503 嫁さんのお礼
m(_ _)m
「本当に、お前はこういう時は凄いよなぁ・・・」
お弁当を届けたので帰ろうとすると、苦笑しながらそんなことを言う遥香さん。
「すみません。でも、折角なので俺のものアピールしたかったんです。遥香さんは俺のだから手を出すな的な」
「心配しなくても、お前以外に渡す気はないっての」
「分かってます。でも、若くて可愛い男の子がいたら困るので念の為」
「言っとくが、いても恋愛対象にはならんぞ?私の旦那になるためのハードルは高いからな」
そうかな?俺としては特に苦労は無かったけど・・・
「それより、校長と話したんだって?何か言ってたか?」
「まあ、おめでとうって感じの話だけですよ」
「ならいいが・・・一応校長にはあのこと伝えてあるからな」
妊娠のことだろうか?
「はい、聞いてます。そういうのに理解のある職場で助かりました」
「私は別にそんなに休まなくてもいいと思うが・・・」
「必要なら休んでください。遥香さんだけじゃなくて子供達のためにも」
特に、千鶴ちゃんは遥香さんを独り占めに出来るのが後少ししかないしね。なるべく平等に見たくても、赤子と普通の子供だとどうしたって優先度は違ってくるもの。まあ、千鶴ちゃんもそこは理解してるだろうけど・・・俺としてもできる限り千鶴ちゃんに無理をさせたくないのだ。
「分かってる。弁当サンキューな。これないとしんどいからな」
「いえいえ、間に合って良かったです」
「無かったら取りに戻らないとだったしな」
「購買という選択肢は?」
「購買のおばちゃんには悪いが・・・お前の飯以外は食べたくない」
・・・本当に狡いなぁ。もうさ、こうやってちょくちょく俺を虜にしてくる遥香さんは本当に狡い。これで益々俺は遥香さんが好きになっていくんだよね。今でもMAXなつもりでも、なんか更に好きになる。そういう魅力が遥香さんにはあるからね。
「じゃあ、遥香さんに美味しいと言って貰えるよう更に料理の腕を磨きますね」
「今でも十分だが、楽しみにしてる」
「はい。じゃあ、行きますね」
「ああ、ちょっと待て」
「はい?」
そう言われて振り返ると、あっさりと唇を奪われた。一瞬だったけど、遥香さんはくすりと笑って言った。
「今はこうして堂々とキス出来る関係だからな。じゃ、ありがとうな」
そう言ってから離れていく遥香さん。狡いなぁ・・・本当に狡い。やっぱり遥香さんにはいつまで経っても勝てる気がしないけど・・・仕方ない。好きになるってこういうことだろうしね。そうして俺は無事ミッションをコンプリートするのだった。




