523 孫娘の可愛さ
孫ちーちゃん
「えっと・・・おじいちゃん、こんにちは」
千鶴ちゃんを迎えに行ってから、家で待ってた父さんを見て千鶴ちゃんは怯えることなく普通に挨拶が出来るようになっていた。本当に成長したと親として感動してしまうものだ。
「こんにちは。久しぶりね千鶴ちゃん」
「おじいちゃん、ぱぱにようじ?」
「ええ、それと嫁と孫の顔を見にね」
じーっと父さんを見る千鶴ちゃん。不思議そうな表情をする父さんというのは新鮮だったが、やがて千鶴ちゃんは頷いて言った。
「やっぱり、おじいちゃんはぱぱのぱぱなんだね」
「あら?まあ、その通りね」
「おばあちゃんにすごくにてるけど、おじいちゃんにもすこしにてる」
「写真でも見せたの?」
「いや、夢に出てきたってさ」
「有り得そうで怖いわね・・・」
流石に母さんのことを熟知してるので、そんなとんでも現象でも違和感は無かったのだろう。というか、子供ってそういうのに敏感だって聞くしね。
「じゃあ、パパとママとお爺ちゃんとお婆ちゃんで誰が一番美人かしら?」
「いや、何故に選択肢に俺がいるん?」
「うーん・・・ママとおばあちゃんかな?」
ここでパパって出たら自殺案件だよね。思わずホッとしてしまう。
「ちーね、ままみたいになりたいけど、おばあちゃんみたいなきれいなひとにもなりたいの」
「そう、千鶴ちゃんならきっと大丈夫ね」
「えへへ」
テコテコと手を洗いに行く千鶴ちゃん。それを見送ってから父さんは聞いてきた。
「ねぇ、健斗。娘は可愛い?」
「それは勿論」
「そう・・・本当に親になったのねぇ」
「当たり前だよ。これでも父親だよ?」
そう言うと少しだけ寂しそうな表情を浮かべる父さん。
「本当に娘が嫁に行った気分だわぁ・・・」
「いや、しみじみ言われても・・・というか、頼むから息子扱いしてよ」
「だって、こんなに女子力高い息子なかなかいないもの」
それを言われると反論できないが・・・父さんに言われるのはなんか釈然としない。
「まあ、でも、幸せそうで安心したわ。結婚式も楽しみだし。私がウェディングドレスの健斗を遥香さんに渡すのよね?」
「父さん・・・怖い想像は止めて」
何故に俺が新婦役なの?
「それに、俺は遥香さんのウェディングドレス姿を楽しみにしてるんだから」
「ふふ、そうね、ごめんなさい。久しぶりだからついね」
そんな感じで何故か父さんは俺を嫁に出した父親みたいな心境でからかってきた。本気で言ってそうで怖くもあるけど・・・冗談だよね?俺はウェディングドレスは着たくないし遥香さんのウェディングドレス姿が見たいのだ。




