541 結婚式9
「健斗くん、姉さん、ちーちゃんおめでとう!あと、姉さんの妊娠もおめでとう〜」
ハイテンションな瑠美さんだが、元から知っててこのテンションなのはある意味凄いと思う。まあ、恐らく今回呼んだゲストは皆気づいているとは思うけど、それでも瑠美さんの言葉で何人かが驚いていたのに逆にビックリした。
「もう体調は大丈夫そうなの?」
「まあな」
「それは良かった。でも、姉さんは健斗くんに甘えられなくて寂しくない?」
「お前は私をなんだと思ってるんだ」
呆れる遥香だが、体調が落ち着こうが甘える時は甘えてくるのだ。それが可愛いと思う俺も大分甘いのかもしれないが。なんていうか、遥香と千鶴を甘やかすと物凄く楽しくてね。でも、ちゃんと必要なら叱ることも忘れないけど。
というか、癖で前みたいに遥香さん、千鶴ちゃんと呼びそうになるのがまだ慣れてない証拠なのかもしれないが、呼ばれる度に嬉しそうにしてるから早く慣れないとな。
「そっかー、あ、健斗くん困ったらいつでも連絡してね。駆けつけるから」
「いつもすみません。颯太さんもいつも瑠美さんお借りしてすみません」
「いや、むしろ悪いね。瑠美が迷惑な時は連絡くれれば迎えに行くから」
「いえ、出産経験ないので大助かりです」
そう言うとお義母さんと巡李さんも挙手していつでも駆けつけるとアピールしてくれたが・・・優しい人達だねぇ。というか、多分千鶴と遊びたいだけだろうけど、そこは触れない方がいいだろう。そういえば、先程見慣れない箱が足元にあって空けたら赤ん坊の服が入ってたけど・・・多分これってお祖母様のやつだよね?気づいていたのかな?まあ、何にしても優しい人だが。
「これはお2人になんですが・・・いつもありがとうございます」
そう言って渡したのはペアの箸だ。少しチョイスが渋い気もしなくないけど、こちらに来た時にでも使って貰えるマイ箸扱いでもしてくれればいいと思ったのだ。
「ありがとう、僕はあまりお邪魔しないかもしれないけど、大切にするね」
「私は健斗くんのご飯食べたいから行くね〜」
正直、俺にとっては初めての出産なので色々不安はあるけど、こうして助けてくれる人がいるのは本当に心強い。でも、助けられてばかりじゃなくて、俺も父親として、夫として出来ることをしないとね。
「あ、そうそう、バカ息子から伝言。『牡蠣には気をつけろ・・・(ガクッ)』だそうです」
・・・いや、だから何故牡蠣?サラッとバカ息子扱いだけど、まあ、仕方ないか。




