540 結婚式8
「・・・なあ、斉藤さんよ」
「なんでござるか?」
「お祝いは嬉しいが、何故同人誌を持ってくる?」
皆それぞれ、お祝いは別で用意してくれてるそうだが、真っ先に渡してきたのは斉藤だった。そして、中身は同人誌(R18指定と一般の両方)というチョイスに俺は思わずそう聞いていた。ちなみに斉藤の彼女さんはコスプレ衣装をくれた。それも何故か遥香のサイズを知ってるようで・・・明らかに遥香のオタクな友人が絡んでることが明白だった。
いや、それを渡して俺にどうしろと?確かに着せたら萌えそうだけど・・・今、妊娠してて無理なんですが。
「けんちゃん、そろそろかなぁと思ったので拙者なりに気を使ったのでござる」
「何に?」
「けんちゃんは浮気はしないから、そういう欲求のはけ口の提供でござるよ」
どうやら、妊娠してるのがバレた・・・とかじゃなくて、そろそろ妊娠しそうだからそのために準備していたようだ。ありがたいのか分からない気遣いだが。
「拙者は結婚式は聖地で行いたいでござるな」
「アニメとかの?」
「近隣住民に迷惑をかけずに楽しむのも聖地巡礼の鉄則でござる」
俺はそこまでやってみたいとは思わないが・・・やっぱりファンってそういうのに拘るんだね。
「しかし、本当に妊娠してるとは・・・今年の夏コミは無理そうでござるか?」
チラッと遥香を見てそう聞いてくる斉藤。ちなみに先に遥香の妊娠に気づいたのは斉藤の彼女さんだった。やっぱり女性はそういうのに敏感なのかもしれない。
「まあね、家族放っておいて遊びには行けないし。それに去年みたいにコスプレはしたくない」
「好評だったんでござるが・・・じゃあ、冬コミでござるな」
何故かイベントに連れて行こうとする友人に苦笑しながらこちらも用意しておいたプレゼントを渡す。と言っても、2人に渡したのは別々のアニメのお菓子についてたカードだ。片方は女性にも人気な鬼の少年漫画。もう片方はアイドルものだが、どっちもかなりレア度が高いものを当てたので渡していた。
なお、このために千鶴や遥香の運は使ってない。何枚か買ったら出たのでプレゼントに回したのだ。ウェハースって結構美味しいよね。
2人共めちゃくちゃ喜んでいたけど、本当にこんなんで良かったのか微妙な気持ちにもなってくる。まあ、喜ぶプレゼントなら何でもいいのだろうが・・・さてさて、貰った同人誌(主にR18方)をどうするかに関しては検討しないとな。遥香が不機嫌にならず、千鶴の目に触れない場所に仕舞わないとね。




