴らしいものだ。
「私が作るより美味しい・・・」
「水瀬、比べる意味ないから」
珍しく雅人が励ましていた。プリンくらいならそこまで味変わらないと思うけど・・・まあ、美味しいのが1番かもね。俺も一口食べて久しぶりに焼きプリンが食べたくなる。今度作るとしようかな。
意外とコンビニの焼きプリンが好きだったりするんだけど、自分のために無駄遣いはしたくないので、自作した方がいいだろう。小銭だろうとコツコツ貯めれば使えるしね。
「水瀬、少し口についてるぞ」
「え、どこ?」
「ほら、ここだよ」
水瀬さんの口元に付いていたのを指で掬いとると雅人はそれをパクリと食べた。珍しく強気な行動に俺は少し驚いていたけど、やられた本人である水瀬さんの方が動揺は大きそうだ。顔を赤くして俯いてしまったからだ。
「健斗、アイツ意外と大胆だな」
「いえ、昔はそういう感じは無かったんですが・・・これが成長でしょうかね」
小声で遥香と話す。それでも気にせずに食べている雅人はやっぱり前より少し大胆になった気がする。まあ、でもまだ足りない気もするけど。
そんなことを考えていると、千鶴が食べ終わったようでウトウトし始めていた。
「眠ければ寝ていいよ」
「うん・・・」
ソファーに丸くなるとスヤスヤ寝始める千鶴。子リスみたいで可愛いその姿をバレないように写真に残してから後片付けをする。それにしても、子供の寝顔ってなんでこんなに愛らしいのだろうか?我が子だと更に可愛いから反則だと思う。
「遥香も食べ終わった休んでいいですよ」
「そうだな・・・少し寝るか。お前は?」
「買い物に少し出てきます」
「一緒に行きたいが・・・」
「雨降ってて危ないですからね。千鶴と休んでてください」
「分かったよ」
物分りのいい嫁で助かる。俺が安全を保証しても、やっぱり雨の道は危険だし出来ることならのんびりして貰いたいしね。日頃の疲れを癒すチャンスだし、本当ならそばに居たいから早めに帰ってくる予定だけど、その間は水瀬さんと雅人に任せるとするか。
そう考えて俺は出かける支度をするのだった。




