533 結婚式1
゜☆+.゜☆+(結´Д`)oo(´Д`婚)゜☆+.゜☆+
結婚式の見積もりにタキシード代というのがあったのだけど、まあ、確かにこういう時だし、必要かもしれないと思った。自分で着れないこともないけど、大切な人との結婚式だし万全でいたいものだ。
「とはいえ、1人か・・・」
結婚式当日。本日、千鶴ちゃんにはベールガールを任せることにした。花嫁さんの後ろで裾を持つ可愛い女の子いるでしょ?あれあれ。
だから、千鶴ちゃんのことは遥香さんに任せっきりになるのが少し申し訳ないが、2人のドレス姿は楽しみでもある。まあ、それでも、新郎役である俺の待ち時間がそこそこあるのはやはり新婦の着付けがそれほど大変なのだろう。
そんな訳で現在ボッチでございます。
リハーサルしてても、やっぱり本番というのは緊張するもので、柄にもなくドキドキして待っていると、何故か父さんが部屋に入ってきた。
「あら似合ってるわね健斗」
「そろそろ会場に居ないと不味くない?」
「ふふ、少しだけ顔を見にね」
会場で会うはずの父さんが訪ねてきたので少し驚くが、やはり女性服なのは仕方ないのかもしれない。まあ、べつに父さんが花嫁をエスコートする訳じゃないし、気にしないか。
むしろ、父さんが女装してない姿を思い出せない俺は薄情な息子なのだろうか?
「それにね、お母さんにも健斗の晴れ姿真っ先に見せないとね」
父さんの手元には小さな写真立てに入った笑顔の母さんの写真があり、少し驚いてしまう。確かに持ち込むために許可は得ていたけど、てっきり海斗かお祖父ちゃんに任せたものと思っていたのだ。
「父さん、大丈夫?」
「そうね、まだ割り切れてないから直視するのはやっぱり少し辛いけど・・・でもね、それよりも、夫婦で、健斗の両親として健斗の結婚式ちゃんと見届けたいの」
そう言われると俺は何も言えなくなる。俺も親になったから気持ちは分かるし、何より父さんが頑張ってくれてるんだ。俺はそれをちゃんと受け止めないと。
「ありがとう、父さん。母さんも・・・似合ってるかな?」
まあ、居たとしても多分無言で写真を連写してるか、「花嫁見に行く!」とか言ってさっさと遥香さんの元に行きそうなイメージがある。それを父さんに止められる図がなんなくイメージ出来てしまうが、本来はそんな両親なのだ。
「健斗・・・本当に立派になったわね」
「2人のお陰だよ」
「それだけじゃないわよ。遥香さんと千鶴ちゃんに出会ったことも大きいでしょ?」
「うん・・・でも、俺は本当に2人の子供で良かったよ。だから・・・本当にありがとう」
そう言うと父さんはウルっとしてからそっと俺を抱きしめた。まあ、結婚式だしね。こういうこともあるか。




