570 お風呂で暖か
お風呂タイム
「ただいまー」
「ん?おお、おかえり。ちーちゃん楽しかったか?」
「うん!」
「なら良かった。んで、やっぱり濡れて帰ってきたか」
千鶴を抱えていた側はほとんど濡れてないが、反対側は結構濡れてて冷たい。慌てて水瀬さんがタオルを持ってきてくれたが、とりあえずお風呂に入りたい気分だ。
「雅人お風呂どうする?」
「んー、俺はいいさ。思ったより濡れてないし」
確かに、俺より濡れてないかもしれない。こういう所は流石としか言えないが。
「じゃあ、お風呂貰うよ。千鶴はどうする?寒いだろうから少し温まる?」
「うん!ぱぱとおふろ〜♪」
楽しげにお風呂場に向かう千鶴。全く、可愛い娘め。千鶴は濡れてはいないが、少し寒いようなのでお風呂に入れても問題ないだろう。
服を脱いで風呂場に入る。ササッと自分と千鶴の体を洗ってから、お湯に浸かると思わずほぅ、としてしまう。やはりお風呂とは素晴らしい文化だよね。
「ぱぱ、おふろひろいね」
「そうだね。新しい家族生まれたら大きなお風呂ももう少しいけるようになるよ」
「うん!たのしみ」
こういう時に千鶴は泳いだりしないから、本当に手が掛からないものだ。ヤンチャなのも嫌いじゃないけど、こうして大人しい個を愛でるのも楽しいものだ。
「ぱぱ、おひるはなに?」
「そうだね・・・昨日はカレーだったから、豚汁とかもいいかもね。あとは・・・ドリアとか?」
「どりあ!」
「じゃあ、ドリアにしようか。ハンバーグドリアでいい?」
「うん!」
千鶴の大好物なので、作り慣れたものだ。まあ、少し寒いし、温まる料理は必要だろう。豚汁食べたい気もするけど、千鶴がドリアの方がいいならそっちがいいだろうし。
「にしても降るなぁ・・・ごめんね、千鶴。午後は外では遊べないかも」
「ううん、だいじょうぶ。ぱぱとままがいっしょならたのしいから!」
「そっか。ありがとう」
本当にいい子に育ったものだ・・・お父さん少し涙出てきそう。今どきこんなにいい子他にいる?ああ、もう、可愛すぎて更に愛でたくなるよ。
反抗期になったらその分辛いだろうけど・・・まあ、それも子育てだ。自立が近いと喜ぶべきかもしれない。何歳になろうが、我が子は可愛いもので、どんなに嫌われようともやっぱり自分の子は可愛いと思うんだよ。
千鶴が俺を嫌いになるかは分からないけど・・・なるべくなら、好かれる父親になりたいものだ。男親とは嫌われやすいものだけど、やっぱり我が子が可愛いのもまた親であり、結果として千鶴は可愛いのだ。
そうして、千鶴を愛でつつお風呂に入るのだった。




