526 お出掛けの提案
ちわーす
父さんは宣言通り、翌日には家を出てしまったのだが・・・まあ、結婚式前に話せて良かったと思って俺は日常に戻る。が、またしても似たような時間帯に玄関のチャイムが鳴った。ドアを開けると、そこには親友の雅人とその彼女の水瀬さんがいて、俺は思わず聞いていた。
「えっと・・・結婚報告?」
「それはお前の方だろ」
「なら、ホテルと間違えたとか?」
「違うって、いいから入れろよ」
まあ、2人がウチを愛の巣にしに来た訳ではないことくらいは分かっているので頷いて中に入れる。
「んで、その様子だと恋人としては上手くいってるみたいだね」
お茶を出してそう切り出す。少し恥ずかしそうにする水瀬さんだったが、雅人は気にせずに答えた。
「まあな。お前らのお陰だよ」
「お礼なら遥香さんに言いなよ。俺はヘタレになりそうな親友にハッパをかけただけだし」
「黒羽・・・いや、今は巽か。お前の奥方には水瀬が別でお礼を言ってるからな」
いつの間にかめちゃくちゃ仲良くなってたみたいで何より。
「もうすぐだろ結婚式。少し様子見をな」
「楽しみすぎて緊張してるよ」
「お前らしいな」
「遥香さんも多分そうだと思うし」
「遥香さんねぇ・・・お前娘もちゃん付けだけど、ずっとそれでいくのか?」
「ん?いや、実はタイミングを図ってる」
というか、俺としては馴染んできてるけど、せっかくだし呼び方はあるタイミングで変えるつもりだ。まあ、少し名残惜しい気もするけど・・・もう一人家族が出来るからこそね。
「巽くん、あのね、色々ありがとう」
「急にどうしたの?」
「えっとね、先生と巽くんには私いつも中条くんのことでお世話になってるから・・・お礼が言いたくて」
「構わないよ。親友が本気で恋した相手だし、意外と長い付き合いになりそうだしね」
まあ、それは雅人次第ではあるけど・・・俺的にはそのうち結婚しても不思議には思わないだろうね。昔はいつも恋人が変わっていたが・・・変われば変わるものだ。
「それでね・・・今度時間あったら、5人でどこかに出掛けないかな?」
「ん?遥香さんと千鶴ちゃんもってこと?」
「うん、妊娠とかしてるし、遠出は難しいかもだけど・・・どうかな?」
「そうだね、時間合う時にでも行ければ行こうか」
にしても、家族ぐるみの付き合いになりそうな予感満載だなぁ・・・まあ、向こうにも色々あるだろうし、分からないけど、この親友とは多分もっと長い付き合いになるだろうという予感はした。まあ、そういう縁も必要だよね。




