505 帰りのアイス
自販機アイスゥ(「 ・ω・)「
「あ、千鶴ちゃんのお父さんですね?」
本日のメニューが終わってシャワーと着替えに向かった千鶴ちゃんが出てくる前に、本日千鶴ちゃんに教えていた先生がこちらに顔を出しに来てくれた。水泳教室の先生って大変そうだなぁと思いながら俺は言った。
「はい。娘がお世話になっております」
「いえいえ、初日でこんなに早く覚える子久しぶりに見ましたよ。千鶴ちゃんはとっても才能ありそうですね」
「だと嬉しいです」
「場合によって早くに上のクラスにも行けそうなんですが・・・どうしますか?」
進級試験だっけか?それをクリアすると上の指導を受けられるらしいね。そんなパンフの内容を思い出しながら俺は言った。
「本人が望むならやらせてあげてください。ただ、あの子は頑張りすぎるので、先生方から見て明らかに無理をしてそうなら止めてあげて欲しいです。私の方でも気づいたら止めますので」
「分かりました。お父さんはお優しいんですね」
「普通ですよ」
そんなやり取りをしつつ、先生方にもある程度千鶴ちゃんのことを気にかけて貰えるように話をしていると、千鶴ちゃんが着替え終わったようでこちらにやって来た。
「ぱぱ、おわったよー」
「お帰り。見てたよ。頑張ったね」
「うん・・・」
ぎゅっと抱きついてくる千鶴ちゃんだけど、やっぱり多少は疲れてるみたいだ。まあ、水の中で動けば疲れもするか。
「アイス売ってるけど買ってく?」
「いいの?」
「練習頑張ったご褒美にね」
頭を撫でてから、アイスの自動販売機に向かう。ジュース以外にこういうのが置いてあるのは子供が多いからなのかな?それとも疲れた体に糖分ってことかな?なんて思いながらお金を入れると、千鶴ちゃんは頑張って手を伸ばして少し高い位置にあったソーダのアイスのボタンを押した。
「それで良かったの?」
「うん、あおくてきれいだから」
「そっか」
包みを空けてから、ちゃんとゴミ箱に捨ててアイスをカプっと食べる千鶴ちゃん。冷たかったのか、むにゃっとなる千鶴ちゃんに思わず苦笑して俺もついでにコーヒーを買ってしまった。
自販機は値段が少し高いからあまり買う気はしないけど・・・今日くらいいいだろう。
そうして、2人で家路を帰る。歩き食べは行儀は良くないけど、あのまま居たら他の人達の邪魔になりそうだったし仕方ない。美味しそうにアイスを食べる千鶴ちゃんの姿が微笑ましくなりながら手を繋いで帰るけど・・・なんか俺も久しぶりに食べたくなったかもしれない。
今度は一緒に買って食べよう。そんなことを思うのだった。




