510.8 動物園
昼食をとった後、千鶴達は近くの動物園へと来ていた。規模はあまり大きくはないが、それでもそこそこ色んな動物がいるので子供達は大騒ぎだ。そんな中、千鶴達が最初に目をつけたのは・・・
「わぁ・・・かわいい・・・」
「ですわね」
「よし、なまえは『あらいさん』にしよう」
各々が感想を言うのはアライグマのコーナー。最後の香奈の台詞に補足をすると別でちゃんと名前があるが・・・香奈もウキウキしててそんなことを言ったのだろう。先程手に入れたマップで千鶴としては一番行きたかったところだ。
「ほんとうは、かわうそがみたかったけど・・・」
「かわうそ?ちづるちゃんすきなの?」
「うん、たぶんいちばんすき」
それは、健斗が買ってきてくれた初めてのお土産。修学旅行で長く留守にしていた健斗が買ってきてくれたカワウソの人形は今でも大切にしている。
動物園が大好きな千鶴だが、健斗の初めてのお土産からカワウソは特別になるのだった。それくらい可愛いと思うし、何より健斗との思い出でもあるのだ。
「じゃあ、こんどいっしょにいこうか」
そんなことを言う香奈。それにレナも頷いて言った。
「ですわね。ちづるちゃんのおとうさまにおねがいしてさんにんでいきましょう」
「・・・うん!」
前なら絶対に健斗に遠慮して頷けなかった言葉。その必要がないと、健斗なら大丈夫だと少しづつ思い始めたからこその約束なのだろう。そうしてアライグマを楽しんでから、千鶴達はウサギの触れ合いコーナーを訪れていた。
やっぱりというか、特に女の子達が可愛いウサギに触りたがって少し混んではいたけど・・・それでもちゃんと順番が来て3人でウサギをモフモフする。
「もふもふ、もふもふ」
「やわらかいねぇー」
「・・・」
可愛らしくウサギを抱きしめる千鶴に、頭を撫でる香奈。そして無心になってウサギを愛でるレナ。それぞれの性格が出ているが、レナ的には可愛い動物が大好きなので本当に楽しいのだろう。
そして、千鶴としても飼っているハムスターのぷにゃや、猫のユキと触れ合う感覚で楽しいのだろう。むろんサイズは違うが可愛いものは可愛い。ウサギを飼ってる家が近くにないのも可愛いと思う要因の一つなのだろう。
そんな感じで3人は動物園を満喫するのだった。可愛い動物達に癒されながら、千鶴は今度は家族で来たいと思うのだった。健斗に遥香、そして・・・桜。4人で来れればきっと楽しいのだろうと心底思いながら、お願いしてみようと決めるのだった。




