563 BBQ
「ほい、千鶴お待たせ」
「わーい!ありがとうぱぱ!」
「遥香、これも食べれますよ」
「おう、サンキュー」
「雅人、水瀬さん、飲み物は大丈夫?」
「ああ、まあな」
「大丈夫だけど・・・巽くん凄いね」
バーベキューが始まってから俺は大忙しだった。肉や野菜を焼いて、焼きおにぎりとかトウモコロシ、他にも色々と準備しておいたものを焼いて、飲み物が足りなくなったら注いだりと、まさに戦場だった。
「あの・・・やっぱり私も手伝うよ?」
「ん?いや、大丈夫だよ。俺も食べてるし」
「そうなの?でもあんまりそう見えない気が・・・」
「ほっとけ、水瀬。そいつのそれは病気みたいなものだからな」
「病気?」
「昔から、そういう仕事が好きだからな。キャンプとかでも1人で全部料理を終わらせるくらいだし、ほっといていいんだよ」
流石に長い付き合いだけあって雅人は俺のことをよく分かってるようだ。まあ、病気扱いは少し解せないけど。
「ん?千鶴はそろそろお腹いっぱいかな?」
「うん・・・」
「じゃあ、デザート用意するね。さっきシャーベット作っておいたんだ」
「あいす!」
「遥香はどうします?」
「私もそろそろいいかな」
「野菜は明日に持ち越しでいいですよ」
「なんだ、バレてたのか」
そりゃ、夫婦だもの。さらに言うと俺と水瀬さんしか野菜食べてないのは分かってたさ。雅人も食えないことはないけど、あまり好きではないらしいし。
「オレンジと、葡萄とどっちがいい?」
「うーんとね・・・りょうほうはだめ?」
「お腹壊すからね。ただ、パパとママから少し貰うなら構わないよ」
「ほんとに?やったー!」
そんな俺と千鶴のやり取りをみて水瀬さんはくすりと笑って言った。
「本当に、巽くんってお母さんみたいだね」
「まあ、健斗だからな」
「だな」
3人で納得していることろ申し訳ないが・・・主夫であって、母親じゃないんだけどなぁ・・・
「2人はどうする?」
「私ももうお腹いっぱいで・・・デザート欲しいかな」
「んー、俺も残ってるの野菜ばっかだしそろそろいいかな」
「じゃあ、残ってるのは俺が食べるから2人の分も用意してくるね」
そうしてデザートであるシャーベットを用意して皆が食べてる間に残ってる野菜類を平らげて片付けを始める。誰も手伝わないのは俺がこれを楽しんでると知ってるからだろう。外だろうとこうして動き回るのが俺には1番ピッタリなのだ。
それに、千鶴は幼いからあまり火に近づけたくないし、遥香も妊娠中で万が一を考えるとね。雅人と水瀬さんはカップルらしく仲良くててくれればいいという気遣いもあったりするのだった。
そんな感じでバーベキューは楽しく終わるのだった。




